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渡辺敦司@ Re:教育評価と特別支援 「基礎知識+実践」を学ぶ(04/15) >おっしゃる通りだと思います。そのよう…
しょう@ Re[1]:教育評価と特別支援 「基礎知識+実践」を学ぶ(04/15) 渡辺敦司さんへ ていねいなcommentあり…

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2009.03.03
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>競争に弊害はあるとおっしゃいますが、生きる力という大義名分のもと
学力低下が起こっていることも事実です。

 上記も含め、ブログ記事(「競争社会を考える」)に対してPsycheさんからご意見をいただきましたので、応答いたします。

 学力低下の原因は「生きる力」の重視や「ゆとり教育」だという主張は、さなざまな個人だけでなく、一時期はマスコミによる「キャンペーン」になった感がありますが、この「主張」が「事実」であるかどうかは、検証の必要があると思います。

 ポイントを二つに分けて考えましょう。
1、日本の子どもの学力は低下しているのか
2、「生きる力」や「ゆとり教育」は学力低下の原因になった(なる)のか


 まず 1 についてですが、そもそも「事実」として伝えられている「学力低下」そのものが疑わしいということは、ブログ記事「日本の子どもの学力低下は本当か」でも述べました。統計的に有意差のある形で「学力低下傾向」が見られるのは、私の知るかぎり「PISA2006」くらいです。

 しかしながら、たとえばPISA2006に見られる「数学的応用力」、「科学的応用力」の低下が「生きる力」や「ゆとり教育」の結果なのかといえば、そう単純にはいえません。(2について)

 まず、実施された時期が日本では1学期の期末テスト後で、質問調査の努力値(どの程度真剣にテストに取り組んだか)が主要国で最低だったことなど、順位を落とした背景には別の要素もあるようです。
神原敬夫氏の論文より)

 また、例えば理科を学ぶ動機を尋ねた「自分に役立つ」「将来の仕事の可能性を広げてくれる」という項目で日本が参加国中最下位だったことは、「学習意欲」や「得点そのもの」にマイナスの影響を与えていた可能性があります。それに対して、「ゆとり教育」の柱であった「総合的な学習の時間」は、「生活や体験と結びついた学習」をひとつの目標としていたわけで、その導入が「得点低下につながった」と単純に言うことはできないのです。

>他国から謙虚に学ぶ姿勢は同意しますが、やはり教育の中核は優秀な人材です。
>フィンランドの教員は切磋琢磨する優秀な人間こそがなりえるものと思います。
>そもそも日本とはまったく異なります。

 「地方と大都市」では事情が異なるでしょうが、日本においても教員になるためのハードルは低くないでしょう。

 仮にフィンランドの教員の多くが(教職に就く前も就いた後も)「切磋琢磨」しつつ「教育力量」を高めているとします。そのような「優秀な教員」の多い理由が特別な「遺伝的要因」でないとすれば、彼らは「育てられている」のです。そうすると、「育つような環境」をどのように創っていくか、大学も含む学校教育や「教育現場の環境」をどのように整えていくのか、が問題でしょう。

 少なくともフィンランドが行う「教員を育てる環境整備」の方向は、イギリスの「教育改革」(全国統一学力テストの実施と公開が重要な柱)と大きく異なったものであることは確かですね。

>勉強すれば順位があがる(できるようになる)ことから肯定感を得ることもありえます。

 そのような認識は、(私がブログ記事で取り上げるまでもなく)いきわたっていることだと思います。日本の教育現場のほとんどは「競争による刺激」を学習の動機づけのひとつとして用いているでしょう。(「競争による刺激を全く用いないために問題が生じた」といった話は聞いたことがありません)。

 「教育現場で現に用いている競争の刺激」を含めて、それがどのような弊害につながりうるか、また生涯学習もにらみつつ「競争以外の有効な動機づけ」をどう工夫するか、などをしっかり考えていくことは、教育に携わる者にとって非常に大切なことだと考えます。

>ネガティブキャンペーンを行うあなたの姿勢は非常にバランス感覚の欠けたものと思います。

 競争の弊害をしっかり踏まえつつ対応(個人としても社会としても)することが大切だ、という問題意識・執筆姿勢についてはコメント欄も含めて繰り返し述べてきましたが、その強い問題意識そのものが「バランス感覚に欠けている」というのはあまり生産的な批判ではないと思います。

 例えば「競争しても学力行き止まり」で、私は具体的な事実を提示し、それについての考察を行っています。具体的に「事実誤認がある」、とか「その事実を記事のように解釈するのは妥当性に欠ける」、といった批判を論拠やデータをも含めて提示されるのがよい、と考えます。

 また、一般論として自分の主張と異なる事実や主張であれば、むしろしっかりと受け止め検討することが大切でしょう。

 なお、教育現場における「教員同士の切磋琢磨」に関して、私が好ましいと判断した「実践例」がありますので、なるべく近いうちにブログ記事にしたいと考えています。

 教育問題に関する特集も含めてHPしょうのページ​に
(yahoo geocitiesの終了に伴ってHPのアドレスを変更しています。)


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Last updated  2019.03.30 13:30:48
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およそ1年前の古い記事ですが・・   よたよたあひる さん
トラックバックをお送りした直後に娘にPCをとられてしまい、間違って違う記事にトラバしてしまった分の削除のお願いが遅れてしまいました。こちらのトラバは残していただいて、「教育としての自治から3」の記事にお送りしたトラバは削除をお願いします。トラバを送ったあと、反映されていないと勘違いしておくったのですが、見ていた記事が違っていた、という間違いでした。
 

さて、フィンランドの教育における「競争」について、資料になるかな、と思った記事をもうひとつトラックバックでお送りさせていただきます。いろいろなサイトを集めた記事ですので、リンクを読み比べると面白いかと思います。

また、フィンランドの歴史について、うちの連れ合い・・アライグマオヤジさんがココログで書いている記事がありますので、URLをお知らせします。

ブログタイトル「現代史のトラウマ」
カテゴリー
「フィンランドの歴史 あるいは軍事力による防衛


http://uma-sica.cocolog-nifty.com/blog/cat33391329/index.html
(2009.03.03 23:31:53)

>生きる力と学力低下    Psyche さん
>「地方と大都市」では事情が異なるでしょうが、日本においても教員になるためのハードルは低くないでしょう。

ハードルの高さを問題としているのではありません。
あくまでもモチベーションやパフォーマンス効果を含めた人材の質を問題としています。
しょうさんに伺いたいのですが、フィンランドの教員の質に比べ
日本の公教員は劣っていないとお考えなのでしょうか?

また、私が述べている「ネガティブキャンペーン」と
「競争を組み込む上において弊害を考察する」ことは同じものではありません。
競争に同意されるのであれば、弊害を示した上でどのようなスタイルが望ましいのかを
模索していく姿勢が大切だと思うのですが、前回の記事と今回の記事では
今のところネガティブキャンペーンしか感じられません。
ネガティブキャンペーンでは、それこそ生産的な批判にならないのです。
(2009.03.03 23:41:35)

Re:およそ1年前の古い記事ですが・・(03/03)   shchan_3 さん
よたよたあひるさん

 コメントとTBありがとうございました。読ませていただきます。 (2009.03.04 05:36:28)

Re:>生きる力と学力低下(03/03)   shchan_3 さん
Psycheさん

>しょうさんに伺いたいのですが、フィンランドの教員の質に比べ
>日本の公教員は劣っていないとお考えなのでしょうか?

 なにしろ、「学力世界一」のフィンランドの教員ですから「すぐれている点」があることは間違いないでしょう。問題は、それがどのような環境や条件において育てられているか、だと思います。

 もっとも、私が読んだフィンランドの優れた授業実践と日本で見た多くの授業にはかなりの共通点があると感じました。

>競争に同意されるのであれば、弊害を示した上でどのようなスタイルが望ましいのかを
>模索していく姿勢が大切だと思うのですが、(・・・)

 競争が時に有効な刺激をもたらすことは認めますが「意図的に持ち込むことが絶対に必要だ」とは考えていません。

 競争の弊害を避けていくための「展望」の一つは「競争しても学力行き止まり」の最終記事にまとめています。http://plaza.rakuten.co.jp/shchan3/diary/200812140000/

 私が教育研究団体で受けた刺激、一種の切磋琢磨の体験(「教職員の力量を高めるには」)はこちらです。http://plaza.rakuten.co.jp/shchan3/diary/200802100000/

 職場における実践例は、次の記事として来週までにはアップします。 (2009.03.04 05:52:32)

>生きる力と学力低下    Psyche さん
>競争が時に有効な刺激をもたらすことは認めますが「意図的に持ち込むことが絶対に必要だ」とは考えていません。

以前、競争の必要性をある程度は認めるとおっしゃっていましたが
上記の引用部分との差をもう少し詳しく教えていただいてよろしいでしょうか? (2009.03.04 12:48:40)

Re:生きる力と学力低下(03/03)   今日9729 さん
なお、教育現場における「教員同士の切磋琢磨」に関して、私が好ましいと判断した「実践例」がありますので、なるべく近いうちにブログ記事にしたいと考えています。・・・・・・・


* こういうのが、たくさんでること、これが大切ですね。

楽しみにしています。


応援して戻ります。
(2009.03.04 20:10:00)

Re:>生きる力と学力低下(03/03)   shchan_3 さん
Psycheさん

>>競争が時に有効な刺激をもたらすことは認めますが「意図的に持ち込むことが絶対に必要だ」とは考えていません。

>以前、競争の必要性をある程度は認めるとおっしゃっていましたが
上記の引用部分との差をもう少し詳しく教えていただいてよろしいでしょうか?

 「意図的に持ち込むことが絶対に必要だ」と述べたことはないはずです。
 確かに、やり取りの中で、私は次のようにコメントしました。

>>「弊害にきちんと目を向けなければ弊害は拡大していく」という立場は上記の記事でも示したとおりです。しかし、例えば「資本主義的な市場の競争」はないほうがいいのか、といえば「ある程度あったほうがいいだろう」と思います。

 この場合、「市場の競争」は「意図的に持ち込まれるもの」ではなく、計画経済等によって国家が100%管理しなければ「自然に発生するもの」でしょう。100%管理するよりも資本主義的な市場の競争を「ある程度許容」することの方が、経済にとってもプラスになると考えています。 (2009.03.04 21:14:33)

Re:>生きる力と学力低下(03/03)   shchan_3 さん
Psycheさん

 さて、あなたがよく用いられる「切磋琢磨」という言葉は、言わば競争の「いい面」を抽出したような言葉です。もう少し言えば、典型的な競争(点数、順位、記録などの競い合い)よりも広く「他者からの刺激を受けつつお互いを磨く」といった意味で用いられると考え、下記のようにコメントいたしました。

>>切磋琢磨に賛同する立場と理解してよろしいでしょうか?(Psycheさん)
>結構です。私が民間教育研究活動に携わってきたのは様々な刺激(切磋琢磨することも含めて)を自ら求めたからです。

 仮に、典型的な競争(点数、順位、記録などの競い合い)を意図的に持ち込まなくても子どもたちが「学習意欲」を高め、また、集団の成員が士気を高めることができるのであれば、その方が「より望ましい」と考えています。

(フィンランドのように、点数と順位による競争に頼らず「学習意欲」と「高学力」獲得できるならば「その方がより望ましい」と・・・)
 
 実践場面で“競争”を意図的に持ち込む場合の(私が考える)条件・留意点についても合わせて次回のブログ記事の中で取り上げたいと考えています。 (2009.03.04 21:16:19)

Re[1]:生きる力と学力低下(03/03)   shchan_3 さん
今日9729さん

 コメント・応援ありがとうございます。
 ブログ上で具体的な実践例などを発信し、交流することは大切なことだと考えています。

 何とか意味のある発信になるよう、整理してみます。  (2009.03.04 21:21:01)

>生きる力と学力低下    Psyche さん
>さて、あなたがよく用いられる「切磋琢磨」という言葉は、言わば競争の「いい面」を抽出したような言葉です。

これは「自主性」も同じことですね。何事も表裏一体です。 (2009.03.05 09:41:37)


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