草莽の記　　　　杉田謙一

ほんとに怒り心頭です。こんな立派な人物を降格させるなどと。日本は国防に関しては全く言論の自由がない。これは危険極まりない。軍が怒って決起するのじゃないかと期待してもしまいます。
　そもそも村山談話は終戦五十年決議案の反日性に自民はじめ多くの良識派がこれをボイコットし、それでもと、決議はだまし討ちにて出したものの、全く相手にされなかった。それではその次善の策として、行政府たる村山社会党内閣が勝手に発言したものとして、手をうったに過ぎない。しかし妥協の産物でも時として身勝手に使われる。しかし、あくまで談話でしょう。国会決議すらなされたものではない。それ以上のものではないはず。
　細川と村山。政治的妥協で作り上げた政権が、国家にとっての『大失言』という結果を残し、いつまでも健全なナショナリズムや国防の発展のために大きなとげとなって残ってしまう。
　単なる談話より、国民の代表が作った法律のほうが優位に立つのは当然。その後の改正教育基本法の精神のほうが優位に立つはずではないか。ならば愛国心教育を学校教育に取り入れる国策のほうが重要視されねばならないし、その精神は社会的にも高揚されねばならない。国家の重要基本法は憲法と教育基本法。教育基本法はだから改正されたのです。
　安倍内閣も村山談話に修正をかけておくべきだった。少なくとも「侵略」の文字は、五十年決議の『侵略的』に、または『侵略ともとられる』とぐらいには。麻生内閣も村山さんはご引退されましたからくらいに。『後世の歴史家の判断に任せる』程度に。事実各国秘密文書が明らかになる中で、解釈は正確さを増してきているではないか。
　田母神俊雄航空幕僚長の、アパ論文を読んでみた。全く同感である。どこが違うか。違うのは村山卑屈談話とは違う。ならばどちらが正しいか。当然、田母神空幕長論文であり格調も数段上である。そもそも政府が村山談話を引き合いに出して来ることがおかしい。国防の厳しさを国民に認識させる立場で語るべきであり、言葉尻を捕らえてまた、報告義務違反などの些細なことで揚げ足を取ろうとすること事態、本末転倒。野党の発想である。
　こんなことで更迭していたら、自衛隊の存在がまた日陰に落とされてしまう。隊員も事なかれ主義になってしまう。口をつぐむ。ひそひそはなしをしてしまう。こんなんで国防が出来るのか。こんなことで防衛が出来るのか。
自由な議論を統合して、自由闊達な議論を醸成して、国防意識を要請するのが逆に政府の勤めであろう。
　空幕長も、このような処分が下されることを承知の上で書いたのだはと思いますが、首を切るとは何事か、と思わざるを得ない。そもそも、村山談話が間違いであり、それを保身のために「尊重する」などと中国に言わされて帰ってくる政府は脇が甘い。村山談話の訂正をなすのが麻生人気の根源であり、また政府の責任のはず。政府は早急に是正措置をとるべきである。

　特定失踪者問題調査会、荒木和博拓殖大学教授（元現代コリア研究所所員、予備自衛官）のブログに田母神空幕長からのメッセージがこう載っています

【予備役ブルーリボンの会発足お祝い文】
　予備役ブルーリボンの会、発足おめでとうございます。

　皆さんご存知のとおり、各国の軍事力・防衛力は現役兵力ばかりでなく、予備役の能力も含めて評価されます。日本においては、予備自衛官等の方々の力がそれにあたるわけで、皆さんの存在をたいへん頼もしく思っています。

　さて、私は常々、自衛隊は日本の武士道の精神を受け継ぐ素晴らしい組織であると内外で主張しておりますが、謡曲などで次のような話が伝えられています。鎌倉時代に、佐野源左衛門尉常世（さのげんざえもんのじょうつねよ）という武士がいました。彼は貧しい生活をしていましたが、執権であった身分を隠して旅の僧として全国廻向していた北条時頼に宿を貸し、大切にしていた鉢の木を焚いて暖をとらせる等精一杯もてなし、「自分は貧しい生活をしているが『いざ鎌倉』となれば直ちに駆けつけるつもりだ。」との決意を語りました。そして、実際に「いざ鎌倉」という場面が訪れると、真っ先に駆けつけその心意気を示したのです。予備自衛官等の方々は、平素は民間でそれぞれご活躍されながら、地道に訓練も重ね、一朝有事にはいち早く駆けつけようとする心構えを持たれ、まさにこの佐野源左衛門尉常世の武士道精神を体現されているものと、心から敬意を表します。

　自衛官は、事に臨んでは危険を顧みず、我が国の平和と独立を守る使命を完遂していかなければなりませんが、その使命感の根源は我々の身の回りの人々、顔の見える一人一人の国民を守る、という気概であると考えます。そして、それが強ければ強いほど、自衛隊は精強となります。この度予備役ブルーリボンの会に入会された方々は、北朝鮮に拉致された国民の方々及びそのご家族の悲しみ、苦労、憤りに思いを致し、救出を応援しようとする姿勢を示されたのであり、それはまさにこの気概を体現したものです。その心意気は自衛隊の精強性を内外に示すものです。どうぞこれからもその気概を持って、我々現役とともに我が国の平和と独立を守る自衛隊の崇高な使命を果たすべく、ますます精進していきましょう。

　予備役ブルーリボンの会のご発展を祈念しております。

　　　平成２０年８月２日　
　　　　　　　　　　　　航空幕僚長　空将　田母神　俊雄
これも立派な決意の文。なんと残念な更迭事件かと残念極まりない想いです。
　批判さるべきは拉致問題にせよ、何ら追加制裁方針を打ち出さない外務省であり政府ではないか。集団防衛に踏み出さない防衛大臣ではないのか。

外交スタンスの見直しを
　荒木氏らの努力で、北の巧妙な拉致活動は白日の基にさらされつつある。しかし政府は荒木氏らにその活動支援をするでもなく、かえって北の政権批判をするなとまで言っているではないか。
　この膠着状態にも映る現況は、日本政府の怠慢努力不足と認識しておく必要があるのではないか。日本は押せば引くとあなどられてしまっている。外国人参政権を求めれば日本はそれに乗っからざるを得ないと見下されてもいる。それに迎合する巨大な反日勢力、日教組・自治労・朝鮮総連の支持を受ける野党が存在するのも原因では有る。
　北朝鮮、および、その直下の朝鮮総連は、その日本の足元を見ているのである。どうせ、日本は特殊部隊、戦闘艦の一艘すら派遣できない。核への恐怖が有る。核所有のの論議すら出来ないではないかと。村山談話を出せば、軍幹部すら解雇できるとほくそえんでいることだろう。何ら実力行使に出ることが出来ない。
　こんなことで国家国民の安全は守りえようか。
　早急に追加経済制裁をなさねば益々解決は遠のく。北への送金は朝鮮総連を通じて大量に、しかも円でなされているという。現状は抜け穴ばかりだ。即刻朝鮮総連を経済制裁の対象とする。破壊活動防止法の適用対象としてマークする。北朝鮮の国家犯罪がおそらく今なお続いている。いまも不特定多数の中から新たな国民被害者が出ているのではないか。未然に被害を防止し拉致に加担した犯人を割り出す。
　北朝鮮になぜ乗り込まないのか。小泉元総理に行かせるのも手だとかつてブログにかいた。適任ではないか。無責任に引退させる前に男として行かせるのも。
　幕僚長はあらゆる国防の不備を是正せず、政府がなすべきをなさないことに憤りを感じてみえたのではないかと拝察する。これでは日本が持たないと。
　幕僚長田母神俊雄氏の更迭にはどうしても納得がいかない。政府の無策の縮図である。この国の本姿を顕そうと発言された幕僚長に全幅の信頼を寄せたい。政府の処置の非を強く訴えたい。