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テーマ:アニメあれこれ(26112)
カテゴリ:薄桜鬼
セイント・ビースト~光陰叙事詩天使譚~の第3話を見ました。
第三章 暗黒の森 ルカとレイは空を飛びながら修行してます。 「反応が遅いぞ」 「はい」 「さぁ」 レイは大きな岩に向かってアイスブレイドで攻撃する。 「どうした?そこまでか?」 「そんなはずは…」 「危ない!!」 岩が少しずつヒビが入り、崩れていくのでレイを助けるルカ。 「レイ、気を抜いたか?アイスブレイドで岩を砕くつもりが、危うく埋もれてしまうところだったじゃないか」 「それはあなたに気を取られていたからです」 「言い訳か。どうした?」 「また助けてもらいましたね。僕だって本当は一生懸命技を磨いているのにいつもルカには敵わない。どうすればより能力を高められるか教わってばかりです」 「いいじゃないか。私にできることなら何でもしてやる」 「僕だって曲がりなりにも上位天使の端くれです。教わってばかりでは恥ずかしいです。だって…」 「どうした?」 「別に…」 「何故恥ずかしく思うのか、聞かせて欲しいな」 「それは…」 「自分のこととなるといつも、黙してしまうのだな。残念だよ、こうして触れるだけで心が読めるのなら、お前をもっと深く知ることができるのに」 「僕はあなたのように…あなたに辿り着きたくて、あなたと同じ天を駆ける能力を持ちながら、全てに劣る自分が歯痒いんです」 「馬鹿だな。お前には私にはない良さが沢山ある。自分では気づかぬのか?お前は私に付いて来ればいい」 「ルカ…」 「不服か?さぁ、戻ろう」 「はい」 「兄さん、見て見て。水筒でしょ、薬草でしょ。兄さんにははい、これ」 キラが箱を開けると、蛙が出てきた。 「わ~い、引っかかった。冗談、冗談。ごめんね。ほら、ちゃんと兄さんの分も準備してあるんだよ」 「これは?」 「やだな、兄さん。勿論明日の支度だよ。聖なる頂に到達するには入念が準備が必要でしょ?僕、どうしても六聖獣になりたいんだもん」 「マヤ、俺は行かない。聖なる頂には」 「え?」 「聖なる頂には行かない」 「な、何だって?」 「ずっと前から考えてた。聖天使でない俺達が天界に居続けてもいいものかって。でもあの日、ゼウス様から六聖獣候補の1人として通達を受けた時、ようやく決心がついた」 「決心?」 「天界を去る決心だ。俺は祝福の日、天界を下りる」 「嫌だな、天界を去るだなんて。僕をからかわないでよ。六聖獣を目指し、一緒に頑張ろうと思ってるのに。兄さんがそんなことを言うなんて」 「お前が候補に選ばれたのを喜んでいたから言い出せなかったんだよ」 「も、もう兄さんは相変わらず、い、意地悪だな…。冗談なんだろ?いつもみたいに僕をからかってるだけなんだろ?第一、天界を下りてどこ行くんだよ?行く所もないし…」 「大丈夫だよ。俺達ならどこででも上手くやっていける」 「嫌だよ、僕はここに残る。僕は、僕は…ガイやゴウさん達と仲良くやっていくんだ。聖なる頂に1番で上がって六聖獣になるんだもん!!僕はここに残る。天界を出たいなら兄さん1人で出ればいいよ!!」 「駄々を捏ねるな。俺達はこの世でたった2人の兄弟じゃないか。俺達のようなハーフが天界にいてはいけないんだ。お願いだから分かってくれ」 「分かんない!!そんなの分かんないよ!!キラ兄さんの馬鹿!!」 どうしても六聖獣になりたいマヤは泣きながら飛び出して行ってしまう。 マヤの叫び声に反応してか、森の木が根っ子ごと抜けていく。 そして、岩をどんどん破壊していくマヤ。 「これは?」 「何事だ?一体」 「あいつ、どうしちまったんだ?」 「何やら不穏な大気の振動を感じたと思ったらマヤだったのか」 「キラと喧嘩でもしたのでしょうか」 「落ち着くまで待とうと思いましたが、物見高い天使が集まってくる前に止めないと」 「待て、俺が行こう。マヤがこれほど荒れるのは見たことがない。きっと余程の事情があったのだろう」 「ならばここはお前に任せ、私はキラの様子を見て来る」 「ルカ、僕も一緒に行きます」 暴れていたマヤ止めたユダはマヤから天界から去るという事情を聞く。 「俺はキラの気持ちが分からなくもないが。これから先、天界は大きな様変わりをするかもしれない。そうなった時、自分達はどうすればいいのかを考え、あえて今、天界を去る決心をしたんじゃないかな。もしくはもしくはお前たちの出生が関係しているのかもしれない」 「出生?」 「何かあったんですか?」 「マヤが外で暴れていたが、ただの兄弟喧嘩ではないのだろう?」 「あなた達には関係ない。余計な世話は焼かないでくれ」 「キラ、お前が誰にも心を開けないのが分かった上で聞いていいるんだ。お前達に嫌がらせをする心貧しい天使が多いのは知っている。だが、私達は違うぞ。それすら分からぬほど、お前は愚かなのか?お前は自分が何故六聖獣候補に選ばれたのが疑問に思っているのだろう?」 「でも、キラもマヤも優れた能力を持っているんだし、選ばれても不思議ではないでしょう?」 キラはルカとレイに事情を打ち明け始める。 「能力的にはそうかもしれない。だが何よりも純潔を重んじるゼウス様がハーフの俺達を六聖獣候補に入れるなどあり得ないことだ。全てはこの身体に流れる血、この血に起因しているんだよ。それが分かったんだ」 「血って…どういうことですか?」 「俺の父親が…」 「言わなくてもいい。その名を口にすれば傷を広げるだけ。出生の秘密を知ってしまったなら、天界にいられないというお前の気持ちも分かる。もう1度マヤと話し合い、どうするか決めろ。私達は見守っていることしか出来ないが」 「ありがとう、ルカさん。最初からあなたに打ち明ければよかった」 ユダの怪我の治療をするシンを岩影から隠れ見ているシヴァ。 《まただ、またシンがユダの傍に。どうしてだ?僕がユダに用がある時には必ずあいつが近くにいる。何て目障りなんだ。ユダはシンはシン、僕は僕だと言ってくれたけど…これじゃあ、気にするなという方が無理だ》 だが、ゴウに見つかってしまう。 「どうしたんだ?こんな所で。何だか顔色が悪いな。ユダを探してたのか?最近のお前、おかしいぞ。ユダを1人占めしようとしているように見えるんだが」 「まさか!?何を根拠にそんなことを言うんだ」 「お前がユダを慕っているのは随分前から分かっていた。尤も、ユダに憧れ、近づきたいと思っている天使は大勢いるが。シンもその1人かな」 「余計な詮索はしてほしくないね、迷惑だ」 「詮索などするつもりはないさ。ただお前の顔には陰りがある。邪心や妬みは心に暗黒の闇を生むからな。良からぬことが起こる前に忠告しているだけだ」 「暗黒の闇…?」 「なぁ、シヴァ。ユダを敬愛するのはいいが、それ以上望むのは…」 ユダは天界を離れようとしているキラとマヤの為にして上げられることはこれぐらいしかないと、いつでも戻って来られるように天界と下界を自由に行き来出来るという『命の水』を取りに山へ向かっていた。 ユダを慕いつつ、font color="cyan">シンを妬む気持ちが強くなっているシヴァは眠れなかった。 そんなシヴァは暗黒の森に落ちてしまうのだった。 次回、「六聖獣誕生」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 19, 2007 02:27:27 PM
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