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Mar 12, 2007
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シベリウスがその生涯を過ごしたフィンランドは、「森と湖の国」と言われるようことから、素朴で平和なイメージを感じさせるが、その歴史は決して平坦なものではなかった。古くから西隣のスウェーデン、また19世紀には東隣のロシアから支配されるという歴史を持ち、そのたびに文化的な弾圧とも戦ってきた。特に1890年代、ロシアの属領化政策が強引に推進されるようになると、フィンランドでは愛国独立運動が激しく高まることになった。この運動の一環として上演が計画された劇のための音楽として1899年に作曲されたものが、後の「フィンランディア」となる。

「フィンランディア」は、あらゆる面で抑圧されているフィンランドの人々の気持ちを奮い立たせ、また対外的にもそのメッセージを理解させるのに十分な作品となっていることから、国外では当たり障りのない名前で演奏されていたそうだが(例えば「祖国」といった具合に「フィンランド」という固有名詞が出てこないように)、今日では、この曲の中間部の旋律に歌詞をつけた合唱曲としても編曲され、フィンランドでは第2の国歌のように愛唱されている。

曲は金管楽器が奏でる抑圧を感じさせる序奏に始まる。金管がとぎれてティンパニのロールだけになるところはやはり圧巻だ。続いて、木管楽器や弦楽器による嘆くような旋律が続いていく。特に弦楽器が高揚する場所では副付点2分音符が使われていて、思いの強さが表されているように思う。逆に、これの扱いがいい加減だと何とも軽い演奏になってしまう。

それが次第に激しく盛り上がり、その頂点で金管楽器による闘争を呼びかけるようなモチーフが登場する。ここでも低弦のトリルが思いの強さを強烈に表している。次に、これに答えるような低弦の音型(これは5拍子が入っているなかなか不思議な音型で、名字や氏名が5文字の人は必ず歌詞にされて歌われてしまうというネタがある)をきっかけとして曲は一転、明るく力強い雰囲気となる。この部分は独立への勝利を確信しながら戦っているかのようだ。とにかく上行音型中心の前向きな音楽である。

この部分が遠ざかるように終わると、次に中間部へと進み、木管楽器と弦楽器が「フィンランド賛歌」とも言うべき旋律を歌う(写真の部分)。この部分の木管は空の輝き、弦楽器の旋律は人々の歌、弦楽器のキザミは湖のさざなみのように思える。そして曲は最後に金管楽器が参加してもう一度高揚し、力強く閉じられる。この部分でシンコペーションの上行音型が1回目と違って突き抜けるように作られているところがやはりすごいなと思う。

この曲を初めて演奏したのは高校3年の時。それから何度か経験しているが、所属したオケではすべて演奏したことがあるという珍しい曲でもある。そんなに複雑な曲ではないのに、演奏するたびにいろいろ発見できる曲でもあり、また何回演奏しても感動してしまう曲。やっぱり好きなんだなと思う。





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Last updated  Mar 12, 2007 11:04:12 PM
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