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テーマ:アニメあれこれ(26103)
カテゴリ:魔法科高校の劣等生
天保異聞妖奇士の最終話を見ました。
幕間 ヒトハアヤシ 一人、項垂れて戻ってきた狂斎。 「往…往壓か。奴は死んだ…。奴だけじゃない。もう奇士は一人もいない…」 「それってどういう意味でい!?あいつらが死ぬ!?そんなことがあるもんかい!!」 岡っぴきが狂斎の襟を掴んで叫ぶ。 前島聖天に西の者達が踏み込んでくる。 その中に元閥の姿もあった。 「本日より前島聖天は我ら後南朝のものとなる」 「帝のもう一つの血統。後南朝が密かに続いているという噂は聞いたことがある。成程、西の者がそれなら鳥居様が必死に隠そうというものだ」 「だが、ここに何しに!?」 「この地に眠る地の神・妖夷を目覚めさせに。幕府を開く時、家康はこの地に、関東より北の怨霊、古き神、滅ぼされてきた民族の血をも封じ込めた。それを今、爆発させる」 「私は幕臣だ!!」 やられてしまったアビが投げられる。 「アビ!!」 「我らは神だ。歯向かうだけ傷つく。天に唾する如くな」 赤松に刀を向ける放三郎。 「竜導はどうした!?」 「斬ったよ、この男が見事に」 元閥に視線が移る。 西の者達に抵抗する放三郎と宰蔵だが、放三郎が水に落ちてしまう。 宰蔵がカラクリ扇子を使って、木材を崩れさせる。 「御頭、早く!!」 「逃げろというのか!?」 「私の漢神は“宰”、王を補佐する者。私の主は小笠原様です。早く!!」 放三郎を逃し、前島聖天に留まる宰蔵だったが、元閥の攻撃に倒れてしまう。 「赤松様、それでこれから?」 「この娘に働いてもらわねばならん」 「異界を開くのですな」 「それだけではない。この地は江戸の城の真下。今宵、あの城に滅びの種を放つ!!」 「跡部様に、跡部様に即刻お取次ぎを。事は将軍家に関わります」 だが、囲まれてしまう放三郎。 「跡部様、阿部様、これは!?」 「小笠原放三郎、蛮社改所頭取の役を解く」 「いや、最初から蛮社改所にお主は関わっておらぬ。蛮社改所は鳥居が密かに設けたものとして上様に申し上げる」 「な、何故です!?」 「今や水野は風前の灯。ここで水野と鳥居が崩れ、更なる陰謀を企んでいたことが明らかになれば…」 「例えば、妖夷を取り締まるという名目で印旛沼等で怪しき化け物を暴れさせたと…」 「それは違います!!」 「案ずるな。だから、お主はそのような企みとは関わりない、当然我らもだ。そういうことになる」 「小笠原よ、お主の配下が妖夷と化しておろう。ならば、その化け物も一切合財鳥居に押し付けるのが上策」 「水野が老中を退けば、幕府もまた蘭学をお引き立てになる。異国の書物を紐解く蛮所調所という役所も設けるつもりだ」 「その頭取には貴公と貴公の師匠に就いて頂く。貴公が鳥居の手に落ちては面倒だ。この屋敷で静養せよ」 「お聞き下さい!!西の者と名乗る輩が前島聖天に現れました。奴らはお城に災いを齎すつもりにございます」 「上様ご側室のお金の方様が今日明日にもご出産という。上様はひ弱な政之介君に代わる男子を待ち望んでおられる」 「そんな日に変事が起き、それが鳥居の蛮社改所に関わるとなれば…」 「変死で済むとは限りませぬ!!」 その鳥居も水野には冷たくあしらわれてしまう。 「水野様は何とかして面目を保つことしか頭にない。だが、わしは違うぞ。わしが守りたいのは水野様でも地位でもない。この徳川の世じゃ」 鳥居は、花井達に水野の改革の無理無体について書きものにまとめるように言い、自分は行動に移るのだった。 「君が蘭学を再び世に認めてもらうため、敢えて泥を被ったことはよく解った。だが、それも報われる」 「先生…放三郎は参らねばなりませぬ」 「前島聖天とかいう所に戻るのか?」 「私には蘭学より、命より重いものがございました」 「やれやれ…そう言わなければまた破門にするところだったよ」 師匠に逃がしてもらった放三郎はもう一つの入り口を使って、鳥居と共に前島聖天に向かう。 アトルを使って異界を開く赤松。 この地には4本めの首があるという赤松。 そして、現れたのはムカデの妖夷だった。 蛇と相争うムカデは国津神の守り神だったのではと考える。 今夜、生まれる徳川家の子に徳川への恨みに満ちているこの妖夷を取り憑かせ、この国を滅ぼすという野望に満ちた赤松。 「将軍家を守るのは南町奉行の役目」 「妖夷を取り締まるのは我がお役」 鳥居と放三郎がお札により妖夷と姿を化した西の者と戦う。 「何だ、お前は!?」 アビと宰蔵から漢神を引き出したのは往壓だった。 「これはどういうことだ!?」 「あんまりいい化け方じゃないんで、冷や冷やしました」 「江戸元閥、お前は確かにあの剣で!!」 「斬りましたよ。ちょいとした悪戯をしてからね。元閥の“元”の字は人の始まりを示す」 「そうか、それを受けた竜導は」 「竜になりかけていた俺は人に戻された」 「あの剣は竜しか斬れない。だから、竜導さんには傷一つ負わせられなかった」 「江戸元閥、貴様は神に従うと決めたのではなかったのか!?」 「私は妖夷に仕え、妖夷を鎮めるために生きてきた。でも、私を縛っているものは何か、見てみたかったんですよ。この聖天はどんなものを祀っているのか。だが、まさかムカデとは。もう心残りはない!!」 ムカデに発砲する元閥。 妖夷と化した西の者に押される放三郎だが、アビの炎で助けられる。 「江戸元、お前にはもう一つ漢神がある」 元閥から“閥”の漢神を取り出す往壓。 「“閥”という字には罪人を成敗する為の矛が含まれている」 元閥は矛で剣を斬る。 「竜導、頼む。私も漢神を見せてくれ」 「いいのか!?」 「早くしろ!!」 放三郎からも“放”の字の漢神を引き出す往壓。 「“放”とは悪霊を殴り祓うこと!!」 両手にマジグローブのような武器が出現する。 「もはや私に刀はいらぬ。私は奇士だ!!」 赤松はアトルを抱いたままムカデの中へ。 異界を見つけ、行こうとするが、往壓達は鳥居から引き出した漢神の鳥を借りて追いかけ、攻撃する。 往壓がムカデを斬ると、赤松の体が崩壊し、アトルは異界に吸い込まれてしまう。 「アトルゥゥゥ!!」 そこへ雲七が翼を生やした天馬となって現れ、往壓を乗せてアトルを追いかける。 異界を歩くアトルは往壓にずっとここにいようと言う。 「人はあそこで生きていかなければならないというのか?往壓は私にあそこで生きる理由を与えてくれると言った。だけど、あそこには苦しいことしかない。人であるということが苦しいことなら私には耐えられない!!」 「アトル、俺はお前を助けてやるつもりだった。俺が何かお前に与えてやれると本気で考えていた。だけど、だけどな、ないんだよ、俺には。お前にやれるものなんて何も持ってなかったんだ」 「いいんだ、往壓。ここにいよう?何もかも忘れて」 「アトル、俺にはお前が必要だ。お前を見る度に思い出すことが出来る。本当はお前のように異界に行きたいのだと。弱くてすぐに逃げ出してしまいそうになる人間なんだと。それでも、だからお前が傍にいてくれれば…俺は何ていうか…少しだけマシになれる、強くなれる。俺がお前を救うんじゃない。アトル、お前が俺を救ってくれていたんだ」 「そうだな。悪くない理由だ」 その後、将軍家の赤ん坊は死産してしまう。 鳥居が水野の罪を暴く文書と条件として、蛮社改所は廃止されるも放三郎はお咎めなしになり、旗本として幕府に使えるように言われる。 海外では「みにくいアヒルの子」、「黒猫」、「クリスマス・キャロル」、「モンテ・クリスト伯」、「三銃士」が描かれ、奇士も物語のように江戸の人々に語られていた。 「人は異界を求めるように物語を求める。それはいけないことか?奇士は風のように現れ、妖を退治する。そして、五人共美男美女揃いだと」 ひっそりと妖夷退治を続け、給金は出ないが、取った妖夷の肉を食べることは許されている。 「今も俺達はただの奇士。ま、いいさ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 31, 2007 09:42:23 PM
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