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カテゴリ:海外文学
図書館の児童書コーナーをぶらついていると、思わぬ掘り出し物に驚くことがある。このシリーズもそのひとつで、新潮文庫や岩波文庫等のアンソロジーではお目にかかれない、珍しい短編が収録してあった。以下覚書。
「高度な実利主義」…本番に弱い極度のあがり症男がつかんだ幸運。 「三番目の材料」…牛肉のシチューをハッピーエンドで終らせるためにはジャガイモと… 「カーリー神のダイヤモンド」…勘違いされて、よかったね。 「オデュッセウスと犬男」…女房に飼われ、飼い犬に飼われた男の翻した反旗。 オー・ヘンリー ショートストーリーセレクション(〔1〕) 「ジミー・ヘイズとミリュエル」…ものいわぬ証人が雄弁に勇者の死に様を語る。 「待ちびと」…二人の女性に慕われながら、すれちがいで二人とも逃してしまった男。 「一枚うわて」…詐欺師よ、金融ゴロにご用心。 「フール・キラー」…すれた読者には途中からオチがわかってしまう酔っ払いのたわごと。 オー・ヘンリー ショートストーリーセレクション(〔2〕) 「同病あいあわれむ」…リューマチの泥棒が入った家の主人もリューマチだった。 「ユーモア作家の告白」…好きなことを職業にしてはならない。途中まで読んで、これは作者の自伝小説かと思った。 「休息のないドア」…男はなぜ「さまよえるユダヤ人」を演じるようになったか。 オー・ヘンリー ショートストーリーセレクション(〔3〕) 「鳴らないピアノ」…父親の愛情に報いた親孝行な娘の話。 「紫色のドレス」…恋敵に塩を送った女性が最終的に恋を得た。 「騎士道の守り手」…お金と同じように、お酒もまた魔物である。 「選んだ道」…「人生がどう変わるかは、選んだ道じゃなくて、心のなかにあるもので変わるのさ」と殺された男は言った。 オー・ヘンリー ショートストーリーセレクション(〔4〕) 「王女とピューマ」…男が嘘をついているのを知っていて、彼女が見逃した理由。 「黄金のかがやき」…男は女ゆえに亡命する。 「詐欺師の良心」…掏ったものを返すだけで大金が転がり込むというのはいかん? 「ラウンドの間に」…夫婦喧嘩の幕間。 「ジョン・ホプキンズの完璧な人生」…自分がただの出汁にされたのだとわかるまでのひと時のロマンス。 オー・ヘンリー ショートストーリーセレクション(〔5〕) 「愛の女神と摩天楼」…衒学者は嫌味だ。 「あやつり人形」…医者兼泥棒が呑んだくれ男の未亡人にほどこした粋なはからい。 「それぞれの流儀」…底辺に落ちた男達にも、ゆずれない一線がある。 「ジャングルの青二才」…名うての詐欺師が二束三文の絵を高値でつかまされたお話。 オー・ヘンリー ショートストーリーセレクション(〔6〕) 「記憶喪失」…思い出しても思い出せないふりをした方が見えてくる真実もある。 「カリオープの改心」…おかあちゃんには、かなわない。 「金では買えないもの」…お金では買えない人の心は、宝石よりも貴重である。 オー・ヘンリー ショートストーリーセレクション(〔7〕) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.08.05 18:24:55
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