灼眼のシャナIIの第6話を見ました。
劇場版「灼眼のシャナ」-ディレクターズカット-
第6話 試練の前夜
悠二は少し遅刻して、
史菜の家に迎えに行くと、既に
緒方の姿もあった。
「坂井くん、遅い」
「ごめんごめん。――近衛さん、こうして緒方さんも登校してくれることだし、僕はもうそろそろ…」
「何よ、坂井くん。勝手に係辞めちゃう気?」
「え、違うよ。学校では今まで通りやるし、ほら、今日みたく待たせちゃったらまずいかなって…」
急遽、明日から行なわれることになった一斉テスト。
その対策の為、
緒方の発案で
悠二達は勉強会を開くことになった。
メンバーは一緒にお弁当を食べている仲間に、会場を提供してもらう
佐藤と
田中、そして
史菜を加えた8人。
「来てくれたんだね」
「――」
勉強会が始まると、自然と
池と
シャナが皆に教える形になっていく。
しかし、
シャナは
史菜が当然のように
悠二の隣に座っているのが気に食わない。
一方、皆の為にとキッチンで夕食を作っていた
一美も、
史菜に優しすぎる
悠二の態度に、寂しさを感じずにはいられなかった。
食後、
吉田と
緒方がキッチンで洗いものしてると、
マージョリーさんと遭遇してしまう。
「み、水~」
「マージョリーさん」
「一美、何であんたがここに?あんた、誰?」
「ん?あー!!」
ミサゴ祭で
田中と歩いてた
マージョリーを知ってる
緒方は驚愕するのだった。
「何で『child』が主語なのに、『father』が次にあるんだ?」
「文章がそうなってる。普通の構文通り読めばいい」
「最後の『man』ってのは?」
「その前の『of the』からかかってる」
「だから、何でそうなってんのか…うわぁ!!佐藤、お前もちっとは勉強しろよ」
「食ったら眠いし…」
「全く、しょうがないな。ん?そういえば吉田さん達遅いな」
キッチンから帰ってこない二人に
史菜が手伝い行くと言い出し、
悠二も行こうとするのを止めて
シャナが行く。
吉田と
緒方がいないので、
史菜を指導して
シャナが洗い物をしようとするが、洗剤と油を間違えたりするのだった…。
一方、
マージョリーとバーに移動した
吉田と
緒方。
「で、そのオメガちゃんが私に何の用?」
「緒方です!!緒方真竹」
「日本人の名前って覚えにくいのよね」
「一美、あんたこの人と知り合いだったの!?」
「え、あ、うん…」
「何なの、この人!?何で我が物顔でここにいるわけ!?」
「それは…」
「私の名前はマージョリー・ドー。何もそっちに聞くことないでしょ」
「あなた、田中の何なんですか!?」
「何だ、そんなことか」
「そんなことって…。私、見ました。ミサゴ祭の時、あなたと田中が楽しそうに…」
「啓作もいたはずだけど?心配しなくても、あの2人とはそんな関係じゃないわ。私がこの街に来たのは単なる仕事。ここにいるのは塒を探している時に啓作にこの家を使っていいと言われたから。2人にはたまに仕事を手伝ってもらってるけど、それ以上でも以下でもない」
「だけど…」
「あの2人が私に対してそれだけじゃない思い入れがあるみたいね。でも、それは決して恋じゃない。あいつらの目は無邪気すぎる。恋とも愛とも無関係な、あれは綺麗な憧れの色。要するに子どもってことよ。分かった?それにしてもあんたみないな可愛い子がね…栄太もなかなか隅に置けないじゃない」
「あの私、すみませんでした!!」
「別にいいわよ、嫉妬に身を焦がすのも恋のうち。恋って自分の嫌な部分を映し出す鏡みたいなもの。特に片想いのうちは、妬み、嫉みに僻みにやっかみ。それこそありとあらゆる感情と向き合うことになる。でもそれを恥じることはない。それだけ本気だってことなんだから…。そうだ、その鏡を割る方法、教えてあげよっか?別に難しい話じゃないのよ。相手と気持ちを通じ合わせる、それだけ。誤解をしない、させないことが大切よ。精々頑張んなさい、乙女達」
「え、男ばかりのむさ苦しい状態が更に10分続いているわけなんだが…」
「いくら何でも遅いな。見に行くか?」
「放っといてやれよ。女同士で盛り上ってんだろ。いいじゃねえか、野郎だけでまったりしてんのもよ。当たり前の奴らと当たり前にこうして…こんな時間がいつまで続くか」
《佐藤の言う通りだな。いつか街を出る決心をしてる僕にとって今は、今はこの時間はとても…》
「おいおい、何で急にしんみりにして…」
史菜と
シャナは食器洗い機で水をぶちまけて濡れてしまうが、
史菜も笑い出し、
シャナも少し
史菜と打ち解けたようであった。
翌日、結局勉強会の効果もなく試験は散々だったが、
史菜と
シャナ達の関係はよくなったようだ。
吉田から
マージョリーの話を聞かされた
シャナは迷いを吹っ切り、久々に
悠二の鍛錬に出るようになる。
《通じ合いたい…悠二と。私は悠二のことが…。でも、もうそれだけじゃ…。確かめたい…悠二の気持ち。だから悠二に、悠二と》
次回、「池 速人、栄光の日」
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