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せんだって日記

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2006.04.27
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カテゴリ:旅行記
 せんだってのゴールデンウィーク、東北に旅した。
 この時期、桜が満開なのだ。
 東京の桜の時期は、仕事などの都合で満足にナニできなかったこともあり、妻とふたりでいろんな花を見に行く感じの、なんかそんなのだ。他にもいろいろ事情はあるが、日記にはこんなふうに書いとけば印象も良かろう。


 せんだって日記を書いてる人間は、北国の出身で、あらゆる人と同じように「原風景」というか、サウダージのような感傷を引き起こすsightがある。
 遠くに雪山が見えて、足元は早めの春、みたいなのだ。
 海の近くで生まれ育った人は光る波とかを見てやるせない気持ちになるだろうし、パリっ子は犬の糞で郷愁をかき立てられるのだろう。
 私のとってのそれは、遠く見る雪山の稜線と足元の土筆だったりするわけだ。

 列車の窓から河原など見てたら、水辺にフキノトウがぶわっと生えてたりして、しかし桜は満開。
 北国の春は圧縮されている。

 菜の花とタンポポの黄色が五月の光に輝いてて、視線を送れば白と黒の冬山が青空を切り取っている。
 冬がのんびりと高いとこに留まってて、足元では春が急ぎつつ通り過ぎようとしている。
 なんたって、残雪こびりつく高原に行ったら、ウグイスがライブで鳴いていたんである。梅に鴬といわれるが、それは京都とかあっちのほうの話であって、北じゃ桜も鴬なんである。

nanohana

 んで。
 やっと気がついたというか。
 面白いと思ったのは、私の原風景は【冬~春】という時間の流れを、横方向の【距離】として感じられることだ。
 春と冬が、移動可能の地続きなものとして、同時に存在している。
 いやさ、地球サイズで考えりゃ当り前のことなんだけど、いちどきに視界に収められるかってーと、なかなかね。
 たぶん、長野や山梨、スイスなどの山がちで温帯気候の地方にアイデンティティを持っている人には伝わりやすい感覚なんだと思うが、時間の流れを距離に変換して感じられる風景って、あんまり思いつかない。紅葉や初冠雪ではこうはいかない。
 とくに妻は、東京生まれ東京育ちで、彼女に感情移入してよくよく考えたら、この四次元視ともいうべき風景は、けっこう面白いもんだと気がついたんですな。
 で、故郷は遠くにありて思うもの的な所に落ちつくかと思うとそうでもなく。
 今回の旅では、地方都市の暗部を思う存分考えちゃったのである。

c&nanohana





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最終更新日  2006.05.08 02:13:29
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