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ユウガナセイカツガサイコウノフクシウ。

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2009.05.12
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カテゴリ:anothercountry
掲示板は三ページ目に突入します。
http://www.mtccoo.cn/forum/topic.asp?page=3&boardid=17798&topicid=1147397

しかし、もう見ることはできません。
本日、2009年5月12日、トピックごと削除されてしまいました…。
私がブログに紹介したことと、なにか関係があるのでしょうか?
偶然というにはあまりに不思議なタイミングで、気味が悪いです。

キャッシュはまだ残っています。
http://72.14.235.132/search?q=cache:nBokz-MVzLkJ:www.mtzx.ccoo.cn/forum/topic.asp%3Fpage%3D3%26boardid%3D17798%26topicid%3D1147397+%E6%95%91%E6%95%91%E6%83%A8%E4%B8%8D%E5%BF%8D%E7%9D%B9%E7%9A%84%E8%B4%AB%E5%9B%B0%E7%95%99%E5%AE%88%E5%84%BF%E7%AB%A5%E2%80%94%E6%9E%97%E6%B0%B8%E3%80%80%E3%80%80%E5%8D%83%E9%B9%A4%E6%B4%B2&cd=3&hl=ja&ct=clnk&gl=jp


掲載されている写真は、貴陽脳科病院の医師たちがビ潭人民病院まできて、診察をしているところです。

小児神経外科医の周強博士の診察結果です。

「額から頭頂にかけての頭皮と頭骨の大部分が欠損。露出した脳組織は液状化し、壊死。悪臭を放ち、脳液は流出。脳脊髄液は黄ばみ、粘性が大きく頭蓋内の感染は深刻と思われる。
体は極度に衰弱しており、軽度の人事不省に近く、また両目は充血、膿状の分泌物がある。」

YAOLAN掲示板の人が電話で周医師に聞いた説明。
「子供の病状はこの2ヶ月の間に急速に悪化したようです。悪性の病変により、病状の悪化が急速になることがあり得るそうです。だからここ2ヶ月で頭蓋骨がぼろぼろになり、崩れ落ち、脳の組織は外に流出してしまいました。9年前にまでさかのぼる、悪性の病変のせいです。(*火傷で骨が焦げていた、ということ?)

私は周主任に林永くんの苦痛の程度を尋ねました。苦痛を取り除いているか、と。

回答:彼は苦痛を感じることもできません。すでに朦朧とした状態で、感覚器官はとても微弱で、苦痛に対処する必要はありません。

あとどれくらい生きていられますか?

回答:2、3日でしょう。

子供の家族に連絡してみました。林永君は今日依然として意識は朦朧としているそうです。ここ何日かは食事することもままなりませんでした。水すらむせてしまうのです!

今日の状態は昨日と大差ありませんが、ただ今日は昨日のように涎を垂らしていないそうです。良い兆しが現われることをひたすら願います。もしこのような状態が続くなら、春節以降にきっと1級病院に送るように院長を説得します!」


最後の最後まで掲示板内の人々は彼を救おうと、奮闘していました。

せめて綺麗な服を着て、「帰宅」して欲しいと子供服を寄付した人がいました。

「千鶴州」氏と、貴州から遠く離れた武漢の病院の専門医とのチャットも掲載されていました。

徐医者 02:19:40
こんばんは!あなた達はどうするつもりですか?子供が亡くなるのをただ見ているだけですか?

千鶴州 02:22:24
各位は全力を尽くしています。子供があまりに可哀相です!!

千鶴州 02:23:13
あの子を発見したのが遅すぎたのです。もし1、2年前に発見していたならば、まだ大丈夫だったはずなのに。

徐医者 02:25:52
お聞きしたいのですが、この子はすでに発病した後で、やっと医者にかかったのですか?病院に来る前の段階で、かさぶたはとれていたのですか?

千鶴州 02:27:12
違います。県の貧困扶助本部の幹部が農村を視察している時、偶然彼を発見したんです。それでやっと彼を病院に連れて来ました。

千鶴州 02:28:20
男の子は坂の上でしゃがんでいた。その時は家の手伝いとして、牛の番をしていました。


徐医者 02:30:38
それはつまりかさぶたがとり除かれたあとこうなってしまったわけですね。


…切迫したやりとりが、そのまま載っています。
チャット時間から、関係者が真夜中まで頑張っていたことがわかります。

林永君の生前最後の「千鶴州」氏の書き込みは、写真を掲載したあとの1月23日23時です。「今日明け方、県内での林永君の情況を知って、肖発君県長と趙建亮副県長が人民病院に駆けつけてきた。民政、衛生、県立病院、貧困扶助を招集して、林永の病状と応急手当に関し事務処理を行う。なんとか工面して必要経費を集め、林永君にできるだけの手当てをして、救わなければならない。一縷の希望があるなら、できるだけ早く1級の病院に転送するように説得する。」

1月27日になって、「1月25日大みそかの午前5時過ぎ、林永君は亡くなった。彼にとって死は、一種の解放かもしれない。あのような状態で生きているのは、本当に苦痛だから。冥福を祈ります」という報告がありました。

これがこの掲示板における千鶴州氏の最後の書き込みでした。報告まで二日間の謎のブランクがあることは、彼がずっと林永君のそばにいて、直接関わり、動き回っていたことを暗示しているような気がしました。

オリジナル掲示板の、別トピックはまだ残されています。「千鶴州」氏がyaolan掲示板の記事を転載しているものです。
http://www.mtccoo.cn/forum/topic.asp?boardid=17700&topicid=1154718

中国の人々は本当に懸命に手を尽くしたのでした。

しかしそれでも私は実は疑わずには居られません。
下手に病院に入院させなかったら、ここまでひどくはならなかったのではないか?、と。

彼が登場した最初の写真では患部は一応乾いていて、危うい均衡を保ってわけです。
これは私の邪推ですから事実かどうかは分かりませんが、写真を見る限りでは、長年洗浄もできず、「得体のしれない軟膏(不潔かもしれないし、有毒かもしれないし、なんだか分からないようなシロモノ。コールタールのような感じ?)」を塗っていた状態だと思います。
おそらくおばあちゃんがなけなしの金で手配したか、手作りしたかした薬でしょう。(ガマの油にすりつぶしたイモリの黒焼きを混ぜました、的なインチキ薬?)
しかし、血や膿や土や埃と混じり、何層にも塗り重ねられた、その茶色い薬は、あたかも「第二の頭がい骨」のような役割を果たしていたのではないでしょうか?

少年を発見した人々は、そんな野蛮な民間療法をさせておくわけにはいかない、と病院に連れてきました。

その病院が行った治療、とは「消毒薬を塗って包帯を巻いたこと」です。
「林永君の物語6」のはじめのほうに書いてあるとおり、現在入院中の病院で可能な治療はこれしかない、と嘆きの書き込みがありました。
要は入院したといっても、やっていることは「マキロンをつけました」くらいなものなのです。

だからこそ、大病院に転送するべく募金が始まります。
(人体実験まがいの治験をするような余裕もない田舎の病院ですから、千鶴州氏の報告は本当のことだと思います。)

それは医学的応急処置としては、正しいと思うのです。
中国の病院ではなく、日本のふつうの病院に入院しても、大病院に転送できないで「待っている間」可能な処置といえば、点滴、消毒、くらいのものかもしれません。

しかし、そのせいで、「かさぶた」が消毒やら抗炎剤やらで湿り、さらには厚く巻かれた包帯によって蒸れてしまい、次第に「じゅくじゅく」になってしまったのではないか?
つまりよかれと思って、消毒し抗炎剤を塗り、何重にも包帯を巻いてカバーした顛末がコレ、というわけです。

何百万をかけた徹底的大手術を緊急に行えないのなら、下手に「治療」らしいものをせず、放置したほうがまだマシだった…というのは、ありえることではありませんか。

荘子に出てくる、「混沌」の話を思い出します。

「昔、混沌という神様がいて、その神様が南海の神様と北海の神様を呼んでたくさんごちそうしてあげた。宴会が終った後にお礼に何を送ろうかと二人で相談をした。混沌には目鼻がないというので寝ている間に目を二つ、鼻の穴を二つ、口を一つ、耳の穴を二つ空けた。これでやっと混沌にも目鼻がついたと喜んでこんな素晴らしい贈り物はないと友だちは思っていたところ、混沌は死んでしまった。なぜなら混沌というものに目鼻をつけたら混沌でなくなる。秩序が入るわけだから混沌は亡くなる」

混沌状態の中国の医療政策の犠牲となった林永君。
しかしその混沌を久しくその身にひきうけ、異常な体でありながら普通に生きようとしていました。
それをまた「中途半端に」なんとかしようとしたら悪化してしまった、…そんな気がしてならないのです。
どちらにせよ、もう限界だった可能性も高いので、これは私の勝手な疑念なのですが。

(昔だったら、3歳の時点で死んでいたでしょう。途中まで治療して、放り出す、という中途半端なことをしたから、彼のような悲惨な犠牲者が生まれたのです。まさにyaolan掲示板2009-1-23 01:48 の書き込みにある通り『世界でただひとつ、中国だけが作り出すことができる悲惨すぎる状態』なのです。火事を生き延びた彼は、一度ならず二度にわたる「中途半端な治療」にこそ、耐えられなかったのかもしれません。)



私は林永君の物語の発生現場となったオリジナル掲示板を発掘し、ことの経緯を説明しようと努力してみました。(中国語は苦手なので、これを見つけるのにも実は膨大な時間を費やしており、紹介するのも遅くなりました。)
あの衝撃的な写真が出回った背景に募金活動があり、治療計画について掲示板上にて専門家同士の活発な意見交換があった、ということを示したかったのです。

悲惨さを見世物にして見物料を取る的な、毎度おなじみの「伝統的物乞い法」の要素が全くないわけではないですが、「脳髄流出写真」を掲載した目的に限って言えば、治療計画を検討するためでした。

専門ではない外国語の掲示板を訳す、などということしたのも、彼の写真に突き刺された心臓から流れ出るものを、言葉を積み上げて堰きとめたくなったからです。

しかし、ああ、私も結局は、「混沌」に目鼻をつけようとして、それを失ってしまったのでしょうか?
書いている最中に、奇麗に消されてしまうなんて、思いもよらなかったです。
原泉となった掲示板が消えたからには、「林永君の物語」はこれで終わりにします。





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Last updated  2009.05.24 15:39:57
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