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才谷屋-SAITANIYA-

ジンジャー☆の日記 [全51件]

2008.04.29楽天プロフィール Add to Google XML

ラストコーション/色戒(’07年アメリカ・中国、他)  (1)

1940年代、日本の占領下にある上海で、
舞台を通して抗日を訴える演劇部の学生5人が、
次第に過激な活動家へとエスカレートしてゆき、
ついには、敵対する務機関のリーダー、イー(トニー・レオン)の暗殺まで企ててしまう。

その為に、スパイとして送り込まれた美しい女学生ワン・チアチー(タン・ウェイ)とそのターゲット、イーとの激しい情愛を描いた物語で、”ラスト・コーション(色戒)”というタイトルがぴったりな激しいラブシーンが話題になっています。
映画では限界ギリギリでしょうね。
私も映画館で目のやりどころに困りました。

アン・リー監督がインタビューで、「僕はこんな激しい愛に憧れていた。だからこの作品を撮りたいと思った。」と言ってたのを思い出し、どちらかと言えば穏やかで人の良さそうなアン・リーからは想像できない気もするけど、
誰にでも自分の命をも燃やすような激しい恋に憧れる気持ちがあるだろうし、
だからといって、そこまで溺れる事は人生でそうそうないだろうから、
映画によって、撮る方も見る方もそれぞれ満足させられるのかもしれません。

ただ、決して軽いストーリーではないのに、
どこか007っぽさも拭えない気がする、
エンターテイメント性の高い娯楽映画になってしまったという
感じもするけど、全体的には、アン・リーらしく美しい映画になっていると思います。

何より、タン・ウェイの美しさには同性でも見とれてしまいました。
美しいだけじゃなく、20代であそこまで出来る
彼女の度胸に恐れ入りました。

個人的には、前作の「ブロークバックマウンテン」の方がずっと素晴らしいと思います。

監督:アン・リー
出演:トニー・レオン、タン・ウェイ



Last updated 2008.04.29 19:14:05
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2007.08.04

ホテル・ルワンダ('04年南アフリカ、イギリス、イタリア)  (2)

1994年、ルワンダではフツ族によって、約100日間で100万人のツチ族が虐殺されました。
この数字は比率で考えると、ホロコーストのユダヤ人大量虐殺の3倍にも登るそうです。

何故人はここまで残忍になれるのでしょう。
同じ人間、同じ人種、同じ肌の色、同じ言葉をしゃべり、
同じ国土を共有しているのに何故殺し合わなければならなかったんでしょう。

それはルワンダに限った事ではありません。

チェチェン、ソマリア、スーダン・・・
数えればキリが無いほど、争いの歴史は繰り返されています。

旧約聖書に、神は自分に似せて人を作ったと書かれています。
では何故、心も神に似せて作ってくれなかったんでしょう。

男はナタで叩き殺され、女はレイプされてから殺される。
ツチ族の血を絶やす為に、子どもたちまでもが殺される。

死体が地面を覆い尽くし、悪臭を放ち、死体をむさぼる犬達が丸々と太っていたそうです。

「ホテル・ルワンダ」は、映画の舞台にもなった
ホテル・ミル・コリンの総支配人、ポール・ルセサバギナ氏のルワンダ大量虐殺の実体験をもとに作られた映画です。

フツ族であるポールは、ツチ族の妻と家族、仲間を守る為に
ミル・コリンに匿い、結果1200人の命を救います。

当初彼は、このホテルもいずれは占拠され、
家族も残忍な殺され方をするだろうと思っていました。
なので、食料調達の為にホテルの外に出る祭には妻に、
「もし彼らが攻めて来たら、子ども達を抱いて屋上から飛び降りてくれ。」
と言い残していました。
それを聞いて泣いて嫌がる妻に、
「ナタで殺されるより、その方がよっぽど楽だから・・・」
と言い、2人抱き合って泣き崩れるシーンが頭から離れません。

そんな惨酷な事を言わなければならなかった彼の心情を思うと、
涙が溢れ出します。

ポールの役のドン・チードルは素晴らしく、
映画の中で、あまりにアクセントの強い話し方をするので、
もしかして彼はアフリカ出身なのかと思うほどでした。
調べてみると、カンザス出身で生粋のアメリカ人なので、
それだけ彼の演技が素晴らしいって事ですね。

映画が終わっても、エンドクレジットで流れる
ワイクリフ・ジョンの”million voices”が素晴らしく、
映画の重い余韻と共に涙を誘います。

この映画を見るだけでは、ルワンダの大量虐殺について
何十分の一も知ることは出来ないかもしれないけど、
少なくとも、その事実を知るきっかけにはなると思います。

多くの人が知り、その過ちから何かを学ぶ事で、
少しは犠牲者の魂の安らぎに繋がるような気がします。

監督:テリー・ジョージ
出演:ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ニック・ノルティ他







Last updated 2007.08.04 16:52:43
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2007.04.30

十二夜('96年イギリス)  (4)

クリスマスから数えて12日目の夜、
身寄りのない双子の兄妹の乗っていた船が嵐に巻き込まれ
沈没してしまいます。

流れ着いたイタリアの地で助かった妹のヴァイオラは、
その地一帯を治めるオシーノ公爵に仕える為男装し、
セザーリオと名乗ります。
そして公爵が恋心を寄せる伯爵令嬢オリヴィアへの
求愛メッセンジャ-として足しげく彼女の元に通っていました。
同じ様に兄を亡くし、喪に服していたオリヴィアは、
最初セザーリオに会おうとしません。
しかしセザーリオは何としても公爵の気持をオリヴィアに伝えなければと、
しぶとく粘り、ようやくオリヴィアに目通しが叶い、公爵の気持を伝えるも、
オリヴィアは公爵ではなく美しいセザーリオに心奪われてしまいます。
セザーリオはセザーリオで、強くて優しい公爵に次第に惹かれ・・・。

自分が愛する人には振り向いてもらえず、
興味のない人からは愛される。
このもどかしいジレンマをコメディタッチで表現し、
最終的にはハッピーエンドで締めくくる、
16世紀に書かれたこの作品が未だ色褪せず、
多くの人に親しまれるのが、シェークスピアの魅力でしょうか。

当時の舞台は女性を禁じていたので、女性の役も男性がやっていましたが、
男装する女性を男性が演じる??と何ともややこしい設定だけど、
この映画では、イモジェン・スタッブスがヴァイオラ/セザーリオの二役を演じています。
彼女はすらっとしてて、ボーイッシュな雰囲気もあるので、
男装した姿もとてもサマになってました。
そして双子の兄役、スティーブン・マッキントッシュとも良く似ているので、
ウマい配役じゃないでしょうか。
イモジェン・スタッブスはトレヴァー・ナン監督の奥さんなので、
もちろんそれも役を得た理由の一つだろうけど、
そんなひいき目無しに見れるはまり役です。

とにかくキャストが豪華!
ヘレナ・ボナム・カーターやベン・キングスレーなど、
イギリスを代表する名優達が名を連ね、
この映画を一層豪華なものにしています。


やっぱりハッピーエンドはいいですね。


監督:トレヴァー・ナン

出演:イモジェン・スタッブス、ベン・キングスレー他

 





Last updated 2007.05.01 11:01:09
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2007.04.21

ボーリング・フォー・コロンバイン('02年アメリカ)  (10)

今月16日、
米バージニア州の静かな街の工科大学のキャンパスで、
韓国人の学生が銃を乱射し、32人もの人が犠牲になったニュースを聞いて
胸が痛むと同時に、「あぁ、またか・・・」と思った人は
多いのではないでしょうか。

99年にも、コロラド州にあるコロンバイン高校で、生徒2人による
銃乱射事件が起き、生徒・教師合わせて13名が犠牲となりました。

何故、アメリカではこのような悲劇が繰り返されるのでしょう?

やはりその理由の一つに、簡単に銃が手に入るというのがあると思います。
たとえ人を大量に殺したい衝動に駆られたとしても、銃が手に入らなければ、
そのような事件を起こす事が出来ない訳だし、そう言った意味でも、
幼い子どもでも簡単に銃を手にする事が出来るアメリカの現状は、
早急に改善されるべきだと思います。

しかし、全米ライフル協会の影響力が強いアメリカでは
なかなか銃規制に踏み切れないようです。
ライフル協会会長で俳優のチャールトン・ヘストンは、
「銃が人を殺すのではなく、人が人を殺すのだ。」とも言ってますが、
銃を扱う人間全てがモラルを持った人間であるとは限りません。
あまりに簡単に誰でも銃を手に入れる事が出来る現状に問題があるのであって、
人が人を殺す道具として銃が使用され、その被害が拡大し続けている以上、
それを食い止める方法は銃規制しかないのではないでしょうか。

ボーリング・フォー・コロンバインは、監督のマイケル・ムーアが
コロンバイン高校の銃乱射事件を題材に、
アポなし取材というスタイルで、アメリカの銃社会に疑問を投げかける
長編ドキュメンタリーです。
この映画の面白いところは、何故アメリカ人はそれほどまでに銃を必要とするのか、
何故アメリカでは殺人が多いのか、と言ったシンプルな疑問が、彼なりのデータと調査で
とても上手く説明されているところです。
 ただ、ドキュメンタリーは、編集の仕方によっては、
語るものの意図とは別の伝え方をされてしまう恐れもあります。
そう言った意味でも、見る側も、ただ受動的に見るのではなく、
自分なりに考えながら見る必要があるように思います。

これは大人だけではなく、是非子どもにも見てもらいたい映画です。
ゴールデンウィークにはこの映画を親子で見て頂き、
どうしたらバージニア工科大学やコロンバイン高校のような悲劇が起きないかを
話し合うきっかけに役立てて頂きたいと思います。


32人の犠牲者のご冥福を祈るとともに、
銃が人を殺す道具として使われない世界がくる事を願って。


監督:マイケル・ムーア

出演?:マリリン・マンソン、ジョージ・W・ブッシュ、チャールトン・ヘストン・・など 

2002年カンヌ国際映画祭 特別賞授賞




Last updated 2007.04.22 19:06:50
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2007.03.25

ウォーク・ザ・ライン('05年 アメリカ)  (3)

私がジョニー・キャッシュの音楽と出合ったきっかけは
U2でした。
彼がU2のONEをカバーしたのを聞いて、
すっかり魅了されてしまったんです。
渋い低音ヴォイスで奏でられるアコースティックなONEは
胸にずしりと響き、落ち込んでる時に聞くと余計に落ち込みます・・・
いい意味で。

それだけ、彼の歌声には深みがあるんです。

私はこのジョニー・キャッシュという人物について
麻薬中毒だったと言う事以外は何も知りませんでした。

彼に限らず、多くのミュージシャンが薬に溺れ、
それが多くの若者に悪影響を及ぼしている事実は
とても残念だし、また映画でそれをまるでカッコいい事であるかのような
描き方をすると、さらなる悪影響が懸念されますが、
この映画では、薬に溺れたジョニー・キャッシュが
まともにステージもこなせず、無様に描かれているので
その点もこの映画の良さだと思います。

堕落したジョニー・キャッシュ(ホアキン・フェニックス)に比べて、
ジューン・カーター(リーズ・ウィザースプーン)はまさに優等生と言う言葉が
ピッタリです。

当時、カーターファミリーという名の家族バンドで歌っていた
ジューンは、ソロになってジョニーと共にツアーに出るようになります。
彼女がいたからこそ、ジョニーは薬を断ち切る事が出来たんでしょう。
まさにジョニーにとっては天使のような存在だったと思います。

後に、妻と別れたジョニーはジューンと結婚して
ジューンが亡くなるまでの30数年間を共にします。
ジューンの死から4ヵ月後、ジョニーも亡くなりますが、
まるでジューンの後を追いかけるような彼の死は、
とてもロマンティックな人生の終焉ですね。

羨ましいです。

厳格な父に育てられ、父親の愛情を感じずに育ったジョニーは、
有名になった後も、父親との確執に悩みます。
でも最後には、そのわだかまりも解け、ラストシーンでは
まるで今まで何事も無かったかのように、吹っ切れた表情で父に話し掛ける
ジョニーの姿は、とても清々しい気持にしてくれました。
ホアキン・フェニックスの好演ですね。

そして、何と言ってもリーズ・ウィザースプーン!
こんなに歌が上手いなんて!
驚きました。このジューン役でオスカー主演女優賞獲得も納得です。
素晴らしかった。
彼女のこれからの活躍も期待してます。


監督:ジェームズ・マンゴールド






Last updated 2007.05.01 11:01:48
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2007.03.12

 あなたに 川崎洋  (3)


私はろくに新聞を読まないけど、うちの新聞の一面にある”中日春秋”というコラムは
好きでよく読んでいます。
そこで以前、柳沢厚生労働大臣の「女性は産む機械」発言を批判する内容が掲載され、
それと比較するのに川崎洋さんの「あなたに」という美しい詩が紹介されていました。
その詩があまりに美しく、全篇を読んでみたいと思い、
早速詩集を取り寄せました。

女性の体がとても柔らかく、優しく表現されていて
読む者を暖かい気持にしてくれます。

私は、この詩を女性だけではなく、多くの男性にも読んで頂きたく思い、
ここに紹介させて頂きます。

一番読んでもらいたい人は柳沢大臣ですけどね。

 -あなたに- 川崎洋

 あなたの
 そのやわらかい おなか
 そのおなかを包んでいる可愛い腰骨
 ぼくたちの子どもを産むために
 指で押すと
 しんなりとくぼむほどに
 そんなにやわらかいおなか

 のぼっていくと
 やがて
 僕のばらばらの指をしびれさせる
 ぷくりとふくれてやわらかく尖った乳房
 ね 僕たちの子どもは きっと
 ぬれたような新芽のすかしが入っていて
 髪の毛はいい匂い
 或る午前
 青い植物達の翳(かげ)がみだれるなかで
 僕たちの子どもは
 茎から指の腹で折るように剥がした刺を
 唾で鼻柱にくっつけて
 きっと
 両手を挙げて僕たちを威嚇する
 小さい犀(さい)!

 ね その唾も鼻柱も眼も足も みんな
 そのしんなりやわらかいおなかからだね

 眼をつぶったりして あなたは
 笑って黙っているあなたの頭は
 頸(くび)のところで ぽっきりと折れ曲がり
 その重みは
 すくい上げる僕の両掌に協力する 




Last updated 2007.03.12 22:37:13
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2007.01.07

レント(’96年~アメリカ)  (1)

去年は、映画こそほとんど見なかったけど、
ちょっとだけ、舞台やライヴを見に行く事が出来ました。

まずは4月のストーンズ来日公演から始まり、
オペラ・トスカにミュージカル・レント。

いずれも忙し過ぎて、ギリギリまで「多分行けないだろうな~・・」と言いながら
何とか行けたのでラッキーでした。

レントはずーっと見たいと熱望していたミュージカルで、
日本でも山本耕史主演で上演されてましたが、
やはりオリジナルを見たいと思っていました。
そして念願叶ってやっと、ブロードウェイの来日公演が名古屋の
勤労会館で行なわれると知り、すぐにチケットを手に入れました。

私は、勤労会館は初めてでしたが、これがまた古びたボロい会場で、
でもそれが何故かレントをやるにはもってこいと言うか、
とてもしっくりした感じがありました。

平日にも関わらず、小さい会場はほぼ満席で、
小さい会場だからこそ、キャストとの距離が近く感じられ、
舞台でしか感じる事の出来ない”熱”が直に伝わってきます。
それが舞台やライヴの魅力ですね。

ストーリーは、80年代後半のNY、映像作家を目指すマークのカメラを通して、
犯罪、ドラッグ、エイズなど、現在の若者が抱える様々な問題を定義し、
もがきながら生き抜いてゆく姿が、とてもリアルに描かれています。

私がリアルに感じたというのは、一昔前の青春ものの様な、
目標に向かってまっしぐら!と言うような、うそ臭く熱いものではなく、
自分らしく生きる、一日一日をただ生き抜く、5年先、10年先の
目標に向かって生きるのではなく、ただ今日を生きる、そこに
リアリティと力強さを感じ、だからこそ皆が共感し、魅了されるのではないかと感じました。

また音楽の素晴らしさは言うまでもなく、名曲”seasons of love”をナマで聞いた時は
鳥肌が立ちました。
素晴らしいミュージカルです。

私は、どんな舞台、ライヴでも、最後に会場のライトが付き、終了のアナウンスが流れる前に席を立つのが大嫌いで、まだキャストが舞台上で挨拶しているにも関わらず、
そそくさと帰り始める観客のマナーの悪さをいつも腹立たしく感じていました。

しかし今回は、どうしてもその後の仕事を休む事が出来ず、電車に乗り遅れそうだったので、アンコールの"seasons of love"の真っ最中に抜け出さなければなりませんでした・・・・。
周りのみなさんの冷ややかな視線が突き刺さりました・・・。
何より、アンコールを最後まで聞けなかったのが心残りです。

レントはオリジナルキャストで映画化され、もうDVDでも販売されていますが、
その心残りは、DVDで取り戻そうと思います。

ミュージカルは、文化のない国アメリカが、唯一世界に誇れる文化ですね。
私もすっかりレントヘッズの仲間入りです。

台本、作詞、作曲:ジョナサン・ラーソン




オリジナルサントラ






Last updated 2007.05.01 11:02:40
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