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カテゴリ:トライ・トラベル・トラブル
我家の旅行はいつもハードだ。
主人は大の渋滞嫌いなので、どうやって渋滞に遭わずにいかに遠くまでいけるかが勝負なのだ。 渋滞に巻き込まれるくらいなら、どんな遠回りだってする。 ひょっとしてその方が時間がかかっているのでは?という私の意見は、いつも却下される。 今回は木曜日9時に家をでた。 主人にも感謝して欲しいものだが、出かけるとなったら、私は支度がむちゃくちゃ早い。 アウトドア派(といえば聞こえが良いが)の両親の訓練の賜物である。 子供の頃、朝食を食べていて、父が「お、今日は天気がいいな、どこか行くか」 この一言が出ると、20分後には車に乗り込んでいなければ置いていかれてしまうのだ。 「どこか」はその時によって違うが、たいてい山か川である。 決して遊園地や動物園ではない。 そんなわけで、1、2時間の間に自分の荷物を用意し、主人の着替えを用意し、チッチの散歩をし、チッチのクレート、ケージ、ご飯、オヤツ、ペットシーツ、水のみ等々・・・を手際よく車に積み込み、ポットにコーヒーまで用意できる。 そうこうしている間に主人が帰ってきて「ご苦労であった、ヨシ、行くか」となる。 初めは6号線を北上し、その夜のうちに仙台に入れればよい、という話だった。 眠くなったら車の中で寝ちまおう。 ところが、主人が計算に計算を重ねたところ、仙台では「近すぎる」のだそうだ。 主人的な目線でいくと、今回の旅行はメモリアル、リバイバル、そしてリベンジである。 単身赴任で行った、なつかしの仙台を基点に(メモリアル)、2年前に感動した景勝地を訪ね(リバイバル)、その時、雨で見られなかった景色に再挑戦(リベンジ)するのだそうだ。まあ、ご随意に・・・(~_~) 私の仕事の都合で、2日は会社に出なければならない、どう計算しても1日足りない。というのである。 じゃあ、どこか1箇所削っては・・・?という私の提案はまた空振りであった。 出発したら、意外にも道は空いている。 どんどん欲が出てくる。 この調子なら、結構遠くまでたどり着けるかも・・・ 急遽6号線チマチマルートは中止となり、岩槻から高級東北道に乗った。 走る走る走る。 インターチェンジで夕食をとるつもりが、一向にその気配が無い。(私は夜のサービスエリアが好きなのだ) おずおずと提案するが、主人は興奮しすぎで、まったくお腹が空かないのだそうだ。 仕方が無いので、トイレ休憩を要求し、私だけ焼きそばと中華まんを買って車で食べた。 そしてまた走る。 満腹になった私は途中で気を失った。 チッチはとうの昔に白河夜船である。 時折り目が覚めても、まだ車は真っ暗な高速を飛ばしている。 ついに仙台に入った。 やれやれ着いたか、と思いきや素通りだ。 「?」 「まったく眠くないからもうちょっと走るよ」 結局朝まで走り続けていた・・元気な人だ^^; 途中北上で秋田道に入った。 当初の目論見では朝の田沢湖を狙っていたようなのだが、ここでアクシデント。 突然バケツをひっくり返したような雨である。 雨が何より嫌いな主人は、おもむろにルートを変え、先に宮古を目指すことにした。 この判断がのちのちに響いてくる。 また雨はやみ、しらじらと夜が明けてきた。 いくらなんでも危ないので、車で1時間ほど仮眠を取る。 そしてまた出発。 8時半には初めの目的地、浄土が浜に到着した。 ちなみにここはリバイバルスポットである。 前に来たときに、遊覧船でウミネコにパンを投げるのにハマって、カゴのパンを買い占めるほどパンを投げてしまった。 この教訓を活かし、私は途中のコンビニで密かに食パンを一斤買ってある。 ちょうど8:40にその日の1番船が出るそうだ・・・なんて間がいいこと! 問題はチッチが乗れるかである。 もしチッチが乗れなければ、私は留守番になる。 チケット売り場の人に聞くと、クレートに入れていれば、乗せていいですよ。と許可がでた。(私たちの必死な形相に圧倒されたのかも^^;) チッチは長旅でまだ寝ぼけマナコだったが、初めて見る海に驚いている。 キョロキョロする間もなくまた、クレートに詰められてご機嫌斜めだ。 さて、いよいよ出港だ。 船が動き出すと、とたんに、朝ごはんを待っていたウミネコが船に集まりだす。 主人はもう待ちきれず、甲板の一番後ろに陣取っている。 ただ、いきなりリュックの食パンを出すわけに行かないので、ウミネコ用にオジサンが売りに来る「ウミネコパン」を待っている。 本来は雄大で幻想的な浄土が浜を海側から楽しむはずなのだが、主人はそれどころではなさそうだ。 500円玉を握り締めて、オジサンが来るのを待っている。 「来た!」 500円を出したら、おじさんはおつりを用意しようとした、すかさず「いや、5個ください」 いい客だ。 ウミネコパンをゲットする間は、甲板最後部のS席は、私とチッチが場所取り係である。 そうこうしている間に、7,80羽は集まっているだろうか・・・ さあショーの始まりだ! 主人が高々とパンをちぎってほおり投げると、待ってましたとばかりにウミネコがダイレクトキャッチだ。 そのうち、手からじかに取ろうとする、大胆不敵な奴も出てくる。 「ほーら、おいで」 「いくぞ!ほれっ」 「あ、お前2個食ったな、じゃあ今度はお前にだ!」 500円分のパンなどあっという間だ。 フフン、予定通りよ。 リュックを15センチほどあけ、車の中でちぎっておいた食パンを出す。 投げても投げても、海面に落ちる間もなく、ウミネコが嘴でつまんでいく。 面白くて仕方が無い。 結局、40分の遊覧を終え、船が港に入る頃には、2回買い足して15個のウミネコパンご購入^^; 今頃ウミネコたちは 「さすが連休の客は気前がいいな」 なんてウワサしているかも知れない。 つづく・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.05.03 00:04:48
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