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Shimojimのブログ

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September 7, 2023
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カテゴリ:History
ニッポン人って、どんなヒトなのか? この問いには、民俗学が、その像を明らかにしつつあるようなのですが…。

民俗学者・宮本常一の描き出したニッポンの庶民の姿が、ここにきて注目をあつめているようでして…。いわく、”孜々営々として働き、その爪痕は文字にのこさなくても、集落に、耕地に、港に、樹木に、道に、そのほかあらゆるものにきざみつけられている”とつづり、”その人びと(村人の大半)は戦争が嫌いで、仕事の虫のように働き、貧乏ではあったが、生き抜く力をもち、隣人を信じ、人の邪魔をしてこなかった”とまとめている。

この庶民の構図は、ニッポン近世の封建社会における”武士”と”農民”の関係性そのものと断ぜられますし、それは、今日の経済社会にも脈々として受け継がれているとみることができます。大企業とそれに連なる膨大な数の企業群の経営管理者層が”政”と”官”を抱き込んで、ニッポン社会の支配層を形成している一方で、その決定に営々としたがっている庶民層…。

かれら支配層が為なしている作為は、口角ではニッポンの豊かさを吐くとしても、実質は、自己の階層のそれを追及しているにすぎない。ニッポンの大多数の勤労庶民は、”豊かさの影”を見せられることはあっても、その実体はまったく別と云わざるをえないのです。宮本常一のみた”村人の大半”の姿こそ、その実態に近いのでしょう。

”武士と農民”、”支配層と庶民”、ことばは違っても、そのありようはあたかも写像のように重ねあわされる。その支配層のつくり上げてきた構造体が、いまや大崩壊の危機に瀕している…。大自然の反逆をうけて…。これが現実の姿なのです。

民俗学の目で、現在を見直さねばならないでしょう。マスコミなどによって”飾り立てられた現実”の虚飾に目をくらまされてはならないのです。





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Last updated  September 7, 2023 06:25:08 AM
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