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ディズニーランドの人の洪水の中でわたしは、ほとんどまるで溺れかけていた。娘と妻は、というとスイスイその中を泳いでいた。人、人、人、わたしは軽い立ちくらみの中、娘と妻を自由に泳がせていた。
しかし、暑い。こんな時は、冷たいビールだ。売店に行くとこの中では、ビールは販売していません。とすごく冷たい言葉がかえってきたが。その冷たい言葉とは裏腹に暑い。 がっくりして座り込んで。しょうがなく買った。ミネラルウオーターを飲む。ああービールは、ミラクルウオーターなんだよなと訳の分からないひとりごと。 そこへ娘と妻が水を得た魚のようにやってきた。わたしだって負けてられるか。わたしはミネラルウオーターを一気にのどをゴックン、ゴックン言わせながら豪快に飲んだ。娘が面白がって笑っている。どうやらママがトイレに行ったチャンスにコーラをおねだりだ。 「ママにないしょ」とわたしが言って、そばの売店からコーラを買って渡すと娘もわたしの飲み方を真似してゴックン、ゴックンと飲んだ。今度は、わたしが思い切り笑った。娘がわたしの手を取ると歩き出した。 「おいおい、わたしを誘拐するのかい、ママが心配するよ」といって笑うと娘も笑う。わかっいてるのかな・・・もう笑いのキャッチボールで二人は大盛り上がりた。 ママはおいて逃亡者になろう。どうせケイタイがあるし。わたしと娘は恋人たちのように、はためには、誘拐犯と人質のように手をつないで走りだしていた。 二人の向かった先はシンデレラ城。わたしには、おもいきり不似合いだが。娘はすでに小さなシンデレラだった。 ケイタイがけたたましくなった。 「どこにいるの?」 案の定、妻からだった。 「シンデレラ城」 「どうふたりのデートは」あれあれ、このことは妻と娘の計画的犯行だったのか。 やれやれでもね、こんな計画ならいつだってOKさ わたしは額から噴出す汗をぬぐっていた。むすめが花柄のハンカチを差し出した。 「ノー、サンキュー 大丈夫」とわたし。 むすめは、おかまいなくわたしの額を拭きだした。そして髪を好奇な目で見つめた。 おい、やばい・・・・娘は私の髪を引っ張った。 「これは、だめ」わたしが娘の手を振り払う。何とか無事な髪。娘はすでにわたしの秘密を知っていたのだ。 わたしがアカンべーをすると、むすめはおもいきりくちを開いてアカンべーをしてかえした。二人は意味もなく笑いあった 夜になってエレクトリックパレードの光の中わたしと妻と娘は幻想的なパレードに酔いしれていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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