双六-三俣-鷲羽岳-野口五郎岳-烏帽子岳-湯俣温泉2014/8/9-14
台風11号の影響で3日目、三俣山荘で停滞1泊しました。当初の予定通りにまったく行かず以下の日程となりました。今回の日記は推敲なし、山行中の空き時間にメモとしてスマホで打ってたそのままです。なんせ、空き時間おおかったもので。。。。8/9 新穂高ロープウエイ→双六山荘8/10 双六山荘→三俣山荘8/11 三俣山荘停滞8/12 三俣山荘→野口五郎小屋8/13 野口五郎小屋→烏帽子岳→ブナ立尾根→高瀬ダム→湯俣山荘8/14 湯俣山荘→下山8/8大阪から名古屋へ。名古屋から新穂高ロープウェイまでのバスに乗る。8/9AM4時過ぎに到着。天気はあまりよくない。予定していた笠ヶ岳を諦めて、わさび平経由で双六小屋へ向かう事とする。体調は悪い。やっかいな夏風邪をひいて10日近くふらふらしている。案の定、バテる。呼吸が浅くて脚に力が入らない。お花畑はたくさんあったが写真を撮る元気がない。それにしても、ハクサンイチゲとイワカガミと、チングルマとアオノツガザクラやミヤマキンバイなどが混ざりあって咲く様は見事だ。グンナイフウロやヨツバシオガマとかオニユリ、クロユリもたくさん咲いていた。鏡平小屋で、今日はどこに向かうか聞かれる。台風のため、停滞する時間がないのなら下山するよう促してるのだそうだ。そして、今日はテント泊はやめなさいとアドバイスされた。テントのポールが折れたりリスクが高いから、今日は小屋に素泊まりなさい、と。風邪っぴきは這々の体で双六小屋に到着。久しぶりの小屋泊は快適そのもの。ここのトイレは紙ごと流せるので驚く。ホットカルピスはビールジョッキで400円。同行のNは連日の疲れが祟って眠い中の登山。小屋に着いてすぐ寝て、夕飯も食べずにいた。私は雑炊にして温まる。明け方、夢に亡くなったばあちゃんが出る。山で難儀している事よりも嫁にも行かず遊んでいる孫の身を案じていた。山にお金掛けてるから、着飾るお金がない!と言ったら、あちゃーという感じで苦笑されてしまった。お盆だし、会いに来てくれたんだなぁ…。お見合いするか?いや面倒くさい…。8/10さて、台風11号の動向が気になる。今日はこのまま停滞か、それとも少しでも進むか…。9時ごろ、雨風が弱まり、進むなら今と慌てて発つ。まだまだ風邪の私。力が入らず歩みが遅い。雨風もかなり強くなってきた。11:30頃三俣蓮華小屋に到着。今日はここでのんびりテント泊。カレーを食べていると外の風がどんどん強くなってきた。テントが心配で早々に戻る。一眠りしていると、さすが台風といった天候になる。キムチチゲ雑炊にチーズをかけて夕飯。6時にはまた寝る。左右からテントがたわんでいるが気にせず眠る。8/11昨日からの雨は止まない。風もある。今日は烏帽子小屋までの予定だが、その行程8時間雨風に吹かれるのは嫌だ。早々に停滞を決めてテント延泊し、小屋の談話室でのんびりと本を読んで過ごす。起きてテントから出たのは6時前だったが9時になっても依然ひどい天気のまま。小屋のオーナー?夫妻の息子さんのこうや君と遊んだりしながら夕飯をじっと待つ。夕飯は名物のジビエシチュー。改めて鹿による食害を知る機会となる。ハーブたっぷりで美味しかった。食後に岡山大学の医学部の生徒さんによる低体温症についての講座を受ける。こうや君も一緒にお勉強。テントに戻り明日の好天を祈りながら寝る。8/12朝焼けはきれいだった。5時頃小屋を発って今日は烏帽子小屋へ向かう。鷲羽に登り始めるとすぐに雨が振ってきた。Nに安全をとって新穂高へ降りないかと打診。風邪は治っても病み上がりの体力に不安を感じて泣きついたが、彼女の判断は危険なルートではないから先へ進むこと。ひどい雨風に悩まされる。何度も耐風姿勢をとって飛ばされないようにこらえる。吹き付ける風に脚を止められコースタイム30分の所なのになかなか進まずに50分かかってしまった。バチバチとフードを叩く雨粒、もしかしたら砂が舞い上がっているのかもしれない。野口五郎小屋に着く。強風で多くの人が行動を断念していた。三俣山荘でよくしていだいたご夫婦もいる。私も珍しくNも寒さで震えが止まらない。烏帽子小屋でテント泊の予定だが、この先もひどい強風らしく断念して小屋泊。夕方近くになると、晴れて日がさしてきた。まさかの晴天!強風で登頂を断念した野口五郎岳の山頂を踏みに行く。さっきあんなに遠く感じたのに、とっても近いじゃないか。天候次第でこんなに道のりが違うなんて!そして360度美しい山並み!9日から山に入ったけれど、ようやく北アルプスに来た気分だ。日が沈むのを見届けて小屋に戻る。8/13色鮮やかな朝焼けとともに出発。朝日もぐんぐん登って強い日差しとなる。風も心地よく軽快な稜線歩き。薬師も立山も近いなぁ。今日は烏帽子まで行ってブナ立尾根で高瀬ダムへ降りてから、湯俣温泉でテント泊。コマクサがものすごい群落をつくっている。遠くまでピンクが広がる。空が真っ青。緑が明るく映える。ブナ立尾根から登る人は皆しんどそう。そりゃそうだ、アルプス3大急登だもの。どんどん下る。Nに着いて行けない。差は広がるばかり…。今回の山行でのあまりの体力・技術の差、そして足をぐねる。高瀬ダムから湯俣温泉まで歩く。林道や平地だが3時間はしんどい。立ち込める硫黄の匂いと地熱を感じる河原。温泉はまだか…。湯俣温泉・晴嵐荘は立派かつちょっとお洒落な小屋だった。内湯はとろけてしまいそうないいお湯。数日山を歩いて疲れた身体に染み渡る。夕飯前に噴湯丘近くの外湯…河原から沸いた源泉に川の水で温度調節した岩の湯船に浸かる。すごい景観での温泉だが、温度調節に忙しい。面白い体験だった。夕飯を食べて就寝。8/14下山の日。天気が怪しい。平地だけどとっとと下って七倉ダムに向かおう。クマがでるそうなので笛を吹きながら歩く。無名避難小屋に着くと、ひとりの紳士も下山中。なんと林道終点に車を停めてるので、信濃大町まで乗せてくれるという!おお、神様だ!雨の中林道を何時間も歩くのは想像するだけでうんざりだった。本当にありがたい!楽々で信濃大町まで到着。おやきや蕎麦を食べた後Nと別れる。彼女は東京へ遊びに、私はこの辺で宿泊してのんびりしてから帰る。七倉荘という駅近くの旅館に宿泊。当日飛び込みで運良く一部屋空いていた。バスに乗って大町温泉郷へ。薬師の湯に長々浸かり、酒の博物館で試飲を楽しむ。旅館に戻って洗濯をし、荷物を整理など。夕飯は野菜たっぷりで美味しくボリューム満点。お腹いっぱいになる幸せを噛みしめる。8/15塩の博物館ちょうやと信濃大町駅周辺、スーパーなどによる。駅そばで早めのお昼ご飯を食べて帰宅17時。当初は針ノ木雪渓下って扇沢で下山の予定。しかしあまりに悪天候続きのため停滞・行動計画の変更が多々ありました。2泊も小屋泊まりをせざるをえなかったのがお財布的にイタかったです、とても。小屋って快適!衣類ばっちり乾く!と当たり前のことに感動していました。野口五郎付近の強風も辛かったけどいい経験となりました。一番山深いエリアで晴れたのがラッキーだったかな。写真はヤマレコでご覧ください。http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-495243.html