カテゴリ:読書
*ネタバレあり
ある朝、グレゴール・ザムザが不安な夢からふと覚めてみると、ベッドのなかで自分の姿が一匹の、とてつもなく大きな毒虫に変わってしまっているのに気がついた。 という出だしで始まる、とんでもなく衝撃的な、あまりにも有名なこの小説。コレ、インパクト強すぎっすよね~。カフカの発想の豊かさには、ほんとに驚かされます。 『城』を読んだ時、至る所にカフカ流ユーモアを発見し、大変おもしろく読了したのですが、カフカのユーモアには、なにか人間の悲しさがつきまといます。そして、この『変身』は、大変おもしろくユーモアに満ち、そして、とんでもなく悲しい小説です。 セールスマンであるグレゴール・ザムザが、朝起きて虫になっていた。それから焦って、早く着替えて仕事に行かねば・・・と四苦八苦する所が、もう何とも可笑しいではありませんか。 と同時に、何かサラリーマンの哀愁も漂ってきちゃいます。 <解説>に、次のようにあります。 肝心なことは、グレゴール・ザムザが冷たい雨の振りつづいている、もの悲しい天候の朝、ふと目がさめてみると、自分が大きな、一匹の毒虫に変身してしまったことを、自分の目で発見して、しかも、自分ではそれほど驚いてもいないことである。 そうなんですよね~。ここがもう、何とも可笑しく、不思議な所なんですね。 ここなんかも、なにげに笑わせてくれます。 グレゴール自身は、だれひとり気をきかせてドアを閉め、この光景と、大騒ぎを見ないですむように計らってくれる者がいないので、これまた怒りをぶちまけて、聞こえるように舌打ちをつづけた。 こーゆー可笑しさがいっぱいつまってるんですよね、カフカの小説には。 そして、何が悲しいって、カフカはいわゆるサラリーマン生活をしながら小説を書いていた訳ですが、『変身』は、そんなカフカにしか書けない、悲しい小説だと思うのですよ。 グレゴールの家族の変化していく様が、もう悲しいのなんのって。 彼におんぶにだっこで生活していた家族が、虫になったグレゴールを頼りに出来なくなるのだから、とーぜん自分達の力で生活していく事になるのですが、なんだーやれば出来るじゃん、とか思いますよね。 そして、何とも残酷なラストが・・・。 明と暗の見事なコントラストを描いています。 これは実におぞましい奇怪な物語ですが、しかし、大変リアルでもあると思うのです。 そして、描写のリアルさがまた、悲しみもおぞましさも倍増させてますよね。 グレゴールは死に、家族は本当の意味で生きる (活きる) 事になる訳なのですが、ああ、これが人生なのか・・・って感じっすよね。 角川文庫 中井正文=訳で再読しました。 変身改版 カフカネタはこちらにまとめました~ 昨日の日記のMusical Baton 【本バージョン】にも投稿よろ ! 人気blogランキングへのクリックもよろ ! よろよろ ! 並んでも買いたくなる人気のお店のサマーセール 6/30 23:55まで。 浴衣です~♪ オサレな扇風機、売れに売れてます~♪ エレクトリック ファン アイボリー Vol.2 すんごいお得なシルクの福袋 ! ! オールシルクの詰まった選べる福袋カーディガンとパンツのお色を選んでね♪その他のお品は何が... メイド・イン・アースさんポイント5倍&消費税サービス&月間MVP受賞記念スペシャルセール、全て明日までです ! ! +++人気blogランキングへ+++ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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