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2012.02.04 楽天プロフィール Add to Google XML

東京工業大学 吉川邦夫教授の開発した「使えないごみ発電施設」パート2 ~鹿児島県いちき串木野市の市来一般廃棄物利用エネルギーセンター~

先日のブログで鹿児島県日置郡市来町(合併後は鹿児島県いちき串木野市)が2004年に国の補助金を受けて建設したごみ発電施設「市来一般廃棄物利用エネルギーセンター」(停止中)についてご紹介しましたが、補足事項がありますので、本日のブログもごみ発電施設「市来一般廃棄物利用エネルギーセンター」(停止中)についてご紹介します。





2001年・・・
鹿児島県日置郡市来町は、当時の大久保幸夫町長は肉骨粉処理や一般ゴミなどの「ゴミ処理問題」に悩んでいたそうです。
そんな時に、東京工業大学の吉川邦夫教授の新技術を紹介した新聞記事を見つけ、担当者を吉川教授のもとへ派遣し、「小型ごみ発電(STAR-MEETシステム)」に関する話を聞いたのがはじまりだそうです。
その後、「小型ごみ発電(STAR-MEETシステム)」導入を町議会で決定し、鹿児島県日置郡市来町は泥沼への道を進んでいくことに・・・





ちなみに・・・
「小型ごみ発電(STAR-MEETシステム)」は、大きく分けると・・・

1.一般ごみ(家庭ごみ)と肉骨粉を蒸し焼きにする「ガス化炉」

2.発生するタール分を800℃~1000℃の水蒸気と混合させて燃料ガス(水素、一酸化炭素)に変える「改質炉」

3.改質炉中で発生した燃料ガス(水素、一酸化炭素)中に含まれる不純物(燃えカス、塩素、硫黄など)を取り除く「精製装置」

4.燃料ガス(水素、一酸化炭素)を用いて発電する「発電装置」



上記の1~4の工程で発電するシステムだそうです(実際は、もう少し細かいですが・・・)





「小型ごみ発電(STAR-MEETシステム)」導入を決定後・・・
2002年7月にNEDOの補助金交付が決定、同年10月には環境省から補助金の内示を受け、同年12月の入札で、三井三池製作所(実施設計と本体工事を請負う)、ヤンマー(発電機を請負う)が落札したそうです(吉川教授が起業したエコミート・ソリューションズが基本設計と施工管理)。






ここまで、鹿児島県日置郡市来町の大久保幸夫町長(当時)は、夢と希望に満ち溢れた輝かしい将来が待っていると思ったに違いありません・・・





しかし・・・
2004年3月に小型ごみ発電施設「市来一般廃棄物利用エネルギーセンター」が完成し、ごみ処理が開始されていると・・・


初め(4月)に・・・
燃料ガス(水素、一酸化炭素)が安定しないというトラブルが・・・

次(7月)に・・・
発電機6基が故障・・・

次(10月)に・・・
燃料ガス(水素、一酸化炭素)に含まれるタール分が原因で長時間の運転ができないことが判明・・・
また、肉骨粉に含まれるタンパク質がアンモニアになり、燃料ガスに混入し発電機に悪影響を及ぼすことが判明・・・

次(11月)に・・・
燃料ガス中に含まれるタールが配管を詰らせるというトラブルが・・・





上記のような「これってパイロットプラント (pilot plant)で実験しているの?」と思えるくらいのトラブルが相次いだそうです。





これらトラブルを受けて、吉川教授、エコミート・ソリューションズ、三井三池製作所、ヤンマー、市来町の担当者が集まり、様々な議論が交わされたそうです。
そして、2005年9月に約5000万円をかけてガス改質炉の増強工事を行ったそうです・・・






トラブル続きの「小型ごみ発電(STAR-MEETシステム)」に5000万円もかけて増強工事・・・
後に引けなかったのでしょうね・・・






このような状況で2005年10月に市来町と串木野市が合併し、鹿児島県いちき串木野市が誕生したそうです。
もちろん、「小型ごみ発電(STAR-MEETシステム)」のトラブルに関しては、いちき串木野市が対応することになったそうです(合併した串木野市が可愛そうですね・・・)。






合併後も「小型ごみ発電(STAR-MEETシステム)」のトラブルは解消されず・・・
2005年12月に、会計検査院の検査が行われたそうです・・・
会計検査院の検査では、発電機6基のうち正常に稼働したのは2基だけであり、「国庫補助金の効果が認められない」との指摘を受けたそうです。
そして、2008年12月、会計検査院の最終報告を受けて、いちき串木野市はごみ発電施設「市来一般廃棄物利用エネルギーセンター」を全面閉鎖したそうです。
もちろん、会計検査院は補助金の支出を「不当」として補助金の返還をいちき串木野市に求めたそうです。






こうなると吉川教授、エコミート・ソリューションズ、三井三池製作所、いちき串木野市の関係は「泥沼化」し・・・
2009年2月に、いちき串木野市はエコミート・ソリューションズ、吉川教授、三井三池製作所を相手取り損害賠償請求の訴えを起こしたそうです。





昔の朝日新聞の取材に・・・
いちき串木野市の田中副市長は、「税金で建設するごみ処理施設で、実験はあり得ない。講演では実行可能だと話していたはずだ」、「(教授から)抜本的な助言はもらっていないし、今では音さたもない」と答えているそうです。

また、吉川教授は、「改善について、市にはアドバイスをしている。実行してくれればいい。もともと共同研究という位置づけで、完全に能力を発揮するまで3年はかかる」と答えているそうです。





朝日新聞のコメントを見ると責任の擦り付け合いをしていますが、今回の事件は・・・
自分の研究開発した技術を過信した大学教授とコンサルタント会社、その人達を信用して導入を決定した自治体、パイロットプラント (pilot plant) で何度も試験を行わなかったコンサルタント会社やプラントメーカーなど・・・関わった方々の全員のミスが招いたものだと思います。
損害賠償請求訴訟で10億円の建設費の何割が戻ってくるのかわかりませんが・・・「税金」を無駄遣いした責任をとってほしいものですね!






ちなみに吉川教授は東京工業大学に在籍してします。
「小型ごみ発電(STAR-MEETシステム)」など気になる方は、下記アドレスでご覧いただけます。
http://yk.wtert.jp/







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Last updated  2012.02.04 05:53:51
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