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2009.02.01
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『格差をなくせば子どもの学力は伸びる』(亜紀書房 福田誠治著)の紹介記事を書いてみたいと思います。
〔なお、福田誠治氏は『競争しても学力行き止まり』(朝日新聞社)の著者でもあります。この本についての紹介記事は以前、本ブログで連載いたしました。〕

 さて、『格差をなくせば子どもの学力は伸びる』には様々なデータや授業風景の写真が掲載されていますが、最初に私が興味深いと思った図表と関連する記述を紹介いたします。

image002.jpg
〔『格差をなくせば子どもの学力は伸びる』37頁より〕
 
 表1-2『PISA2003における得点格差と平均得点の国際比較』で見ると、フィンランドは、どの分野でも得点の散らばり、つまり国内の学力格差が小さい。まったく逆に、日本はどの分野でも得点の散らばり、つまり国内の学力格差が大きい。(・・・)
〔同 37頁〕

 OECD教育局のシュライヒャー指標分析課長は、PISA調査から次のことが言えるとしている。
 「OECD地域の生徒の社会的背景と成績の間には強い関係があるということ。これにはがっかりさせられます。というのも、私たちは理想的には、その社会的背景にかかわらず、すべての生徒に平等の機会を与えることを保障したいと考えて努力してきたわけです。しかし、実際には(・・・)どのような家庭の下に生まれたかが大きく問題になり、それが学校での成績に大きな影響を持っているのです」

 「フィンランドは、全体的な成績が非常に良いのですが、もっと重要なことは、他の多くのOECD諸国に比べ、社会的背景の影響がずっと小さいということです。教育制度がすべての生徒に均等の機会を与えることに成功しているわけです」
〔同 38頁〕
 
 習熟度別のクラス編成も、フィンランドでは1985年から廃止されている。したがって、学校や学級はさまざまな学力の子どもたちが混じり合う「統合」というやり方である。

 フィンランドでは、統合学級で平等な均一・一斉授業が展開されたわけではない。ましてや、個別に対応するために習熟度別編成を選んだわけでもない。フィンランドでは、「統合」でありながら「個別」に指導するという教育方法で対処することにした。平等と個別のニーズとの微妙なバランスが、専門家としての教育者が編み出す教育方法という知恵(専門性)によって解決されている。
〔同 42頁〕

〔コメント〕

 学力テストの結果を見るときに、わたしたちは「平均点がどうか」ということにとらわれがちです。しかし、社会的に排除される個人を生み出さない参考:イギリスのニューディール政策)、という観点を重視すれば「日常生活に必要な“学力”を獲得できない生徒が何%存在するか」ということの方がより重要なのではないでしょうか。

 その点、いわゆるPISA(OECDが実施する国際学力調査)の結果、学力世界一といわれるフィンランドの教育についても、平均点の高さ以上に「学力格差が小さい」ということが注目できます。言い換えるならば、フィンランドでは「高学力と教育における平等が両立」している点が素晴らしいと思うのです。

〔PISA:OECDが実施する国際学力調査で「これまで何を学んだかではなく、これから何ができるかを測ろうとした」ものだといわれる。つまり、「学んだ知識や技能を使って自分が社会で直面する諸課題を解いていく力」を測定しようとしたもの〕

 PISAで高得点のフィンランドの子どもたちは「社会の中で生きていくための実践的応用力、思考力、表現力」において優れた力を蓄えている、ということになるわけですが、高得点をあげることができた理由は何でしょうか。しかも、なおかつ学校間格差がほとんどない、国全体の学力格差が極めて小さい、という「教育本来の目的からしても奇跡的に好ましい結果」を出すことができているのはなぜでしょうか。

 上記引用部分からは「“統合”でありながら“個別”に指導する教育方法」が重要なポイントであることが読み取れます。しかし、「学力世界一」「学校間格差がほとんどない」という「結果」(高学力と平等の両立)を生み出したような教育方法、はいかにして構築され共有されているのでしょうか。

 フィンランドの教育制度を中心に次回はその問に答えてみたいと思います。

2に続く

 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページ​に
(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)


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