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韓国ソウル便り 私の韓国レポート番外編

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2017.01.02
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テーマ:韓国!(16902)
カテゴリ:
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サムギョプサルの写真にこのタイトル!

サムギョプサルは、つまり豚肉は脂が美味しいのです。そしてこのニンニクの量を見てください。韓国で肉を食べるとき、時として大量のニンニクを食べることがあります。(この写真の比ではない)
もう一年分のニンニク摂取量を一日で摂ってしまうような感じ、ホントです。
韓国で高脂質ダイエットが流行っているそうですが、私も高タンパク高脂質食を心がけています。
つまりサムギョプサルダイエット!このネタに関しては別の機会にやってみたいと思います。

今日のタイトルですが、実は元ネタがございます。
国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動 (文春新書)という本が出ています。何とも右翼・保守派を刺激するタイトルです。左の方はざぞかし怪訝の顔をなされることでしょう。
タイトルにあるように著者の伊藤祐靖さんは、元海上自衛官で海上自衛隊の特殊部隊である特別警備隊の創設に関わりご本人自ら先任小隊長を勤めたという特殊な経歴の持ち主です。

私、この本読みました。

ニコ動のモーリーチャンネルで伊藤祐靖さんのお話を聞いたのですが、不思議な感性をお持ちの方で、大変興味を持ち本を読みました。

いや、影響を受けましたね、伊藤さんに。

タイトルでは先ほど述べたように右翼・保守派の方々が共感する内容になっているだろうと推測してしまうマーケティング的仕掛けですが、実はここにはトリックが!

伊藤さんは軍人で特殊部隊員だったわけです。だから国家のために命を投げ出すことをいとわないという価値観をお持ちです。ご本人もおっしゃっているのですが、これは生まれ持って持ち得た特殊な価値観だということで、こういう特殊な人間を探して特殊部隊を作らなければまずいとお考えになって、日本の海上自衛隊特殊部隊を作られたということです。

むちゃくちゃ特殊ではあるんです。

特にこの伊藤さんをモデルにした小説というのがありまして、ドラマ「外事警察」の原作者である作家麻生幾が書いた奪還 (講談社文庫)、これも私読んだんですが、凄まじい!

何が凄まじいのかというとフィクションの部分で伊藤さんが実際には経験していない実践シーンがあるんです。特殊部隊の実践です。部下が目の前で銃で撃たれて死ぬわけです。特殊部隊の作戦では相手を制圧するために突入時に先に飛び込む隊員は死んでも仕方ないという想定です。そりゃそうです。

伊藤さんも軍人だからそう考えるとおっしゃってます。このリアリティーを僕らに突きつけていることが凄まじいと感じたわけです。

そう、このことで先の戦争のことを思い出すと思います。

話しはここからです。

そう言うと普通、伊藤さんというキャラクターが国家の作戦のためには自分や部下が死ぬことを厭わないということだから、当然国粋主義者とかそういうイメージで見てしまうことになりませんか?
僕も最初は漠然とそう思いました。

でも、現実は違うんです。イメージと現実が違う。パラドックスっていうんです、こういった「一見正しく見えるが正しいと認められない説」のことを。

伊藤さんは、海上自衛官時代に能登半島沖不審船事件に遭遇します。日本人を拉致したかも知れない北朝鮮の工作船に対し日本で初の海上警備行動命令が下され、伊藤さんが航海長として乗っていた護衛艦「みょうこう」はこの工作船を追跡します。

その時、伊藤さんは北朝鮮の兵士を目視するために護衛艦の甲板に出て行きます。「目で殺してやろう」というほど憤慨を覚えていたといいます。
そうして工作船に乗っている北朝鮮兵士の姿を見た伊藤さん、実はこのとき意外にも気が抜けてしまったといいます。「相手も自分のように国家から命をかけるよう命令された兵士じゃないか」と…

シビリアンコントロールといって武官は文官に支配されるべきだという議論がありますが、実は痛みの分からない文官の方が武官よりも戦争に走ってしまう危険性が高いという議論があります。

そう考えると徴兵制(韓国でも採用されている)の別の側面が見えてきます。志願兵は一般的に経済的な理由を(貧困など)動機にすることが多いといわれます。場合によっては二流市民と見なされてしまうのも今の世界では現実に否定できません。
そのような状況において文官が痛みを分かち合えることができるのか、という問題です。
ゆえに徴兵制においては社会階層の隔たり無く常備軍の構成員になることで子弟を軍人に出している文官がシビリアンコントロールの資格者となり得るという考え方です。

伊藤さんは結論として国家の理念、価値の中心は他国との協調、共存にあってほしいと考えているそうです。保守派のメディアで活動されていますが、そういう世界観においては伊藤さんの考えは非常にリベラルです。

僕自身その結論に驚きました。そこまでの覚悟を持った人の結論です。重みがあります。

日韓関係も、国家間の葛藤もこういうパラドックスを越えられるのかが問題になってくるようです。情に流されるだけで下手な常識的判断ではダメな手になるんだろうと感じます。

伊藤さんの本、勝手なイメージを打ち破るのに大変刺激になる本です。前半部分の能登半島沖不審船事件の下りはドラマを見ているようでぐいぐいと引きつけられます。伊藤さん、並の筆力ではありません。
知性感性両方が揺さぶられる良書です。

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最終更新日  2017.01.02 12:21:20
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