◆ＮＨＫジャパンデビュー訴訟の柯徳三さん死去

2010/02/04

◆ＮＨＫジャパンデビュー訴訟の柯徳三さん死去

(1)

人生には時々、不思議なことが起こるものです。
私はいつも、新聞の「おくやみ欄」とスポーツコーナーだけは、
絶対に目を通さないものなのですが・・・。
今朝に限って、一面をチェックしたあと、
なぜか私はまっすぐに、「おくやみ」の欄を開いて見ていました。
そこに印刷された、故人の名前を何気なく見たとき、
私は心臓が跳ね上がるようなショックを覚えました。

柯徳三さん・・・・・亡くなったんだ。

私が、昨年の６月から、何度も何度もブログで取り上げた、ＮＨＫジャパンデビュー問題。
それは、時が経つに連れ、「ＮＨＫジャパンデビュー・１万人訴訟」という、
全国規模のＮＨＫへの抗議活動・訴訟問題へと膨らんでいきました。
その、貴重な証言者のひとりであった、勇敢な台湾人男性が、柯徳三さんです。

昨年４月。
ＮＨＫスペシャル「ジャパンデビュー　アジアの一等国｣の番組内容をめぐり、
「事実と違う」「捏造が入っているのでは」「中国共産党におもねった偏向がみられる」「台湾を侮辱している」と、インターネット上で次々と声が上がり、それは、国会議員をも巻き込んだ、大変な議論へ、そしてついに、一般視聴者の人たち１万人の抗議の集団訴訟へと発展していきました。

（※参考：私の楽天ブログ内の記事↓
◆ 捏造番組問題、ＮＨＫを取り囲む１１００人規模のデモへ
◆ＮＨＫ捏造番組問題・国会議員からの報告◆

しかし、おそらく、多くの日本人が、
「ＮＨＫ視聴者集団訴訟」の存在そのものを知らないと思います。

この騒ぎがどんなに大きくなっても、当事者のＮＨＫはおろか、民放各局すべてが、
横一線の報道規制を敷いたかのように、この問題について口を閉ざし、
産経新聞と読売新聞が少し触れたほかは、大手の新聞にも出なかったからです。
このＮＨＫへの訴えは、『薬害スモン訴訟』の原告団の人数を超えて、
日本の裁判史上、もっとも多くの人によって訴えられている、記録的な集団訴訟なのですが。

（↑有識者や一般視聴者からＮＨＫへ向けて出された、意見広告。
新聞やテレビがこの問題を横一線で隠蔽したたため、このような抗議となりました。）

新聞の中央には、黒く台湾の形があり、その中央に、柯徳三さんの言葉があります。

　　　「私はＨさん（ＮＨＫディレクター）に言うたんだ。
　　　あんた、中共（中国共産党）の息がかかっているだろう。
　　　（中略）ＮＨＫは、北京に呼ばれてチヤホヤとされて、
　　　貢物持って行ったんだろう。そう言ったんだ。」

民放がどんなに偏った番組作りをしても「ＮＨＫだけは公正中立」だと信じている多くの人たち。
その中に、私の息子もいました。
しかし、NHK「ジャパンデビュー」に対するチャンネル桜の「検証・調査番組」は、
ＮＨＫの、一般に明かされない「中国共産党との繋がり」「偏向」を、
多くの人の目に触れさせ、たくさんの人がＮＨＫが抱える問題について考えるきっかけとなりました。

（※参考サイト：◆「青森県民よ！外国人地方参政権付与法案に反対の声を挙げよう！」さまより、
◆柯徳三氏の訃報に接し」◆　←秀逸なブログさまです。）

柯徳三さんが、検証番組において、貴重な証言をなさったことで、
「ＮＨＫが放送することなら何でも真実だと思い、信じる。」という、
非常に危険な思考停止状態に陥っていた多くの日本人が、
「これでは、危険だ」と気付いたと思います。
柯さんが、日本人のメディア･リテラシーを目覚めさせてくれた功績は、
たいへん大きいと思います。

以下、ＮＨＫの番組作りの闇に挑戦した、視聴者集団訴訟のきっかけともなった、
チャンネル桜の検証番組より、柯徳三さんの、貴重な証言です。

■チャンネル桜・検証番組：【ＮＨＫ・ＪＡＰＡＮデビュー】井上和彦・台湾取材１２のポイント■

私は、この映像に始まる、「チャンネル桜」のいくつかの検証番組を見て、
戦後隠されてきた台湾と日本とのあたたかな繋がりを知り、
大好きな母親に捨てられたようだと感じてきた台湾の方たちの日本への気持ちを知り、
パソコンのモニターを前に、涙があふれるのを、止めることができませんでした。
私は映像を見ながら、もし叶うなら、柯さんに直接会って、謝りたい、と思っていました。
日本が、きょうだいである台湾の存在を、忘れかけていたことを。

彼らが今も日本を愛してくれていることは、
多くの真実を隠され、ＧＨＱの自虐史観教育で洗脳された私たち戦後世代にとっては
とてもショッキングなことでもあります。
でも、これまでの価値観が崩れることを恐れず、どうか見て欲しい。

日本統治下の台湾で育った方たちが率直に語ってくださる言葉の数々が、心の中に真っ直ぐに届き、この、日本という国に被せられた偽のベールをはがして、私たちの目から隠されてきた、
この国の本当の姿を見せてくることと思います。