いい会社ってどんなだろう

　　　　

現在多くの会社で使われている経営管理のシステムは
身の回りで起こっているブレークスルー（携帯電話やスマホ、コンピューターなど）
に比べて　明らかに時代遅れになっている・・・

　と　経営管理にもイノベーションが必要だ・・・という立場から書かれた
「経営の未来」を　再び読んでいます。

経営管理の技術は会社が違ってもごくわずかしか違わない。
ほとんどの企業が　ほぼ同じような経営管理の階層（社長、役員、部長・・・）
を敷いているし　似通った管理システムや人事慣行、計画策定
報告体系に支えられている・・・

経営の未来 posted by (C)acb

　と　現状の指示命令をベースとした組織のあり方に疑問を投げかけているのですが・・・
このスタイル　19世紀のスタイルなんですよね。

　その上で　自ら自発的に自らを作り変えられる組織、社員全員が
イノベーションに関わっている組織、社員から　それぞれ最高の力
（創造力や情熱）を自然に引き出せる企業を目指すには　経営管理に
イノベーションを起こし　模倣されにくいシステムを築いて
優位に立とうではないか・・・と呼びかけるんです

我々は　煩わしい監督者の階層を築かずに何千人もの人々を
調整する方法を学ばなくてはいけない。
人間の想像力を抑圧せずにコストを厳しく管理する方法を
学ばなくてはいけない。
規律と自由が互いに排斥しあう関係ではない組織を
築く方法を学ばなければいけない

　・・・ということで
小規模なチームが、価格設定、発注、人員配置、店舗内の昇進など
業務上の重要な決定に責任を負っている　ホールフーズ

　フラットな組織を築き　個人が格子状にいろんな社員とつながっていて
管理職もいないし　組織図もない　ゴア

　20％の時間を社員の好きな研究に取り組むことを許し
その中から次々革新を生み出す　グーグル

　・・・といった三つの組織をサンプルとして分析しているんです


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　お書きになっているのはゲイリー・ハメル

　経営管理のイノベーションは　“そんな仕組みでうまく行くはずがない”
という　今までの思い込みが強いために・・・

　組織とはこうあるべきで　社員は経営陣の考え方に
従うべきだ・・・という　管理イメージが沸くシステムの誘惑が強いために
なかなか真似されず　結果として　それが大いなる競争力になるのだ
・・・として　トヨタに学ばなかった他の自動車会社について
書いていらっしゃるのですが・・・

　こういう思い込みって　確かに私たちを拘束していますよね。



　トヨタ生産方式自体は　ＧＭとトヨタがヌーミーで合弁会社を作ったあたりから
アメリカの会社に開示され指導もされたのですが・・・

　そのカタチとしてのシステムは取り入れられたのに
肝心の　考え方には隔たりがあったんですね。

　このあたりは　ザ・トヨタウェイでも分析されていますね。

欧米の自動車会社とは異なり　トヨタは現場の社員が
最適なツールと訓練を与えられれば、問題解決者や
イノベーターや変革推進者になれることを信じていた

トヨタは労働者の中に、終わりのないハイペースの業務改善に必要な
英知を見て取ったのである。

それに対しアメリカの自動車会社は、現場の社員がなしうる貢献を
見くびる傾向があり、品質や効率の向上は　本社の専門家の仕事としていた

　私たちは　変化の激しい時代に入って
全員の知恵を一つの方向に向ける全員経営の次代に差し掛かっていながら・・・

　社員一人ひとりが生産手段を持つ　知価社会にいながら
社員の創造力を生かしきれていないのかもしれませんが・・・

　それが　古来からの古い経営管理の思想であり
社員は　指示しなければ効率的に働かない・・・という思い込みのせいだとしたら
無茶苦茶もったないし　社員の生きがいという意味でも残念です。



　もっと柔軟で　目的に見合った組織のあり方があるのだ・・・試して見よう！と
まずは　そこからスタートですね。


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