テーマ:DVD映画鑑賞(13595)
カテゴリ:ティム・バートン
1997年3月公開 監督:ティム・バートン 製作費:7千万ドル ティム・バートン監督による、SF・アクション・コメディ映画。 キャストは、ジャック・ニコルソン、ピアース・ブロスナン、マイケル・J・フォックスなど、非常に豪華。 [簡単なあらすじ] 突如として地球に、謎の円盤型飛行物体が飛来した。 アメリカ合衆国デイル大統領(ジャック・ニコルソン)は、地球人代表として異星人との穏和な接触を試みる。 ところが、円盤から地球へと降り立った奇怪な容姿をした異星人は、問答無用に光線銃を乱射。 その場に集まっていた地球人たちを、あざ笑うようにして殺戮してしまう。 その後も続く彼らの破壊行動のために、地球は大混乱に。 しかし、それでもデイル大統領は、宇宙生物学者ケスラー教授(ピアース・ブロスナン)や娘タフィ(ナタリー・ポートマン)の進言を聞き入れて、異星人に対して友好的に接しようとするのだが―― 異星人による地球侵略の恐怖を描いたSF・パニックムービー、……なのですがそこは鬼才(異才?)ティム・バートン監督。 物語全体のテイストはユーモアに溢れていて、CGで描かれた気持ちの悪い火星人たちもどこか愛嬌があり、かなりグロテスクな描写があるにも関わらず笑えます。 この、なんともいえない不思議な世界観は、バートン監督ならでは。 しかしながら、一本の映画作品としてみてしまうと、微妙な部分も多いかも……? 火星人の襲来、有無をいわさぬ破壊行動、予想外の弱点による驚くべき結末、といったストーリーはH・G・ウェルズの古典的SF小説「宇宙戦争」を下敷きにしている模様。 ただし、やるだけやって投げっ放しに近いラストまでもが本家と同様なので、通常のスペクタクル映画のつもりでみてしまうと面食らう可能性が。 また、バートン監督が大好きだという過去のB級SF映画へのオマージュも多分に含まれているとのことなのですが、これも一般人には少々分かりにくい世界。 (逆に、同じ趣味の人はものすごく楽しめるようです) 他にも、かなり多めの登場人物の中、主要だと思われたキャラがあっさりと死んでしまったりと、予想外の展開に楽しみつつも、ちょっと悪ノリのしすぎかなぁ、と感じる部分も大きかったです。 UFOといえば、これ。 というくらいベタな、アダムスキー型円盤。 CGのはずなのに、一昔前のテレビドラマのように作りがやけにチープで、乗っている火星人同様、非常に胡散臭いです。 飛行音も素晴らしくチープ(笑) そのためなのかどうなのか、バタバタ人が殺されていくにも関わらず、悲壮感があまりありません。 米国大統領デイル役は、同じくバートン作品『バットマン』で、宿敵ジョーカーを演じたこともあるジャック・ニコルソン。 インチキ臭い不動産屋と、なぜか二役。 他にも、『007』のジェームズ・ボンドでもあるピアース・ブロスナンがおまぬけキャラで登場するなど、キャスティングが妙に豪華。 知的なキャラが皆無なのも、この映画の特徴ですね(笑) 『レオン』で一躍有名になったナタリー・ポートマンも、大統領の娘役で出演。 出番は少ないけれど、やっぱり可愛いですねぇ。 他にも、火星人がテレビで「ゴジラ」映画を鑑賞しているなど、奇抜な演出が真骨頂であるティム・バートン節が、作中随所にこれでもかと炸裂しております。 深く考え始めてしまうと、結局なんだったんだ? ということになりかねない、奇妙奇天烈なストーリー。 登場人物の容赦ない殺害、火星人による改造手術、など描写・演出もかなりグロテスクで、バートン監督の狙った往年のB級SF映画の再現は、ほぼ完璧。 あまり万人向けとはいいづらい映画ですが、悪ノリを堪能したり、友達と笑いながら観る分には十分楽しめるでしょう。 逆にいうと、物語にきちんとした理屈をつけたい人には、お勧めできない映画かな……。 ********** マーズ・アタック! この映画の詳細(Amazon)。 ⇒マーズ・アタック! [DVD] ティム・バートン監督作品の記事はコチラ ⇒「ビートルジュース」 ⇒「シザーハンズ」 ⇒「ビッグ・フィッシュ」 ⇒「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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