渋谷の“ひかりえ”でウインドウショッピングをし、エルフラメンコでのディナーを楽しんだ煌めくような一日が終わった。夢から覚めて現実に戻り、翌朝は娘と一緒に家を出て、乗換えの駅で大好きなサブウェイでサンドイッチと冷たいカフェラテをご馳走してもらい、京王線経由で相模湖へ。駅に降り立つと、偶然にも息子を迎えに来ていた知人に会い、車で自宅までおくって貰った。大急ぎで家中の雨戸を開けて風を通してパソコンの前に座り、ブログの更新をしていると、待ちかねたようにピンポーンが鳴る。ドアを開けると近所のおじちゃんが、「昨日も一昨日もいなかったな」とインゲン、茄子、きゅうりを持ってきてくれた。
昼前には注文をしておいたブルーベリーが届いた。急いで昼食を済まそうとソーメンを茹でて食べている間にも裏の工場のおじちゃんが「どこへ行ってたんだ?」と聞きに来る。口を動かしながら、エルフラメンコの写真を見せ、不在証明をする。たかだか3日家を空けただけでこの始末である。出かける前に告知しておかなければと思うくらいなのだ。まったく、いつものことながら心配してくれているのか、監視されているのか…。
午後はこの暑さの中でブルーベリージャムを作る。夕方にはウォーキングに出かけたが、半分くらい歩いた所で知り合いの畑のおじさんに話しかけられた。そして1キロ以上もある白瓜を3個、昔ながらの黄色いメロンを2個、万願寺唐辛子、ピーマンとナスをいっぱい採ってくれた。「歩いている途中だから少しだけでいいですから。たくさんだと持って歩けないから」と遠慮すると、「そいじゃ車で送ってやるから」と軽トラックで家まで送ってくれた。
裏庭に出ると大きな大根が2本、置かれてあった。ここに置いてくれるのは近所の獣医さんである。大急ぎで大根と鶏肉の煮物を作り、裏のおばあちゃんに届けたらお返しにとぬか漬けをくださった。野菜がいっぱいで、どう考えても一人では食べきれない。無駄にすると申し訳ないから、翌日ダンボール箱に2個ぎゅうぎゅうに詰めて娘と友人に送った。宅急便に荷物を預けたあと、ポストへ手紙を入れにいった帰りに「ちょうどいいところに通ったね」と目の前でトウモロコシを5本もいでくれた。これはもう間に合わない。大きな鍋で5本のトウモロコシを茹で、隣りにお裾分けして残ったのは熱いうちにラップで包んで冷蔵庫へ。泥だらけ、汗みずくになって、まったく何をしているのかというような日常の暮らしである。地味というか、地道というか、訳が分からないのである。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.07.26 07:10:55