855888 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ミステリの部屋

ミステリの部屋

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2006年04月09日
XML
オックスフォード近郊の小村に建つダーンリー家の屋敷には、奇妙な噂があった。
数年前に密室状態の屋根裏部屋で、全身を切り刻まれて死んだダーンリー夫人の幽霊が出るというのだ。
その屋敷に霊能力を持つと称するラティマー夫妻が越してくると、さらに不思議な事件が続発する。
隣人の作家アーサーが襲われると同時に、その息子ヘンリーが失踪。しかもヘンリーは数日後、同時刻に別々の場所で目撃される。
そして、呪われた屋根裏部屋での交霊実験のさなか、またもや密室殺人が…。
犯罪学者アラン・ツイスト博士が、奇怪な事件の真相を暴く。



作者のポール・アルテは1955年フランス生まれ。仏ミステリ界において、本格的探偵小説にこだわり続ける作家で、ツイスト博士シリーズを中心に、多くの長篇作品等があります。

この作品はツイスト博士シリーズの第一作目です。

帯に「フランスのディクスン・カー」と書いてあるので期待してしまいますが、読んでみるとポケミスがこんなに読みやすくていいのかしらというくらいで、すらすら読めました。

作者はフランスの作家なのに、舞台はイギリス、オックスフォード近郊にある村です。
そして、ツイスト博士シリーズと言いながら、3分の2を過ぎるまで肝心のツイスト博士が出てきません。
どうなっているのかとやや不安になりますが………その後、ああ、なるほどそうだったのかと納得することになります。

密室トリックはある日本の作家のデビュー作で見たことがあるものだったので、新鮮味はありませんでしたが、最後まで読み進めるうちに、そんなことはどうでもよくなっていました。

そして最後の一行で、あっと言わせられます。

何かに似ているという感じがしていましたが、まるで日本の「新本格」の趣があります。

手品趣味、怪奇趣味に密室殺人、「フランスのディクスン・カー」と呼ぶのにふさわしいのかどうかは、他の作品も読んでからにしたいと思いますが、他の作品も期待できそうです。

1987年度コニャック・ミステリ大賞というおいしそうな賞を受賞した作品です。


第四の扉  第四の扉 : ポール・アルテ







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007年01月29日 09時28分22秒
コメント(2) | コメントを書く
[海外ミステリ(ア行作家)] カテゴリの最新記事


PR

フリーページ

日記/記事の投稿

カテゴリ

バックナンバー

2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月
2023年11月
2023年10月

コメント新着

アルビレオ@ Re:冷凍ロールケーキ(02/07) 書き出しの「待っていたロールケーキが届…
アルビレオ@ Re:節分もどき(02/03) 恵方巻きって確かに子どもの頃 福岡には…
アルビレオ@ Re:つらいときは(02/02) 「情けは人のためならず」って、何か辛い…
アルビレオ@ Re:マフラー(01/29) samiado さん 編み物も🧶されるんですね…
アルビレオ@ Re:寒い日が続くので(01/27) 素敵ですね。息子さんと一緒にダンスなん…
アルビレオ@ Re:ぼくらの先生!: はやみねかおる(01/26) 今日は本の大好きな親友のお誕生日です。…
大嶋昌治@ RAPTURE. はじめまして。福井市在住の大嶋昌治(お…

お気に入りブログ

聞いた曲(2024… New! shovさん

未定の予定~ラビ的… みっつ君さん
留年候補生W2.0… 留年候補生W2.0さん
魔女の隠れ家 たばさ6992さん
ちょっと休憩 ときあさぎさん

キーワードサーチ

▼キーワード検索

サイド自由欄


© Rakuten Group, Inc.