カテゴリ:かわい有美子
読みました。
「月と茉莉花」に引き続き舞台は中国♪(でも1700年くらい開きがあるかも)。 「上海」は戦前~戦後を生き抜いた主従のお話で、 ひたすら大河ドラマ・・いや、昼ドラ?! でした。 『主』はイギリス貴族の商人・レイモンド。『従』は中国人の執事・エドワード(エドワードは中国名を言えなかったため、イギリス名をもらいました)。 ストーリーは捨て子のエドワードがイギリス貴族に引き取られた5歳からはじまり32歳で終了。 実に27年間という長い月日を描いた物語ですが、時代の荒波に揉まれる2人をたった1冊ながらしっとりと丁寧にまとめています。 とにかく勤勉な執事・ エドワードが健気で一途です!!ノンケのレイモンドを慕い「想い」をひたすら隠す姿はストイック!! 4つ年上のレイモンドがエドワードの気持ちに気付き、その一途さに情が移って行くのも納得できるもの・・。 ところが二人の幸せな時間は2次大戦という奔流に流され、 イギリスへの旅券が降りなかったエドワードは中国から脱出することができません。 上海の港で「ここでお別れです、旦那さま」と言ったエドワードには涙腺固めのアタシがボロボロに・・・ 別れ際にレイモンドが自分のマフラーをエドワードに巻くシーンも・・切なくて、涙・涙でした。 又、小物の使い方がとても効果的で・・例えばエドワードの白い手袋・真珠のネックレス・万年筆・マフラー・紋章入りの指輪等々、一つ一つにドラマがありました。 「上海」は時代背景が特殊なことから普通のBLとは違うスケールを感じさせ、時勢に引き裂かれる人達に「大地の子」を思い出すほどでした。 (でもラストはハッピーエンドでよかったよかった♪) *りおさん、又あなたにハメられました~(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.08.10 15:58:36
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