CLANNAD -クラナド-の最終話を見ました。
第22話 影二つ
「おっさんや早苗さんに挨拶しないでいいのか?」
「……」
学園祭当日。
最悪のタイミングで両親の過去を知ってしまった
渚を、
朋也は必死に励ます。
「さっきの写真…私のお父さん、役者をやってたんです。高校の時から学生劇団で有名で、コンクールで優勝したこともあるそうです。私…知りませんでした。お母さんが中学の先生だったことは聞いてましたけど…。写真の中の二人はとても幸せそうでした。二人は夢を叶えていたんですから」
「渚」
「そして、それはずっと続くはずだったんです…。私さえいなければ…」
「そりゃ違う。それにあの二人は今だって幸せなはずだ」
「夢は諦めてしまいました。違いますか?」
「…!?」
「そして今、私は二人の夢を犠牲にして自分の夢だけ叶えようとしているんです。私は酷い子どもです、恩知らずです。岡崎さんもそうです。自分の夢を叶えるために皆さんの時間を沢山使わせてしまっています」
「俺達は好きでやっているんだ。今、お前が挫けてしまったら俺達のしてきたことが無駄になっちまう。皆でここまでやってきたんだ、頑張ろうぜ」
渚は両親だけでなく
朋也達にも迷惑を掛けてしまっていると自分を責め続け、事態は好転しないままに舞台の本番の時が近づいてくるのだった。
「渚ちゃん、いいおまじない教えてあげるよ。手に字を三回書いて飲み込むんだ。『人』、『人』、『人』」
「それ、『人』じゃなくて『入』なの」
「気持ちが大事なの!!気持ちが!!」
「陽平、漢字書けないなら無理しなくていいわよ」
「書けますよ、このくらい!!」
「またまた~」
「あなた、馬鹿にし過ぎですよ」
「本番は午後からだし、ちょっと外に出てみないか?」
「あぁ、僕、妹の相手しなくちゃ」
「じゃ、時間まで自由行動ね」
渚と学園祭を回ろうとする
朋也だが、
渚の顔は俯いたままだった。
「岡崎さんの言う通りです。皆で作り上げてきた舞台なのにあたしのせいで台無しにしちゃうのはいけないです」
「そうだな、しっかりやろうぜ」
学園祭を回っていると、
渚と逸れてしまう
朋也は
早苗と会うのだった。
資料室にやって来た
渚は
有紀寧に高校演劇の資料があると聞いたと言って、資料を探す。
空気を読んで資料室を出た
有紀寧は
朋也に会い、
渚の居場所を教えるのだった。
資料室で
渚は
秋生が出演していた高校演劇コンクールのビデオを見ていた。
「これ、おっさんの…」
「お父さんの高校の時のビデオです。演劇コンクールで優勝した時のものです。凄く上手です。私と同じ高校三年生なのに私と比べ物にならないほど」
芝居が好きだと叫ぶ
秋生の姿は輝いており、再生を止める
朋也。
「お前はお前だ。今、お前にできることをやるしかない。そうだろ?」
合唱部の発表が終わり、遂に演劇部の発表の時が訪れる。
一人芝居をやらずに突っ立てしまっている
渚だが、
秋生のことを思い出すと涙が溢れ出してしまう。
幕を降ろすしかないと悩む
朋也だったが、そこに
秋生が駆けつける。
「夢を叶えろ、渚ぁぁぁぁ!!」
「…!?」
「渚!!馬鹿か、オメーは!!子どもの夢は親の夢なんだよ、お前が叶えればいいんだ!!俺達はお前が夢を叶えるのを夢見てるんだよ!!俺達は夢を諦めたんじゃねえ!!自分達の夢をお前の夢にしたんだ!!親ってのはそういうもんなんだよ!!家族ってのはそういうもんなんだよ!!だから、あの日からずっと…パン焼きながらずっと、俺達はそれを待ち焦がれて生きてきたんだよ!!ここでオメーが挫けたら俺達は落ち込むぞ!!テメー!!責任重大だぞ、テメー!!早苗、お前もいるんだろ!?お前も言ってやれ!!」
「渚、頑張れぇぇ!!」
「俺達もだぞ、渚!!俺や春原ができなかったことを今、お前が叶えようとしてくれてるんだ!!俺達の挫折した思いも、お前が今、背負ってるんだよ!!」
泣き止んだ
渚は気持ちを落ち着かせ、一人舞台を始めるのだった。
「あなたをお連れしましょうか?この街の願いの叶う場所に――」
世界に最後に残った少女と、少女に作られたブリキの人形の物語を演じる
渚。
劇は何とか成功のうちに幕を閉じる。
終わった後、二人になった
渚は
朋也にお話の続きを思い出したと話すのだった。
朋也の父を
渚が呼んでいた。
「お芝居見せてもらったよ、いいお話だったね。昔のことを思い出したよ、色々と。じゃあ、私はこれで」
「あんまり飲みすぎるなよ」
「岡崎さん…」
「明日、どこかに遊びに行くか?振り替え休日だろ、たまには二人で出かけようぜ。ちょっと話もあるし」
「話?」
「あぁー、こんな所にいた!!皆、部実で待ってるわよ。主役と演出がいなきゃ打ち上げ始めらんないでしょ!!」
その後、皆で打ち上げをし、翌日の振り替え休日は
渚とデートする
朋也。
夕方、部室に行く
朋也と
渚。
黒板にはそのままの日直に
渚の名前が書かれており、そこに
朋也の名を書き加える
渚。
「話があるって言ったよな、昨日。その、何て言うか…あ、明日朝起きたら、俺達が恋人同士になってたら面白いと思わないか?…俺と付き合ってくれ、渚。お前のことが好きだ。だから…これからもずっと俺と一緒にいて欲しい」
「…ぅ…っ」
頷く
渚。
次回、「夏休みの出来事(番外編)」
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