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プラトン「エウチュプロン」
訳は、山本光雄。 「エウチュプロン」 ・・・ソクラテスが公訴された直後の話で、「ソクラテスの弁明」に続きます。 友人のエウチュプロンが、 ソクラテスが訴えられたことに胸を痛めている。 しかし、ソクラテスは自分のことよりも、 当のエウチュプロンが、自分の父親を殺人罪で公訴したことに疑問を示す。 エウチュプロンの父親は、 自分の召使が、奴隷と喧嘩して殺してしまったことに腹を立て、 その召使を縛って溝に投げ込んだ。 この後の始末をつけるため、解釈人に使いをやりその返事を待っていたが、 返事がやってきた時には、飢えと寒さのため、その召使が死んでいた、という。 この殺人事件に対するエウチュプロンの公訴が 適切なものであるかを、ソクラテスは、 「敬虔なもの」「不敬虔なもの」とは何かという一見自明なことについて 対話を通して、明らかにしようとします。 ソクラテスの誘導尋問に答えながら、 エウチュプロンは、最初の「はい」と最後の「はい」が 矛盾したことに気づかされます。 ソクラテスは容赦なく、対話を続けようとしますが、 ここでエウチュプロンは大人の対応?! 今日は急ぎの用があるので、 またの機会に! とそそくさと立ち去ります。 ・・で、ソクラテスの公訴への心配はどこかへ行ってしまったのでした。 というか、最初から心配はなかったのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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