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カテゴリ:雑感
大学院時代にたいへんお世話になった方がいる。Tさん。はつらつとしていて10歳以上は若く見えるが実は池田先生より年配の方でおばあさんといっても良い年齢だ。
シンポジウムにもきており、懇親会も申し込んでくださったようだ。 懇親会では、僕はとにかくきてくださった方に満足して帰ってもらいたいという思いから、できるだけ多くの人に話しかけ、また他の人に紹介して愉しんでもらう、ということに徹していた。 そんな中、Tさんが遠くの方で一人でぽつんと座っているのが気になっていた。とても気さくな方だが、アカデミックな世界の人じゃないこともあり、話しかけられないでいたようだった。 早いところ誰かに紹介しなきゃと思っていたのだが、なかなか動けずにいた。しばらくすると、大学時代の後輩であるザキさんがTさんと愉しそうに話している様子が目に入ってきた。二人とも、学生の頃から僕をよく知っている方だから、これで大丈夫だなと安心して接客を続けることができた。 Tさんは、誰とも話すことなく、もう食事もいただいたし、そろそろ帰ろうと思っていたという。ザキさんは、そんな様子を察して話しかけてくれたに違いない。そういうやつだ。 その後、屋久島の話やら、僕の本の話で意気投合して盛り上がったらしい。『構造構成主義とは何か』には二人とも謝辞に載っているし、ザキさんは外国の友達が日本で屋久島が一番良かったと言っていたと聞いて屋久島にいきたいと思っていたようで、Tさんの実家は屋久島で民宿をやっているのだ。 数日前、 Tさん夫妻に食事をごちそうになったことがあるのだが、そのときにTさんは、そのときの話を嬉しそうに話されていた。ほんとよかった。 そのときもう一つこんなことをいっていた。懇親会の会場に行けずに迷っていたところ、話しかけてくれて、会場まで案内してくださった親切な方がいたという。 今度ジャズのコンサートをするギタリストの人、といっていた。なおさんだ。「その方は、医学書院で僕の連載記事の担当をしてくださっている凄腕編集者なんですよ」というと驚いていた。すっかりミュージシャンだと思いこんでいたようだ(笑)。 なおさんが屋久島で音楽イベントを開催した時の、ちょうど屋久島にいたらしい。 「なおさんの撮った屋久島の森の写真がとても気に入ったので、次の本の写真↓はその表紙なんですよ」というと、また驚いていた。今年はやっぱ屋久島行かなきゃかも(その前に本を出さねば)。 http://plaza.rakuten.co.jp/saijotakeo0725/diary/200611130000/ そんな風に、Tさんから、友人達の自然な優しさを聞いて、僕はなんとなく誇らしい気持ちになった。 シンポジウムの成功も嬉しかったが、それと同じぐらい、人知れずこうしたことがあったということが嬉しかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/03/18 06:05:01 PM
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