いまさら定義を知ったり←数学科【サイン,コサイン,タンジェント】
なんで「正」弦・「余」弦って呼ぶのかがわからないし、規則的な波になるsinとcosはキレイだけど、ひっきりなしにどっか行っちゃうtanは好きじゃないなぁとか、なんかそういう漠然としたむっかり感を抱えて勉強していた、三角関数。そうだったのか! を連発することになろうとは。あーもう、学生さんにこのへんから教えたら「なーるほどー」なのにな。cosが「コ・サイン」だとわかってれば! そもそも「三角」関数だから、三角形のまわりに正方形を描きたおすピタゴラス発想で定理がガンガン出てくるのだと納得できていれば、もっとラクに三角関数のポイントを吸収できたよ! ……たぶん!【楽天ブックスならいつでも送料無料】サイン,コサイン,タンジェント価格:2,484円(税込、送料込)グラフがすべて、濃い青色を地色に描かれているのも、宇宙のようで美しい。というか、宇宙のすべてをつくっている「波」が、この単位円からころがりだす淡々としたカーヴの、無数の重なりから生み出されるという摂理の、表現であろう。記憶の中にあるフーリエ級数は、「フーリエは変態だこんなもん思いつくなんて」って印象なのだが、これ読んだら感想が変わったよ。よくぞ天地創造の真理を見切ったものだ、フーリエ。というわけで、数IIの三角関数で「うッ」と来てる高校生に、春休みとかに読んでほしいと思う。ピタゴラスの定理がわかってれば、その応用で定理はきちんと導ける。ただし前半の数式を「絶対に」読み飛ばさないこと。コラムの量子力学のネタは、よくわかんなかったら「なにそれ」って流しちゃって構わない。後半、波の話になってからは、数式とばしていいから、たいへん美しくデザインされたページを眺めて、キレイなもんだねェ、とぱらぱらしておけ。以上だ。前半でついてくのが、キモ。まあ、もともとグラフと数式に喰いつきのいい理系には不要な心配かもしれない。前半の数式で目がまわってきた理系陰性の向きには、「最悪、とばしても後半けっこう楽しめますよ」とだけ言い添えておきます。