雨が降って肌寒い日が続いている。先週は25度を越える日が続いたので一大決心をして夏冬の洋服を入れ替えたのに、しまっておいた長袖のパーカーを出して着るはめに...。そういえば去年の今ごろも気温が上がらず、イチゴが育たなくって困っていたことを思い出した。そして、その後の梅雨明けの酷暑を乗り切るのがたいへんだった。今年は電力供給の心配があるので、エアコンも控えなければなるまいと思うと今から憂鬱である。できるだけ自然に暮らそうと思っているが、去年の暑さには負けてしまった。都会の人はさらにたいへんな思いをするであろう。それとも、みんなで節電をしてエアコンの使用を少しずつでも控えたら、室外の温度も下がるのだろうか?
雨が降ると憂鬱な気分になるが、ままごと農園の野菜はイキイキとしている。トマトの花が咲き始め、スナックえんどうも生りはじめた。ナスはきれいな紫の花をつけ、きゅうりは長い蔓を伸ばしてきた。近所のおじさんが時々観察に来て、「あれこれ植えて、大百姓みたいだな」と笑いながらアドバイスをしてくれる。プランターに植えた2本のカリフラワーがだんだんと大きくなり、毎日観るのが楽しみである。ブロッコリーは植える人も多いが、カリフラワーはこの辺りでは作っている人がいない。カリフラワーがうまく育ったらピクルスにする予定である。毎年、きゅうりはたくさん貰ったときにピクルスにするが、きゅうりだけでなく、人参やカリフラワー、カラーピーマン、セロリを入れて作るミックスピクルスは、彩りが鮮やかで見ているだけでうれしくなってくる。そのなかでもカリフラワーの食感は大好きなのだが、買うと高いので今年は苗を買ってきて植えたのだ。
煮豆、キャラブキ、ピクルス。作りながら食べる人を思い浮かべると、少しばかりの手間暇も惜しまないという気持ちになる。「年をとって仕事を辞めてからでも、人を喜ばせるのはお料理よ、これは才能といってもいいわよ」と友人にいわれ、調子に乗らされているとは思いながらも作ってしまう。今年は自分で作った野菜でピクルスを作ろう。なんとなく贅沢な気分になれる。ヒョロヒョロでもままごと農園の野菜の苗は愛おしい。毎日、雨戸を開けて真っ先に畑(?)の様子をみるのが楽しみである。小さな楽しみであるが、心は充たされている。