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形成外科医のアメリカ留学計画

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2011.01.16
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(続き)

(3) 移動法による分類
 移動方法による分類では前進皮弁(advancement flap)、横転皮弁(transposition flap)、回転皮弁(rotation flap)の基本3型、そして皮下茎皮弁に代表されるはめ込み皮弁(interpolation flap)の4つが古典的に特に重要である。さらに穿通枝皮弁の概念の導入により、局所穿通枝皮弁のなかでこれらの移動法に当てはまらないものがでてきた。

(a) 前進皮弁(advancement flap)(図6) 
 その名の通り、隣接する皮弁を前進させて欠損部に移動する方法である。茎部の捻れが少ないために皮膚の歪みが生じづらい利点がある一方で、可動性が少ないために後戻りの傾向がある。前進距離は皮膚または皮下脂肪の伸展性に起因する。V-Y advancement flapがその典型例であるが、図4(a)右のように皮弁基部にBurow’s triangleを作成し長方形の皮弁を移動させる方法もある。

スクリーンショット(2011-01-01 6.27.20).jpg
図6 前進皮弁(advancement flap)
V-Y advancement flapとrectangular advancement flap


(b) 横転皮弁(transposition flap)(図7)  
 長方形・菱形の皮弁を隣接する欠損に横にすらすように移動する方法である。術前の皮弁長軸Aと術後の皮弁長軸Bで形成される角度の2等分線を軸にして、それを中心に横転させたような移動形式をとる(=軸を介した鏡像関係)。本の背表紙を軸にしてページをめくる動作を想像すると分かりやすい。なお、本皮弁の応用型としてrhomboid (Limberg) flap、bilobed flapが挙げられる。
実際の手術では、平面上で皮弁を回転させるように移動させるために後述する回転皮弁と混同されやすい。
 横転皮弁は欠損部周囲の皮膚余剰部から皮弁の移動が可能であるが、茎部の捻れ(dog-earなど)が生じやすい傾向がある。皮弁採取部は縫縮可能な場合は縫縮し、できない場合は植皮を追加する。

スクリーンショット(2011-01-01 7.40.11).jpg
図7 横転皮弁(transposition flap)
術前の皮弁長軸Aと術後の皮弁長軸Bで形成される角度の2等分線を軸にして、それを中心に横転させたような移動形式(=軸を介した鏡像関係)


(c) 回転皮弁rotation flap(図8)  
 扇状の皮弁を円周方向に回転させて隣接する欠損部に移動させる方法。比較的大きな皮膚欠損に対して被覆可能である一方で、術後瘢痕が大きくなる、他の皮弁に比べて皮膚の捻れが大きくなるという欠点がある。

スクリーンショット(2011-01-01 6.27.28).jpg図8 回転皮弁rotation flap
扇状の皮弁を円周方向に回転させて隣接する欠損部に移動させる


(d) はめ込み皮弁 interpolation flap (図9)
 前述の皮下組織茎皮弁、区域皮弁の多くが含まれる。島状皮弁を皮下トンネルと通して欠損部に移動させる。

スクリーンショット(2011-01-15 19.38.09)_3.jpg
図9 はめ込み皮弁 interpolation flap


(e) 局所穿通枝皮弁の移動法による分類
 局所穿通枝皮弁のうち、皮膚茎を有する皮弁は従来の基本3型に分類することが可能である。しかし、島状皮弁として挙上した場合、従来の移動法では分類できないものがでてきた。その代表が穿通枝茎プロペラ皮弁であり、特に180°回転させるような場合は、従来の横転皮弁、回転皮弁のいずれの定義も当てはまらなくなる。この場合、図10のように、前進、回転、さらのその両者の混合した移動法(回転し前進する)と考えるのがわかりやすい。

スクリーンショット(2011-01-15 20.40.35)_2.jpg
図10 局所穿通枝皮弁における移動法
(1)前進、(2)回転、さらに(3)両者が混合した移動形態が考えられる。なお、右は穿通枝プロペラ皮弁で皮島を180°回転したものである。





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Last updated  2011.01.17 02:09:43
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