霧積温泉 【金湯館】 ★★★★
明治17年創業。森村誠一 「人間の証明」 の舞台となった地、浅間山東麓の剣ヶ峰・鼻曲山の山腹にある秘湯。【金湯館】人里離れた山中に残るこの地は、軽井沢が栄える以前は避暑地として大いに繁栄したそう。当時は42軒の建物が点在し、政財界・文学界の重鎮達が、馬や籠、人力車で訪れたといいます。伊藤博文を筆頭に30人ほどで来訪し、金湯館で明治憲法も草案されたとか。しかし、明治43年、霧積山一体を襲った山津波により、霧積温泉は壊滅。金湯館ただ1軒を残し、すべての建物が濁流に呑まれたそうです。以前は宿のすぐ手前まで、車で乗り入れができたようですが、現在は車両進入禁止。日帰り湯は、1km手前の 「きりづみ館」 駐車場に車を停め、獣道を徒歩でアプローチ。但し、宿泊者は送迎があるので歩く必要はないよう。【きりづみ館】 【きりづみ館駐車場】 【ツーリング詳細はこちら】ゲートを越え、息を切らし獣道を1kmほど登ると、ようやく金湯館が姿を現します。その姿は、明治16年築のまま、深い深い森のしじまに包まれているようでした。 熊・猿・カモシカ・蛇に注意されたし (`エ´;)無愛想な番犬に迎えられ到着。【金湯館】 はやる気持ちを抑え、お風呂に (*´ェ`*)最奥の浴舎に繋がる廊下をアプローチ。 男性浴室は、明るく開放的ですが…。女性浴室は、小さな灯り取りが1つあるだけの、こぢんまりと暗く閉塞的な空間。5~6人サイズの変形型タイル浴槽が1つ。【男湯】 【女湯】 岩石状の湯口より、新鮮な湯が滔々と流し込まれ、全量オーバーフロー。湯面からは、仄かなタマゴ風味の石膏臭が香り、飲泉すると微渋味・微苦味・タマゴ味。炭酸成分の発泡が豊富で、微細な気泡が体中にまとわりつき…真っ白になった体から気泡を取り去ると、シュワっと泡が立ち登ります。39℃とぬる目ですが、ぬくもり感は強く、火照ることなく体の芯からじわじわと。肌が優しくほぐれていくようなやわらかな湯。長野県田沢温泉の共同浴場 「有乳湯」 の泉質とよく似ていますね (*´ェ`*)肌にまとわりつくトロミ感と、温めの湯は、疲れた体を穏やかな眠気に導きます。小さんは、浴槽内で1時間爆睡、うっかり溺れかけたとか。浴後も汗が引かず、どどーんと落ちそうになるほどの湯力。最初は戸惑う浴室の閉塞感も、この湯を楽しむに適した空間でした。 浴舎脇の中庭のベンチに座り一休み (*´ェ`*)蛇口からザブザブと掛け流される岩清水で顔を洗い、喉を潤します。冷たくて (*゚Д゚) うま~♪【場所】 群馬県安中市松井田町坂本1928 【料金】 600円【泉質】 カルシウム-硫酸塩泉【放式】 掛け流し【加温】 なし【加水】 なし【効能】 神経痛・関節痛・運動麻痺・火傷・慢性消化器病・病後回復・動脈硬化など。