『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』
高校で歴史・地理・美術を教えるアンヌ・ゲゲン先生は教員生活20年のベテラン。学校には29の民族・人種の生徒たちがいるが、ゲゲン先生のクラスは白人、黒人、アジア系、アラブ系、ほぼマイノリティばかりで構成されていて、喧嘩が絶えない。どうやらゲゲン先生、いつも問題児クラスばかりを担当させられてるらしい。生徒が先生に一目置きだしたのは、たぶん美術と歴史の時間だ。地獄に落ちるマホメット、と説明されてイスラムの生徒が怒りだす。先生は冷静に言う。「当時キリスト教徒は誰と戦っていましたか?」「アラブ人」生徒。「アラブ人は敵でした。では敵が死んでから行くのは?」「地獄」「そのとおりです。いいですかみなさん、絵にはそれぞれ描いた人の意図があります。これはプロパガンダです」ゲゲン先生の授業では比較的おとなしくなったが、他の授業では問題行動が多発。PTAや職員会議でも取り上げられる始末。ゲゲン先生は穏やかに、事実を述べて生徒たちを擁護する。ある日、先生は生徒たちに提案する。「歴史コンクールに出てみない?」それから先の展開は、やはり実話に基づく『あの瞬間(とき)、ぼくらは宇宙に一番近かった』に近い。生徒たちはアウシュビッツという重いテーマに戸惑いながらも、次第に引き込まれていく。場面緘黙のテオが「難しいと思います」と意見表明したのさえ前進だった! 喧嘩をしていたのがグループになり、協力し、ひとつになる。先生を助ける。自分たちで決め、まとめる。私生活にも変化が訪れていた。「薄汚いユダヤ人」と落書きされたゲゲン先生ではない先生の靴箱を、気付かれないようにそっと消していく。「あんな生徒たちに何をやっても無駄ですよ」と言っていた先生たちも何も言わなくなる。正確に言えば、スクリーンから消える。映画の後半は、ほぼ問題児クラスの生徒たちとゲゲン先生の独壇場である。痛快!奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ【動画配信】【中古】◎奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ/VPBU-2550【中古DVDレンタル専用】【中古】 あの瞬間、ぼくらは宇宙に一番近かった /マイクカージェス(著者),ジョーライデン(著者),武者圭子(訳者) 【中古】afb