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Nov 21, 2007
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やっぱり秋といえばブラームスだということで、最近気に入って通勤電車でも聴いているこの曲、改めて聴いてみると味わい深いなと思う。この曲はブラームス50歳の時の作品、作曲家としてヨーロッパ全土に認められてからのもので、ブラームスらしいと思える特徴がかなり明確に出ている。ブラームスの作品の中でも秋、この時期にふさわしいように思う(第4番もそうだたが、もう少し温度が低いし、渋みが濃いかもと思う)。

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第1楽章:
ヘ長調は比較的のんびりとした雰囲気のものが多い調性の代表だと思われる(ベートーヴェン「田園」の影響が大きいと思うが)が、この作品はちょっと趣が違う。いきなり第1主題が登場し、その中に短調の和音も登場するし、またシンコペーションを伴う動きのある音楽である。第2主題はイ長調、クラリネットで登場するちょっと夢を見るような雰囲気となる。

そこを過ぎるといよいよブラームスらしい世界へ。アクセントが1拍目からずっとずれていて拍子感がわからなくなる。4分の6拍子なのだが、アクセントはことごとく6拍目に来るという展開。これはアマチュア奏者泣かせである。しかし、ひらひらという感じの音楽の流れは落ち葉が風に舞うようで美しい。

展開部は嬰ハ短調で始まるが、ちょうど今の時期の木枯らしに吹かれているような音楽である。落ち葉の舞い方が激しくなったような感じ。その後音楽は静かになるが、ここは落ち着いた感じ。ちょうど今の時期の光の弱い太陽と薄水色の空を見るようだ。

再現部では第2主題がニ長調となり、より平和な感じがする。ここを聴いていると、ブラームスのニ長調はいつ聴いても美しいなと思う。クライマックスとも言える部分は第1主題の断片をきっかけにどんどん音の単位が短くなり、さらに低音が加わっていくというのが特徴。頂点では分散和音による輝きが他の交響曲と違う味わいで興味深い。そこからゆっくりと平和な世界に戻っていき、静かに終わっていくところが雄大な秋の景色を思わせる。

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第2楽章:
木管楽器によるハ長調の旋律と低弦による応答による平和な世界でスタート。農作物が風に揺れているという感じだろうか。第2主題とも言えそうな旋律(第4楽章でも使われる)は少し陰のある感じ。その先の世界は森の中を歩いているようだ。転調の具合を聴いていると光の差し方が場所によって違う、そんな景色を見ているような気がする。途中、「大学祝典序曲」の冒頭にある動機が出てくるが、これはブラームスのお気に入りなのかな?

この楽章の緩やかな流れは、やはりこれも秋の景色であるように思う。最後の方で断片的に家畜の鳴き声のような音が出てくるが、ここでのオクターブユニゾン(上の音はヴァイオリンの最高音に近い)という処理がとても興味深い。2ndを弾いているときにはふくよかさを増すためのバランスを考えて弾くのだが、これが単純だが楽しかったりする。最後は短調の和音を交えて惜しむように終わる。

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第3楽章:
この曲で一番有名な楽章。フランス映画の主題曲に使われて親しまれるようになったという。チェロ奏者にはたまらない冒頭という感じ。でも実は3連符でずっとひらひらと演出している2ndVnも楽しかったりする。ドヴォルザークの交響曲第8番の第3楽章の2ndVnはここからヒントをもらったのかなと弾いていて思った。

この旋律は何度か登場するが、哀愁をやはり感じてしまう。秋の夕暮れに落ち葉を見ながら物思うという感じだろうか。登場するたびに楽器が変わると印象も多少は変わるが、やはり「いづこも同じ、秋の夕暮れ」なのかな。

中間部では、少し揺れ動く感じになる。ここで時折顔を見せるロ長調や変イ長調の旋律がさらに切なさを演出する。この2つの調を近い場所で対比させて、ダイナミクスの拡大と縮小を見事に表現している。やっぱり調性の使い方は重要だなと思う。また、アウフタクトの扱いの重要性を特に感じる楽章でもある。

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第4楽章:
これからの冬の訪れを先取りして表現しているかのような楽章。最初の部分は交響曲第2番とよく似た始まり方。しかし、ヘ短調で氷の上をすべっているかのような印象。ヴィヴァルディの「四季」の「冬」やチャイコフスキーの交響曲第4番第1楽章が連想される。変イ長調で第2楽章にあった断片は寒い感じ、そこから急速に激しい音楽。ここはマーラーの交響曲第1番第4楽章を連想させる。第2主題は急速でちょっと爽やかな風が一瞬吹いたかなという感じ。しかし、それはとても短い。その後すぐにある部分のテンションの上がり方は何段階にもなっていて見事。また裏拍にアクセントが連続して「おっとっと!」とうまく歩けない感じが面白い。歩きたくても前に進まないという感じだろうか。

展開部は一瞬静まるが、フーガが始まるとまた曲は激しくなる。ここにまたブラームスの世界、2連符と3連符の組み合わせが登場するが、ここではベートーヴェンの「運命」第4楽章の断片がたくさん使われている。そこで一瞬ヘ長調になり、堂々とした感じなるが、すぐに短調に戻ってしまう。冬の気候に何度打たれても立ち向かう人のようだ。この曲が「ブラームスの英雄交響曲」だと呼ばれるゆえんはここにありそうだ。

この激しい部分を抜ける和音ではホルンのゲシュトプフ(あさがおの部分に小節を突っ込んで吹く)が使われ、終結部に入ったことを示す。その後のヴィオラの旋律が切なく、そこから曲は平和でゆったりと世界へ。だんだんとヘ短調から表情の緩やかな調に変わっていく様子は「アルプス交響曲」の雨が止む場面と共通する雰囲気。弦楽器のひらひらという感じの伴奏は落ち葉が緩やかに舞うようだ。そして、最後は平和なヘ長調で閉じられる。やっぱり秋の雰囲気だなと思う。

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この曲は一度だけ演奏したことがある。個人的には第4楽章のテンションの高さが大好きで後打ちスフォルツァンドはかなり練習した記憶がある。この曲はいろいろな意味でアマチュア泣かせ。第1楽章のリズムもそうだが、最後が静かに終わってしまうというのも何となく物足りない気がしてしまう人が多い。もちろん、これらもはまったら楽しい。最初はあまり好きではなくてもやっているうちに好きになるという曲の代表なのかもしれない。この曲はやはりこの季節にピッタリだと思うので、しばらく通勤の音楽の供であることは間違いないだろう。





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Last updated  Nov 21, 2007 11:11:29 PM
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