カテゴリ:脳科学
Mind hacks 「Mind Hacks―実験で知る脳と心のシステム」トム・スタッフォード&マット・ウェッブ 「ユーザーセントリック(ユーザー中心)」な脳の解説書 脳を知るための方法を知り、 脳の法則を知る・・ そして、脳をハッキングするための方法を知るための本・・ 脳は10%しか使われていないという「10%の神話」や、 「論理の左脳」「直感の右脳」といえる根拠の乏しさ等、 100のハック・・読みやすいですが、とっても硬派でした。 1つ目のハックは、「脳のはたらきを外から調べる」方法。 EEG(Electroencephalogram):脳電図 PET(Position Emission Tomography):陽電子放射断層撮影法 fMRI(Funtional Magnetic Resonance Imaging):機能的磁気共鳴影像法 TMS(Transcranial Magnetic Stimulation):経頭蓋磁気刺激 ○「10%の神話」 「人間の脳の10%しか使っていない」 ・・でも、進化論の観点からみると、真実とは考えがたい。 人間の脳は非常に「コスト」が高い組織であること。 全体重の2%の重さの脳が、血液と酸素の約20%を消費する。 にもかかわらず、90%が役に立たないなどいうことはありえない。 ○感覚性ホムンクルス、運動性ホムンクルス まずはこちらをクリックしていただければ・・ Motor/Sensory Homunculus 右側が、感覚性ホムンクルス 左側が、運動性ホムンクルス ・・当然のことながら、手と足が、感覚性よりも大きい ○能動的な視覚 「我々が普段見ている「世界像」は、一定の時間をかけて(あるいは複数の感覚情報を使って) 行われた「サンプリング(標本化)」の作業によって作り上げられたもの」 ○動かないものを動かす 「蛇の回転」等、固視微動によって、動いているように見える「自動運動現象」・・ 北岡明佳の錯視のページ ○テレビゲームによる訓練 「サビタイジング」とは、1つひとつ数えることなく、目に見えている物の数を把握すること。 テレビゲームをしない被験者が、平均3.3だったのに対して、 ゲーマーは、平均4.9と、5割アップした。 ○見ることの効果 「視覚情報は触感に非常に大きな影響を与える。」 暗闇でも、体の特定の部分を見ると、その部分は他の部分に比べて、感覚が鋭敏になる。 ○記憶 偽物の記憶・・人は覚えてもいないことを、「思い出す」ことがある。 「脳は、得られた情報を1つひとつ個別に蓄積しているわけではない。・・ 記憶は、脳の中では、関連する情報どうしをつないだネットワークになっている。」 「記憶データは、どれも他から独立して保存されることはなく、 すべて他の記憶データと結び付けられている。」 「「再学習」の効果は、自分が意識して覚えたことそのものだけでなく、 それに関連することすべてに及ぶ、 再学習したことと関連のあることはすべて思い出しやすくなるのである。」 ○想像力によるトレーニング 「想像による訓練で向上できるのは力の強さだけではない。 体の動きの調整も頭の中で訓練するだけでうまくなる。」 まさに、「マトリックス」の世界・・すごすぎる話!! <目次> 1章 脳の構造 2章 視覚 3章 注意 4章 聴覚と言語 5章 感覚どうしの関係 6章 運動 7章 推論 8章 構造を知る 9章 記憶 10章 他者との関係 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.07.26 09:32:11
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