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Jul 12, 2007
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ドヴォルザークと言えば、「新世界」、チェロ協奏曲、交響曲第8番、スラブ舞曲といったところが有名だろう。この曲はこれらの傑作が作曲された時期の中に入り、ちょうど、交響曲第8番と「新世界」の間に位置する。この曲をよく聴き込んで行くと、先ほど挙げた曲と共通する特徴がたくさん浮かび上がってくる。ドヴォルザーク節傑作選を10分間に凝縮した感じである。

この曲は、「自然と人生と愛」という、交響詩3部作に含まれる曲で、その2曲目に当たるが、スメタナの「我が祖国」のように連続して演奏されるものではなく、作品番号も独立したものとなっている。ただし、共通する旋律が顔を出すので、まとめられているのだということは理解できる。「謝肉祭」とは、簡単に言えば、羽目を外す祭のことで、古いゲルマンの春の到来を喜ぶ祭りから由来し、キリスト教の中に入って、一週間教会の内外で羽目を外した祝祭を繰り返し、その最後に自分たちの狼藉ぶりの責任を大きな藁人形に転嫁して、それを火あぶりにして祭りは閉幕するというのがその原初的なかたちであったという(WIkipediaより一部引用)。

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曲はイ長調、とても明るい調子で始まる。この旋律は何度か曲中に出てくるが、そのたびにタンブリンが鳴るのが印象的。イ長調と言えば、ベートーベンの交響曲第7番やメンデルスゾーンの「イタリア」と同じ調性で、太陽の光と陽気なリズムがとてもよく似合う。意識して選ばれたように思えてしまう。はじける祭としての謝肉祭にふさわしいものだと思う。

冒頭旋律のシンコペーションのリズムが印象的で、そこからひとしきり盛り上がった後、曲はホ短調に変わる。ここはスラブ舞曲第10番と同じ世界であると感じる(拍子は違うが)。旋律の動きはもちろんのこと、低音の進行もよく似ており、手中に収められた方法なのだと感じる。その後は爽快なト長調の部分を抜けて、明るいホ長調の世界。符点を伴う軽いリズムと和音の組み合わせはやはりドヴォルザークだなと思う。

続いて、ハープのアルペジオを合図にトンネルのような和音(どこの調にもいけるのでどこにいくのかがはっきりしないという意味)を抜けると、ト長調の瑞々しい世界。雨が止んだ後の森の中にいるかのようだ。フルートの透き通った音にオーボエの鄙びた合いの手、なんだか懐かしい世界に連れて行ってくれるように思う。さらには交響詩を結ぶテーマがクラリネットで顔を出し、バイオリンソロがフルートと同じ旋律で歌う。短い単純なソロだが、どこまでも大事に弾きたくなる旋律である。続いて同じ旋律がまた出てくるが、ここでは、コントラバスとタンブリンの合いの手が楽しい。少し珍しい響きがする。フルートが上を見ているならば、こちらは土の近くを見ている感じがする。交響曲第8番の第4楽章に似た世界だがもう少し自分から近い場所を描いているような感じがする。

ここを抜けると、またトンネルのような和音。出口はト短調の旋律、これは冒頭の旋律から派生したものである。展開部に相当する部分である。低音の扱いが絶妙だと思う。その上を高い音が飛び回るというのもうまくできているなと思う。しばらくして、ニ長調の騒ぎが出てきた後に転調するための下降音型(音のとび方がちょっと変わっている)は「新世界」やチェロ協奏曲に見られる、ドヴォルザークが多用したものだ。ブラームスにも似たような方法が使われているので、つながっているのかなと思ったりする。

その続きでは、冒頭の旋律が戻ってくる。この旋律の出口はイ長調で閉じられるのではなく、さらにハ長調に展開されているのだが、その後はいろいろな調を行ったり来たりしつつ、伴奏の音型を変えたりしながらテンションを高めて、イ長調に戻って爆発する。この途中の低音部の上行音型が気持ちをどんどん盛り上げていく様子が心地よく感じられる。

コーダの部分はさらに速度を上げて、最初の旋律のシンコペーションや、細かい音符の盛り上げを繰り返しながら宴は最高潮になり、最後は2つの和音を打って終了。2発であっさり終わってしまうところはその前の雰囲気は交響曲第8番の終わりとよく似ている。

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はじけるリズムに美しい旋律、ドヴォルザークらしさにあふれたこの曲は、もっと演奏されてもよい曲であると私は思う。どうやら近々演奏する機会に恵まれそうなので、その時には思う存分楽しんで弾きたいと思う。





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Last updated  Jul 12, 2007 06:03:16 PM
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