黒執事の第3話を見ました。
第3話 その執事、万能
失敗してばかりの
マダム・レッドの執事・
グレル。
「坊ちゃん、どうしてこんな使えない奴、預かったんです?」
「お前が言うか」
マダム・レッドから使えない執事・
グレルの教育を頼まれていたのだった。
「本当に申し訳ありません。皆さんにご迷惑をおかけして…。ここはざっくりきっぱり死んで、死んでお詫び致します!!」
「おい、早まるんじゃねえ!!」
「い、いつの間にナイフが…」
「死ななくとも結構ですよ。血液が辺りに飛び散ると更に後片付けが大変ですから」
「セバスチャンさん、何とお優しい…」
「それにしても、こんな香りの飛んだお茶を坊ちゃんにお出ししようとは…」
紅茶の淹れ方を
グレルに教えながら紅茶を淹れる
セバスチャン。
シエルが
フィニがうっかり折ってしまったために新品の杖の受け取りを
セバスチャンと一緒に屋敷に戻って来ると、許婚の
エリザベス・ミッドフォードは勝手に
シエルの屋敷を少女趣味に飾り立てていた。
「シエルー、シエル、会いたかった」
「エリザベス」
「リジーって呼んでって言ってるじゃない」
エリザベスはダンスパーティーをやりたいと
シエルに提案する。
ダンスの経験が浅い
シエルは踊るのを嫌がるが、結局願いを聞き入れ、
セバスチャンとダンスの練習を始める。
「エリザベス様はダンスを御所望のようです。坊ちゃん、私は拝見したことがございませんがダンスの嗜みはおありで?」
「……」
「どおりでパーティにお呼ばれしても壁の花を決め込むわけですね」
「僕は仕事で忙しい、お遊戯に感けてる時間など…」
「お言葉ですが、坊ちゃん。社交ダンスとはよく言ったものでして、夜会や晩餐会などでは当然必要になってくる教養でございます。上流階級の紳士ともなれば、ダンスは出来て当然のこと。御令嬢のダンスのお誘いを断りでもすれば、社交界での坊ちゃんの評判はガタ落ちに」
「分かった、やればいいんだろ。誰か家庭教師でも呼べ」
「今からマダムをお呼びする時間はありません。僭越ながら私めがダンスのご指導を。…一曲お相手願えますか、ご主人様(マイロード)」
シエルにダンスのレッスンをする
セバスチャンは
シエルの無表情な顔をどうにしようとする。
「はい、笑って楽しそうに」
「放せ!!大体僕は…楽しそうに、楽しそうに笑う方法など忘れた…」
シエルの服をコーディネートした
エリザベスは自分が用意していない指輪をしてたのにご立腹し、壊してしまう。
思わず
シエルは
エリザベスに手をあげるが、それを
セバスチャンが止める。
「坊ちゃん、折角新調した杖をお忘れですよ。あの指輪は我が主にとってとても大切なもの。ファントムハイヴ当主が代々受け継いでいる世界でたった一つの指輪だったのです。主人の無礼をお許し下さい」
「そんな、そんな大切な指輪、私…」
代々受け継がれている指輪を
シエルは拾うと窓から投げ捨ててしまう。
「あんなものただの古い指輪だ。あんなものがなくともファントムハイヴ家当主は、この僕だ!!いつまで泣いている?酷い顔だ、レディが聞いて呆れるな。そんな顔の女をダンスに誘いたくないんだが」
セバスチャンのバイオリンに合わせて、
グレルが歌い、その歌に合わせて
シエルは
エリザベスと踊るのだった。
エリザベスが帰り、一人になった
シエルに
セバスチャンは直した指輪を持ってくる。
「ファントムはイヴ家の執事たる者、この程度のことができなくてどうします?この指輪はあなたの指にあるための物、大事になさってください」
「そうだな、この指輪は何度も主人の死を見届けてきた。祖父、父、そしてきっと僕もこの指輪に看取られて逝くのだろう。これは幾度となく当主の断末魔の叫びを聞いてきた。目を閉じると聞こえるんだ、あの痛ましい声が。指輪を捨てて、もしかしたら聞こえなくなるかもしれない、そう思っていた。馬鹿げてるな…」
「あぁ…月がもうあんなに高い。お体に触ります、どうぞ、おやすみください」
「セバスチャン、傍にいろ、寝るまでだ」
「おやおや、私に弱みを見せますか。何処までも坊ちゃんの御側におります…最期まで――」
次回、「その執事、粋狂」
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