2715466 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

MATRIX7

MATRIX7

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2010.03.11
XML
カテゴリ:国際経済
 スペイン語でマルビナス諸島は、英語の「フォークランド」を意味する。英国とアルゼンチンの武力衝突になったフォークランド紛争の島になる。英国人が最初にこの島を発見したので、英国領になっているというが、これは疑わしい。南大陸の東にある島の発見が大陸側に記録に残されていないのは、記録する手段がなかったというべきであろう。主権がアルゼンチンにあることは歴然としていても、植民地時代の軍事基地としての重要性から、英国政府は手放すことを拒否し続けてきた。住民もほとんどが英国から移住した人々であり、あとはヒツジくらいしか住んでいない。
 アルゼンチンが上陸作戦を仕掛けたのは、南米の独立国としてのメンツになる。フォークランド紛争は、海軍力と近代兵器の差で決着した。英国の空母を中心とする海軍軍事力の前に、アルゼンチンは大敗している。この紛争の結果、国際的に英国の領土であるという認識が定着している。アルゼンチン国民も、領土回復をほとんどあきらめていたほどだったが、石油資源の発見以降、事態は急変している。マルビナス島沖に大規模な海底油田が眠っており、油田開発を英国政府が許可したので、再び領土紛争に火がついてしまった。
 フォークランドの海底石油資源は英国のものであり、他国が干渉するような性質のものではないと英国政府は割り切っている。ほとんど無価値と思われていた地域から、莫大な原油資源が採掘できれば、フォークランド紛争は無駄でなかったことになる。さらに、資源の枯渇が近い北海油田の代理にも使える。これを英国政府が手放す可能性はゼロだろう。そして、石油会社の探査が開始されると、アルゼンチン側の強い反発が生まれた。目の前にある莫大な海底油田を英国に奪われてはたまらないとアルゼンチン人が感じるのも当然だろう。
 この領土紛争を仲介できるのは、アメリカ政府しかない。事態を放置すると危険になるばかりでなく、武力衝突に至る可能性もある。といって、英国政府は他国の干渉は無用と突っぱねているので、交渉の余地がない。軍事力で劣るアルゼンチン側の方策は、国際世論に訴えてマルビナスの返還を成し遂げるしかない。しかし、数百年間の英国領有を否定することは難しく、外交交渉が成功する可能性は絶望的だろう。領有権の問題は、根が深く、解決が難しい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.03.11 11:25:09
コメント(0) | コメントを書く
[国際経済] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.