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カテゴリ:独
Es läuft der Frühlingswind すがれた並木道を Durch kahle Alleen, 春の風が吹きすぎる Seltsame Dinge sind いろいろの不思議を In seinem Wehn. そのそよぎに秘めて Er hat sich gewiegt, 風はひとの泣き声に Wo Weinen war, 身をゆすり Und hat sich geschmiegt 乱れた髪の毛に In zerrüttetes Haar. まつわった Er schüttelte nieder アカシアの花を Akazienblüten ゆりおとし Und kühlte die Glieder, 息づく熱っぽい Die atmend glühten. 体をひやした Lippen im Lachen 風は、 Hat er berührt, 笑っている唇に触れ、 Die weichen und wachen その柔らかく目覚めた Fluren durchspürt. 草原を駆けめぐった Er glitt durch die Flöte 横笛をくぐっては Als schluchzender Schrei, すすり泣きの声をあげ An dämmernder Röte 夜明けの赤い空を Flog er vorbei. 吹き過ぎた Er flog mit Schweigen ささやいている部屋を Durch flüsternde Zimmer 風はだまってかけぬけ Und löschte im Neigen 身をかがめて Der Ampel Schimmer ランプの明かりを消した +++ http://www.tokyo.diplo.de/contentblob/1574380/Daten/82008/downloadhofmann_fr.mp3 +++ 冬枯れの 並木の路を 春の風 走り過ぐ。 そのかぜの さゆらぎに いと奇しき けはひあり。
涙して泣けるほとりに 揺れがてに たたずみつ、 みだれたる 髪の毛に その風は 寄り添いぬ。
アカシアの 花々を その風は 吹き散らし 息づきてほてる手足を その風は 冷やしけり。
声あげて 笑いいる くちびるに触れて過ぎ ほのぼのと めざめたる 野のおもて 吹き払ふ
横笛に すべり入り すすり泣く 声を挙げ ほの紅き 夕映の かたへをも吹き過ぎつ。
ささやきの声する室を うちもだし 吹き抜けて 懸かりいる ともしびを 吹き消しぬ、その風は。
冬枯れの 並木の路を 春のかぜ 走り過ぐ。 その風の さゆらぎに いと奇しき けはひあり。
冬枯れの 並木の路を すべりゆく その風は ほのあをき 影の群をば 駆り行けり なめらなる路。
駆り行けり 風は薫りを。 昨夜より 吹きいる風の はるかなる彼方より ともなひて来たりける この薫り。
***youtube*** 早春賦
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