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2014.10.13
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 タイトルですぐに作品名が思い浮かぶ方は相当な映画好きですね。
 この映画が公開されたときは、24億円超えという製作費のバカ高さ(もちろん日本映画史上最高額)が話題になりましたので、記憶している方も多いかもしれません。

 最近、草刈正雄の目撃情報で盛り上がったのを思い出し、今回はその勢いで『復活の日』(1980年)をテキトーにご紹介します。




 ハナタレの頃(確か 1981年)にテレビで二夜連続で観賞したのが最初です。
 人を死に至らしめるウィルスという、子供にも十分な恐怖感を与える題材、そして猛威をふるう殺人ウイルスの中に見た希望の光といった組み合わせになっておりますので、長編映画にもかかわらず最後まで楽しめると思います。

 原作は小松左京ですが、同氏原作のパニック映画『日本沈没』(1973年)で日本列島を海に沈めるショー(しかもリメイクされてまた沈められ……)を観ていた方は、『復活の日』の方によりリアリティを感じることでしょう。
 ただ、それだけ『日本沈没』は『復活の日』に比べると安心して観賞できるということにもなりますが。

 『復活の日』は日米合作で、日本版、米国版と、二つのバージョンがあります。
 ストーリーは同じでも、視点は二つに描かれているためそれぞれに異なるシーンが挿入されているのも面白いところですね。
 『復活の日』ファンの方は、両方のバージョンをご覧になるとさらに楽しめるでしょう。

 当方はボックスセットを所有していますが、本編、制作スタッフのインタビュー映像、米国バージョンの豪華三本立てと、特別ブックレット付きで、このセットで『復活の日』の世界観にどっぷり浸かれるようになっています。

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 最近では、日本国内では蚊によるウイルス媒介でデング熱感染者が続出し、先進国ではエボラウィルス感染者が死亡したというニュースが流れておりますので、人命を脅かすウイルスの恐怖は実は、ごく身近なところに潜んでいると思ったほうが良いのでしょう。

 エボラ出血熱ウイルスを題材にした映画では『アウトブレイク』(1995年)、細菌学者が持ち出した殺人ウイルスが原因で、人類滅亡寸前になってしまった未来から過去を取り戻す『12 モンキーズ』(同じく1995年)も話題になりましたが、当時は対岸の火程度の恐怖感を持ちながら鑑賞している人も多かったかもしれません。

 これらもいずれご紹介したいと思います。

わかりやすいあらすじ


 東ドイツの陸軍細菌研究所(時代を感じるな……)。
 科学者のうっかりミスで、とんでもない怪物ウイルス(MM-88)ができてしまった。
 こんなのに感染したら、人類はひとたまりもない。

 手に負えなくなったウイルスの標本を有能な科学者に送ってワクチンの共同開発を目指そうとするも、何と搬送スタッフとしてやってきたのが西側のスパイ。
 これでもう世界はオレ達のものさ、とスパイたちはウホウホ状態だったが、搬送中にヘリがアルプスの山岳地帯で墜落。

 大気にさらされたウイルスは、ビックリ仰天のスピードで増殖。

 ウイルスは見えない力で着実に生態系をむしばんでいく。
 羊が大量死しはじめた頃には時すでに遅し。
 続いて人類もこの強力なウイルスに次々に命を奪われ……。

 作品名は『復活の日』だが、特効薬も撲滅する手段もない状態。
 こんな調子で人類は本当に復活できるのか?


みどころ



1. 映画『キャノンボール』並みに豪華すぎるキャスト

 いつもは出演者情報を削ってしまうことが多いのですが、今回は書かずにいられません。

 『仁義なき闘い』で大成功をおさめていた深作欣二監督がメガホンを取り、草刈正雄、ソニー千葉、緒形拳、渡瀬恒彦、夏八木勲、多岐川由美、森田健作、丘みつ子と、みなさんきっとご存知の有名俳優がドーンと登場です。

 米国俳優では、『大空港』でおなじみのジョージ・ケネディ、テレビシリーズ『特攻野郎 Aチーム』のロバート・ヴォーン、小五郎2005さん命名あきらぁー(布施明)の元妻もとい『ロミオとジュリエット』の主演女優オリヴィア・ハッセー、『ギルダ』のグレン・フォード、『帰って来たガンマン』のヘンリー・シルヴァ 、『華麗なるヒコーキ野郎』のボー・スヴェンソン、『大いなる西部』のチャック・コナーズ、の超超豪華な面々が並ぶわけですよ。
 変わりどころでは、80年代~90年代によくコメディ映画に出ていたエドワード・ジェームス・オルモスも出演しています。

 キャストのギャラだけで目玉が飛び出るような数字が並んでいたことは間違いないですね。

2. 草刈正雄

 彼はこの作品では主人公という位置づけですから、日本版では安定した存在感がありますね。
 ファンの方なら彼が出るたびに動きを目で追っていたのではないでしょうか。
 モデル出身、日本人と米国人のハーフということもあり、彼が登場するたびに、ファッション雑誌の切り抜きをシーンにはめ込んだような違和感があります。

 外国人の俳優にまぎれても、最も顔の造形が整っているのは誰の目にも明らかですが、米国版は、序盤はほとんどセリフがなく、中盤以降から英語の長セリフを披露することで、草刈正雄という日本の俳優の存在感を徐々に大きくしていくアプローチを取り、最後はこの役は彼なしにはありえないのだという圧倒的な存在感で締めくくることに成功していてます。

 しかし、劇中の彼は英語を話してはいるものの、セリフを言っているというちょっとした上すべり感はどうしてもあります(むしろ夏八木勲の英語での演技が自然すぎて怖い)。
 この点については彼自身も相当な葛藤を抱えていたようで、ハリウッド俳優と日本俳優の演技の違いに愕然したと後に語っています。

 草刈正雄 ハリウッド俳優と日本人の芝居の違いに落ち込んだ [Excite ニュース 2013年11月7日]


3. スケールのでかさ

 今は宇宙だろうが、仮想空間だろうがブルースクリーンと CG との合成でかなり現実味のある映像つくりだすことが可能ですが、80年代初頭では、作品の命にかかわる見え透いたエフェクトを一切排除したホンモノ指向となっています(銃声除く……あれはないな)。

 ロケ地は日本、米国、ドイツ、イタリア、ソビエト連邦、さらには南極・北極まで広範に及んでおり、すべて実地というのですから驚きですね。 
 潜水艦も本物を使い、ヘリの墜落シーンにも大量の火薬を使っていますから、本物の炎がたちのぼる様子を確認できます。
 
 とはいえ、私が知っているかぎりでは製作費がマンモス級に肥大化した映画は、エリザベス・テーラー主演映画『クレオパトラ』(1963年)ですね……。
 現在の日本円にして300億円相当で、かの20世紀フォックスが経営危機にさらされたぐらいですから。
 その話をすると『復活の日』がちょっとだけ霞んでしまいますが、どちらも映画製作はギャンブルの世界だと言わしめる額であることには間違いないですね。

 『クレオパトラ』に関しては、気合いの入った映像美だけでも金を払って観賞できるレベルですから、もしテレビ放送やレンタルで御覧になる機会があったら、画面のすみずみまでチェックしてみてください^^。




4. 南極ハーレム

 生存者は南極大陸に駐在していた 863人(うち 8 人が女性)。
 つまり、8 人の女を 855人 の男でシェアしなければ人類はいつ滅びるかわからない状態。
 そして女たちはコールガールのように予約制で呼び出され、夜な夜な(いや昼もかも)男の相手をさせられるというトンデモ展開に。
 表向きは種の保存のために避けられない手段であっても、違和感丸出しですね。

 この子作り計画を「真剣に」話しあっている男たちの目線がどうしても「どれにしようかなあ」と泳いでいるように見える不思議。あれも演技なのか?

 子だくさんのクリスマスを迎えた南極パーティでは、毎晩のように女を取っかえ引ひっかえしている男たちの顔は色ツヤ良く、シャンパン片手に余裕の笑顔なんか見せちゃってます。
 その反面、乳飲み子を抱えた女性たちは全員笑顔の「え」の字もございません。

 まさに子供を産む機械(それにしてもひどい表現だ)と化した女性たちのなれの果てですね。
 女性が希少種としてアマゾネス化し(南極だけど)、種を残すに相応しい相手を選ぶ権利を持つ展開の方が、今見たらもっと斬新だったかもしれません。
 

 全然文字数足りないぜよ……。
 というわけで、ボックスセットの特典に関する話題や、トリビア、ツッコミどころなどはまたいつか改めて書きたいと思います。


 続編記事(新型コロナウイルスとの比較情報):
 ​分析採録:復活の日クロニクル分析 【第一回】
 ​分析採録:復活の日クロニクル分析 【第二回】


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最終更新日  2020.04.19 13:26:00


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