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2007.05.23
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エピノミス



プラトン「書簡集」・・・第一書簡~第三書簡(ディオニュシオス二世に)

 訳は、長坂公一。


 プラトン全集14巻「エピノミス(法律後篇) 書簡集」より。

 プラトン全集には、プラトンの13の手紙があります。

 といっても、13通の手紙が全てプラトンの作と認められているわけではなく、

 4つのレベルに分けられる、とのこと。 

 1.最も信頼できるもの  第三書簡、第七書簡、第八書簡

 2.つぎに信頼できるもの 第ニ書簡、第四書簡、第六書簡、第十書簡、第十一書簡、第十三書簡

 3.なかば疑わしいもの  第五書簡、第九書簡

 4.偽作と思われるもの  第一書簡、第十二書簡


 偽作が交じっているというものの、対話編と異なり、

 プラトンの肉声が伝わってくるようです。また、大半が、哲人政治を現実世界に適用すべく

 シラクサ、シュラクサイの僭主へのアドバイザーとして三度乗り出したものの、

 結果を出せなかったことが、切々と伝わってきます。



 まずは、シュラクサイの僭主、ディオニュシオス二世に対して宛てた手紙、

 第一書簡~第三書簡。


 第一書簡(ディオニュシオス二世に)

  プラトンの三回に渡るシラクサへの訪問が失敗に終わり、

  ディオニュシオス二世に対する決別の手紙・・でも、偽作なんだとか。



 第ニ書簡(ディオニュシオス二世に)

 「・・もし貴君が、哲学というものをぜんぜんみくびってしまっているのなら、さよならすればよい。

  またもし、わたしの手もとにあるものよりは、もっとましなものを、

  他のひとから聞き学ぶなり、自分で発見するなりしたというのなら、

  そういうものを大切にすることです。」


 「(後悔しないための)最大の予防策は、書き留めずに学び取っておくことです。

  なぜなら、書き留めずに学び取っておくことです。

  なぜなら、書かれたものは世人の手に渡る運命を免れません。

  それゆえわたしは、これまでけっしてそれらの問題については書物を著さなかったし、
  
  プラトンの著作なるものも何ひとつ存在しないわけだし、また将来も存在しないでしょう。

  そして今日プラトンの作と呼ばれているものは、理想化され若返らされたソクラテス

  のものに、ほかなりません。」


 第三書簡(ディオニュシオス二世に)

  脚注にある言葉、

 「プラトンが政治と哲学の合体の必要を説くと、

  ディオニュシオスはこれを、夢まぼろしと一笑に付していた。

  ところがその夢が、いまや(前357年)ディオンの手で現実化された」


  ディオンは、プラトンの弟子。
 

  プラトンは、ディオニュシオス二世に、幾何学を薦めていたといいます。
 
  「エピノミス」での数学・天文学の薦めは、

  本気だったんですね~ウィンク



 PS

  太宰治の「走れメロス」は、ディオニュシオス二世の御世のようですね。





 ソクラテスとプラトンの他の作品にご興味あれば・・・「プラトン全集」





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最終更新日  2007.05.23 22:32:25
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