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カテゴリ:明響庵からのお知らせ
明響庵月刊紙「からだの自然」より抜粋記事を紹介します まだ寒さは残るものの、日中の陽気に、高まる生命の息吹に、春の訪れを感じる今日この頃。
私たちの体もまた、春の訪れとともに緩み、エネルギーを外に出そうとする現象が活発に起こってきます。今頃流行るインフルエンザもまたその表れでしょう。冬の間溜め込んだ余分なエネルギーが春の身体の変化とともに溢れて出ていきます。
風邪などで小出しにしていれば良いのですが、出てくるものをクスリで抑えるようなことをしていると、身体もどこかで調整のための発散を欲し、春の機に乗じて、やや大規模な発散(排泄)現象を表すことになります。
ですから、身体の側から見れば、インフルエンザをはじめ、多くの病気とされているものは、生理現象であって、自然治癒、調整機能の表れに過ぎません。
溜まったものが、何かの拍子に溢れる。それだけのごく身近な現象ですが、インフルエンザを「ウィルスが悪さをする病気」と固定された視点でのみで見ていると、突飛な話に聞こえるでしょう。
病気とか、ウィルスとかいう言葉は恐ろしいイメージを膨らませます。その膨らませたイメージ、意識の過剰というものが曲者で、不安をかきたて、体にも影響を及ぼす。体が実際に感じている以上のことを頭が錯覚させてしまう。痛みや苦しみを自分で大きくしてしまうことも往々にあるのです。
例えば、子どもが転んで泣いている時に、「どうしましょう」と親もいっしょになって慌てふためいていれば、子どもは不安を大きくし、なかなか泣き止まないもの。
逆に、「痛いの痛いのとんでいけ!」で大方泣き止み、過剰に痛がることもありません(ただし、この呪文も本気でやらないと効かぬものです)。
それにしても、なぜゆえ恐ろしいイメージを喚起させる情報にとらわれるのか。もちろん、科学的根拠を妄信してしまう傾向、自分で考えることができず、大勢に流されてしまう傾向はあるでしょう。
もう少し深く見ていくと、加えて、そういう情報を選んだ方が実は都合がよい、という場合もあります。保護の対象になりたい、という幼児性。暇をもてあましているゆえの、火事を喜ぶ如き野次馬根性。関係の希薄から、病気で存在を主張しようとする人もいる。何というか、人の弱さをくすぐるんですね。
そういう人の弱さに応えて、医療業界は膨み続けていますが、その過保護がまた人を弱くする、という泥沼で、結果的に病人は増える一方ときています。
人は生き物ですから、自ら整う力を持って生まれてきています。そして、経験を重ね、乗り越える中でその力を発揮しつつ、強くなっていくことができるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.02.11 17:50:26
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