結婚情報サービス・赤裸々な実体験レポート結婚情報サービスの現実・赤裸々なレポート ことの発端は雑誌に挟まっていたよくある結婚相談所のアンケートハガキ。 「無料で診断します」というハガキになんの気なしに書き込みポストに投函。 しばらくして、電話で 「結果をお知らせしますので、ご来店ください」 と連絡がきた。 今思えばそこで気づいてやめとけば、ここで書くこともなかった。しかし根っからの浅ましい性分も手伝ってタダということで、のこのこ出向いてしまった。タダ程怖いものはない。(ティッシュをもらうぐらいにしといた方がいいかも) アンケートのデータから 「あなたにピッタリの方々がリストアップされています」 と相手のプロフィールを見せられた。ところが 「写真はお見せすることはできません」 そして入会を迫られた。 というと語弊があるかもしれないが、記憶の中では「迫られた」感じだった。ちなみに担当の方は女性なので凄んだということではない。巧みな話術でということである。 入会金30万円は当時のごみかきには大金だった。 でもこの手の勧誘につきものの 「ローンも簡単に組めますから・・・」 と止めを刺され、ごみかきは追い詰められた。後ろは断崖絶壁、怒涛の日本海。冷たい北風が髪をかき乱す。(なんのこっちゃ) オマケに先程の相手の女性達のプロフィールから魅惑的な女性像が膨らみ、頭の中をメリーゴーランドのようにグルグル回っていた。気持ちだけはすでにディズニーランドのようなファンタジーな世界へ先走っていた。 うろたえ、そして舞い上がったごみかきは断崖絶壁から足を滑らせて落ちファンタジーな世界へ旅立った。 つまり後先考えずにローンの契約書にサインし、とうとう入会してしまったのである。 入会金30万円の内訳はこうだ。(下記リンク先の体験談では30万円強となっている) 会員の有効期限は2年。 月々2~3人の紹介があり、おつき合いが始まったら紹介を一時的にストップできる。その分会員としての有効期限は延長されるというわけだ。ただし、延長は有限で数年を経ると自動的に退会扱いとなる。 これを高いと思うか、安いと思うかは人によって違うかもしれない。もし、生涯の伴侶を得ることができれば安いものかもしれない。もしそうでない場合は・・・ さて、リストアップされた相手のプロフィール(写真無し)からお見合い相手を決め紹介業者側に申告するわけだが・・・ いくらプロフィールの条件が良くても会うまでは顔がわからないというのはある意味スリルとサスペンスが味わえる。 って喜んでいる場合ではないっ! でもそういうルールだからしかたがない。 先方もこっちのプロフィールを見て会いたいということになれば、いよいよご対面である。 紹介業者が設けた喫茶室のようなところで・・・ ところがなんと対面時間は15分間に制限されている。 その15分間の情報を元に今後おつき合いをするかしないかを決めなければならない。ほとんど「第一印象で決めなさい」と言わんばかりである。まぁ、実際それが紹介業者側の狙いらしい。 「はい、それまで」 なんてご対面が終わると、今度は選挙の投票のように互いに決断の結果を知られることなく、業者側にそれぞれ申告する。 その時点で「考えさせてください」というのはルール違反だ。即決なのである。それがルール。 そうして仲介役の紹介業社は後日2人に結果を報告する。 おもしろいのはご対面後、帰り道が同じ方向でも決して一緒に帰ってはならないというルール。 これは「自己責任においてルールを破ってもいいが、その結果起きたトラブルは紹介業者側に責任はありませんよ」ということらしい。 両方「イエス」の場合だけは問題は起きないだろう。業者からの報告を待たずに交際を始めてもいい。 だが、両方「ノー」であった場合、はたして面と向かって互いに「ノー」でしたって言えるだろうか?(これはあくまで業者側の視点に立った考え方) もっと面倒なことは片方が「イエス」で片方が「ノー」の場合。こういう場合は今でいうストーカーみたいな状況のトラブルが多発するのだという。 確かに面と向かっては「ノー」と言いづらいわけだからね。考えてみると、きっぱり「ノー」と言える方ならこういうこういった紹介所の会員にはならないかもしれない。 要するに意思表示が苦手な方には至れり尽くせりのシステムにはなっているということだ。当然ごみかき自身も「ノーと言えない日本人」(古いか)の一人だった。 それともう一つ付け加えなければならないことは、ごみかき自身が「何が何でも結婚したい」とか「何が何でも彼女がほしい」というモチベーションではなかったということ。そういう場合はこのシステムは合ってないと思う。 さて、ごみかきの最初のご対面の相手であるが・・・。 おっと、それはまた明日のお楽しみということにしよう。 *グーグルで検索したところ、ここでとりあげた結婚情報サービス会社からの勧誘体験談があった。 最初の何人かの紹介プロフィールからかなり有望な女性を選び申し込んだ。というよりも元々はっきりしたプロフィール上の理想なんてなかったのである。どちらかと言うと消去法に近かった。 しかし、結果的にそれがうまくいったかもしれない。つまり相手の方も面会を希望しているという。 むふふふ・・・ 思いっきり妄想した。 面会当日までに相手の方のビジュアル的な女性像を思いっきり美化していた。 あんなにワクワクしたことがそれまでの人生であっただろうか。 テンションが頂点に達した頃、ごみかきとAさんはついにご対面となった。 ガーン。 とにかくショックだった。 本来ならばコンピュータによる完璧なリストアップによって理想的な相手が目の前にいるはずだった。それがこの結婚情報サービスの一番の売りなのだから・・・ しかしそこにいた女性はごみかきが一番苦手なタイプだったのである。もともと無口なのが意気消沈して更に無口になった。 15分間、なんとか場がもったのはAさんが必死に話しかけてきてくれたからだった。(Aさんの後日談による) ごみかきはそんなAさんに対し、「ノー」と申告することはできなかった。 実際、正直なところ…見た目が嫌いなタイプだけど、話が盛り上がったからまぁいいか…などと軽い気持ちで「イエス」と申告した。 数日後、紹介業者から交際関係成立の連絡が入った時、悪い気はしなかった。少し自分に自信がついたし、これで一人ぼっちの休日もなくなると思った。 デートの内容を書くと話しの主旨から逸脱するので早送りする。 キュルキュルキュル・・・ というわけで何回かデートした後、紹介業者から連絡が入る。 「相手の方から交際中止の申し入れがありました」 ガガーン。 このように交際を中止する場合も紹介業者が仲介する。 ぅえ~ん、お母さぁ~ん せめて交際中止の意思表示は本人から直接して欲しかった。 そういう意味でも非常に寂しかった。 このシステムは「敗者」にとっては酷なのである。 …まぁ、元々妥協してつき合い始めた相手だし、いいのでないの…などと自分を慰めてはみたものの心の傷はかなり深かった。 Aさんに拒絶されたごみかきは新たなパートナーを求めるべく、一時中止してあった紹介を再開してもらった。 面会までは簡単にいくみたいで、2人目の相手に出会うまでに時間はかからなかった。 今度の女性はAさんよりも断然美人。大当たり! ところが、なんとその方はごみかきの上をいく無口なタイプだった。 無口×無口=沈黙 という方程式が正しいことが現実に立証された。 こういう場合、時間が経つのが遅い。 15分間は重苦しい空気だった。 面会の後、惜しい気もしたがデートの度にお通夜みたいなのもどうかと思い「ノー」を申告した。 実はこの時の決断は後悔の種になった。トークは訓練でどうにかなっても「美しさ」は簡単に手に入るものではない。 つまり、ごみかきがトークの特訓をして 「お通夜」を「合コン会場」のようにすればよかったのだ。 もしあの美しい方が「イエス」を申告していたら・・・ ごみかきは大変な罰当たりである。 今のごみかきがそんなに連続して落ち込んでいたらとっくに切腹しているであろう。 ところが当時の彼は性懲りもなく3人目の女性との面会にチャレンジした。 今度は見た目もまずまずの方でトークも盛り上がったように思ったので「イエス」を申告した。 ところが相手は「ノー」 こういうのがビートルズの歌にもあった。 「♪君はイエス、僕はノー。僕がイエスなら君はノー。オーノー。君はさようならで、僕はこんにちは。こんにちわったら、こんにちわ。こにゃにゃちわったら、こにゃにゃちわ。~僕にはなぜ君がノーと言うのかわからない~♪」 というような意味だ。(本当はもっとカッコいい感じ) ところで何ていう曲だっけ。スッテ~ン、ドタッ、バタン~ 話をもとにもどそう。 早い話ごみかきはここでギブアップしたのである。 もう4人目に会う気力はなかった。 一応紹介をストップしてもらっていたけど、2度と再開せずに会員の期限は切れたというわけだ。 この時の入会金30万円は生涯で一番高くついた。 未だにその前人未踏の記録は破られていない。 *参考のために紹介業者側(ここで取り上げた業者とは別かもしれない)の現場担当者の声をリンクしておきます。 25年間結婚相談業界に携わってきた方の独り言 |