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落葉の絨毯の上
手招きする記憶に 探し当てろと 騒ぐ胸 一枚一枚拾いあげては 潤う喉に 刷り込まれる形は 肥えきって 元に戻らなくなった 一に千を背負い込ませて 逃げ去った語り手は 探してくれることを祈って 見つからないように その身を翻した 想像の産物の声 取り出した思いに 見いだせないと 荒れる人 肥えきって見捨てたはずの 見誤るそれは 大きな連なりを 以てして ここで意味を成し遂げた 千に一を見付け出して 追い込まれた語り手は よろこびも悲しみも包んで 不変はありえないと その身を省みた ここに在ることを 簡単に見いだせるなら 思い込みすぎてしまった 落葉の絨毯の上 声切った語り手は 一枚一枚の枯葉にして 逃げなくてもいいように その身を軽くした --------------------- 国語の教師が日本語を説明するのに 英語を使ったり。 辞書で単語を調べて、 説明文の分からない語句を さらに調べたら結局元に戻ったり。 数学を学ぶときになんの気兼ねなく 定義を使ったり。 神が存在するか、しないか、とか。 意味を見出して、そこに名前を付けて そして存在して、いつか意味が見失われて 存在だけが続く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.07.04 00:55:02
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