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灯台

灯台

雪山


 ジョージ・シーガルという彫刻家の作品を見ていると、

 脳細胞の中に「話さない」(わた

 し)しかいない。遅い、幻。ああ。きれ
 
 い。

 けれど、どうして

 否が応・・クレジットホ

 リック

 効果音:ザク ザク ザク

  「いっぺんに全部

 見。えることがある」

 ・・・氷の上を歩く音、話せな

 い言葉を想像する時の脳の

 軋み、稀薄な言葉に感情が

 耳を寄せてこない様子。「喪

 失」・・一体、彼は何を喪失

 したんだろう?

 すー なー

 (い

 っぺんに全部が見えるのに、)

 砂漠に

 いるような渇きをおぼえながら、 皮膚感覚

 につたわってくる

 効果音:ズキンズキン

 見捨てられた星の譬えようもな

 い絶望――久し振りの痛

 み・とどかない・わからない・きこえな

 い――抽斗から美し

 い・・・・・・・・・・

 ひゅう――ひゅう――ひゅう――ひゅう
 メモ
 断片のようだ、意識の

 紐・クラッカアテエプ何もしらぬげ
             くうこく きょうおん
 にわたしをみちびく空谷の跫音がする

   ***無断外出***

    ・記憶の中で最も長い日

    ・彫刻刀の種類「もっとも僕を混乱させる平刀、

      深い溝を彫るための三角刀、丸、小丸、

      鉛筆削りに用いられた切り出し、錐、

      烏口、スプーン状の曲三角、」
             、、
 ああ、それがまるで彫刻の不細工な嵩張りのように、

 効果音:かさッ かさッ かさッ

 いつのまにか僕は美術室にいて、後ろを振り返ると教

 師がいる。「どうしてそんなことをしたの!」

 (手を滑らせて、彫刻刀で指を傷つけたことがある。)

 ・・・水を飲

 み、飯を喰い、排泄を

 し、睡眠をとり、

 ――死・・を・・・・し、
     いき
 それでも呼吸をし、酸素をと
              きちがい
 り・・・・・・ ああ、この僕を狂人に

 し、させる。

 ザク――ザク――ザク――ザク

 テープを剥がすよう

 に、また借金取りの足音が近付

 いて来る。 剥がしてしまう/近づいてくる

 乖離する・・接近する!・・・床、

 に散らばっている落葉さえ金になる。

 血も金になる、

 「だから俺は切ったのだ、リストカッターも同じような
 りよしなに
 理由」・・目を凝ら、し、し、し、し、し、電子レン

 ジがちーン/オーブントースター 遠

 い。遠い市街。遠い虹。遠

 い、し、という理由だけでいれられた憂鬱な薔薇・・・・・・

 し、美の観念!――洞察する、論理的

 に段ボール箱をあける、態度こそ、 わたしたちの潜在

  ・・・・・・スィッチ ゲ・イ・ジ・ツ・・・・・・

      ・絵が嫌い

      ・ひとりぼっち 言ったり

      ・行ったり

       /来たり

 なぜ謎をもとめな

 い・・・・・・・・同時併行世界、

 次元間ワープ

 し、かすかなズレ――「なぜ、

 にその不可知性に心情の堆積をみとめな

 いのか。 」・・骨折っているもののなかで、歪んで

 いるものを湯に溶かすこなぐすりのように

 に、い。くつもみとめられる。 笑

 い。手で触れられるがさわりたくな

 い、よごれるから。わた

 しを取り巻いててもその微笑みは悪

 意――決して近寄らない

 それらが日常の一場面・・もう悪い子

 になりません、集会所で二日間寝泊まり

 し、痒くなった遠い昔の押

 入れのに・お・い。ジョージ・シーガル!
 
 人体から直接型をとる。背を丸くして

 い、る僕は砂 砂 す な

 熱探知する蛇のよう

 にこころの奥底にあるカメラ・ア

 イ・・・・・・、わたしたち・・・・・・、われわれ・・・・・・、

 に!に!に!

  鼠。より弱い生き物の名前ヌンゲン

   (い、)が消

 える。ちがうILがあらわれる。

 でも、える!エス!D

 ではなく

 鼠、彼等 瞳を閉じ

 ている 、なぜなら、それは生き写しと知っ

 ている、彫刻刀をかたっ

 ている、無声映画の、静物画の、閉じら

 れた時代

 ひゅう―――ひゅう―――ひゅう―――ひゅう

 ああ、なんて、ふしぎな彫刻。・・


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   



 不条理

 劇のように奇妙な時間を滞留さ

 せ、 セ/ン/キュー/

 裸電球でもって暗然とさ

 せ、

 まるで薮蚊に刺されながら何時間でも待っている・・・・・・


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   



 連想ゲームをしよう、し、からはじめよう

 住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、

 サブプライムローン―――

 (さ、)はいけない(し、)なのだ

 小便の音だと不山戯られるか? 

 ジョージ・

 シーガルよ、 わた

 し、蛇口、小便が、だだもれじゃじゃもれ

 きいろい、し、なまぬるい、し、くさい

 し、祖母、し、

 でてくる、し、そこから酒、し、

 でてくる、呻き、こらえようない、コップく

 びをかしながら、 いま、わた

 くしは硝子杯を割る。・・聖杯を割る

 インポオテントの事態――じ・じ・じ・ああ、

 うわああああ 生殖器のおばけ

 し、などとってしまえ!

 両切りの煙草があるのなら喫い、む

 しゃむしゃと喰わねばならぬい、

 いぬ。 (わるいこと

 し、て、な、い、の、に、)

 服を着替え、洗濯し、 ぢ、

 ょきぢょきと鋏で切

 り、りょいき、といき・・りょいき、

 それが無人惑星の不条

 理/劇


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   



 見棄てられた惑星で

 生きること、長すぎる旅にタイプを

 一。枚。打。っ。た

 コピーした。打。っ。た

 見知らぬ土地へ旅立つのと同義、と悟る。
キアロスクーロ
 明暗法、そのい、つ、て、ん、に

 は、り、針・・・・・・

 ひゅう―――ひゅう―――ひゅう―――ひゅう

 し、そこには叫びがある先端恐怖症と思いこんでいた

 蛇、誰も知らない、誰もいな

 い、(かぶれない、)

 怯えがある・・


  × × ×


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   



 吹雪いている町で、 王は厳めし

 い、

 雪は兎だ、大地の皺に血が染まってゆく、

 し・・しっかり、とヨワのおしゃべり

 「ヨワ」

 は、浮浪者。不幸。苦悶

 オブジェ。

 ・・凍死。

 臨終――心の中には冷たいものがあって

 病気で、マネキンや屍体として――

 死・・心の中は楽しめない

 し・・巨きな茸と

 して――

   ( 廊下 ) すーこーしーまーえーまーでー

   ひーとーびーとーのーむーねーのーがーらーすー

   ばーこーのーよーうーにーおーもーっーてー

   いーまーしーたー

     ・・・作文
         メス
      ・・・・鉗子

 おゝ、蛆虫のような悔恨を張りめぐらせながら、

 頭髪が、ぶつぶつと泡立つ集合体

 に、・・生殖 にいそしむ連鎖ー結合・・・

 形相すさまじい、

 嫉妬、そらぞらしいほど

 に 昇華と拡大のエスカレーター

  (chorus:エレベーター)


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   



 食事を運ばれることもなく、

 酒を飲むこともなく、

 (さ)はやめろ、

 (さ)じゃない

 し・・まろび出て来る神も仏もおらず、泣きべそを

 気化。音楽的調和の権化

 身悶えを書く

 ・・・執拗くつきまとう亡霊のよう

 に 、人生に唾をはきすて、

   ミーナ・・みんな

   ミーヤ・・・鳴き声

 塒とてなく、それでも一匹の猫が

 しめていた――段ボールの中

 危機ツ!

 くらい、くらい中庭

 怜悧ー冷静

 くらい、

 おしゃべり・・誰とも話さな

 い 短歌という部屋へとはい

  「り」――今日新聞を読む

  焚き木とてしけってできず、 「り」

   ・・りは、りん、とならない


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   



 凍える・・亡くなった人の顔

 うつろなしめやかさを呼び込む思考

 ひとり

 ひとりは魔法のように時間を有限にし

 ・・・む むげんの宇宙を否定した
 
   「お前を助ける曙光とてないのだ!」

   ――オスとメスさえうらやましい――

 涙が凍る・・心が凍る

 意味が凍る

 耳がつめたい氷のように思える

 ・・・冬 色合いが凍る

 空気に敏感になる

 自分自身に掻き消される 檻

 無償の愛

 おそろしい悲鳴

 息たえだえに目覚める悪夢に

 腋臭的妄想する 夜

   ・・・本能がプログラムされる

   (chorus:プゥロゥグゥラゥムゥ)

   世間が透徹した瞬間

   要らないように思える・・・

 ただ、悪夢

 悪夢はその目で確かめる

 そこに現実がある

 楽しいことは現実にも空想の中にもない

 心はたちまち百兆年を見た

 ・・・生きていても死んでいても

 時は感じられた

 熱は消えた でもふたたびその目で

 百兆年があることは耐え難かった
     むえん
   ・・・夢魘と呼ばれる地獄、

   泥が結びつく、空腹を訴えているすべてに

   爆弾をおとしたい怒り――

 何かが狂ってる

 自分は正しい

 それとも正しくないか

 ただ問い掛けて

 壊れている、壊れている

 思考がない、極がない、

 よいイメージが見つからない・・

 わたしは死 ぬ。


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   


   ・・・・・・ヘルプ、ミイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「また聴こえる」

・・・聴こえる

ザク――ザク――ザク――ザク

また借金取りの足音。・・

ある夜、二人組の男が現れた

母親が隠れていた

僕は変装している・・

  ――変装とは、引き裂かれたエロスである

  ・・・火花よ、君は昔の偉い人のアガペである

下品なずうずしい二人組より

さらにずうずうしい母親よ

不精無精な現実の厚化粧よ

席を立つ、

また席を立つ

老婆よ・・何故このような娘に育ったのだ

ああ父よ――

なぜ、利用価値のような目で人を見るのだ

心の中に嵐

いや冷たい雪が降る

雪はどうして冷たい

ああこの冷たさがわたしは好きだ

人を信じるなと教えたのはこの雪だ

わたしから少年時代を奪い

中学生の貴重な時間を奪い・・

わたしから、わたしから

何もかも奪った雪だ

心の底から愛を信じなくさせた、雪が

わたしは好きだ

  ・・・「英雄」の顔をしている愚かな人よ

  あなたはわたしによって滅ばされるだろう・・

  わたしはあなたを地獄へ引き摺りこむ

  何故ならわたしは愛を、原因追究の
  かせ
  桎梏と見ている――

信じなければ厚かましくもなれよう

いずれわたしの心に永久凍土がつくられよう

火はいずれ私の生命を滅ぼそう

やがて思いきったことをしでかして、わたしはわたしの

夢に銭の名前をつけ、安い品物よりさらに安価の

おぞましい混合物を作り得よう

シェイクスピアよりシェイクスピア的な詩人として――


   ・・・・・・ヘルプ、ミイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  

     (生涯でもっとも辛い夜は、何度もあった、)

     (空港を目指した10時間以上の徒歩、)

       ・・・シンジルナ・・・・シンジルナ・・・・・

       ・・・スクワレルナ・・・・スクワレルナ・・・・・


 新聞紙を捲ればお金を貸してくれる

 ダークスーツの人達。・・

 区別のつかない神を畏れよ、

 借金をしたという情報はどこからでも漏えいしていく、

 ネズミ算式に増えてゆく

 カードやローンの支払いが滞れば、

 鴨が葱・・・・。

 「病気なのだ、」

   わたしも、病気なのだ・・

 「浮気なのだ、」

 ――あなた達は勘違いしている、

 騙される方が悪いのだ、

 ろくでなしは死ねばいいのだ、

 醜い豚は生きている価値すらないのだ、

   わたしも、病気なのだ・・・・

 ブラックリストに名前が載る、

 氷が鱗のようにびっしりと生えてゆく

 わたしの髪の毛が樹氷になる、

 お得意様扱いになる。

 闇金融の網の目のネットワークの粘つき

 人を騙すのも救うのも同じ言葉だ

 王の心が無知蒙昧に充ちているのもその為だ・・

 わたしたちは借金中毒

 地下道――地下牢

 次から次へと金を借りまくる国家の申し子
 
 死ねばいいのだ、国民は

 政治家の代わりに正義をもって言う

 批評家の本音の代わりに言う

   ――困るよ、そんなこと思ってもいないのに

   嘘をつくな、・・わたしに嘘をつけると思っているのか

   ものがなしさよ、民衆に媚び売る道化が

   わたしに口をきこうなど思うな

   ゴミは野菜畑で腐っていればよい――

 
   ・・・・・・ヘルプ、ミイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  

     (生涯でもっとも辛い一週間は、何度もあった)

     (一週間飯を食わずにいた時よりも、辛いことがある)

       ・・・シンジルナ・・・・シンジルナ・・・・・

       ・・・スクワレルナ・・・・スクワレルナ・・・・・


 パチンコが元で借金を作ってしまった人間を、

 そう、 だ れ も 笑え やしな い―――

 しかし わたしは 笑う・・

 わたしの姉の友だちにもいた

 名前しか知らないが、わたしは笑った

 笑うことで、人の悲しさを想った・・

 おまえは救われない

 救われない者が人の心を覗き

 井戸のようにまだ潤っているはずと

 心の底しれない希望

 その後でもやはり救われない・・

 救いなどない、救いとは何だ

 地位や名誉ではない

 人の貧しさよ、

 その醜さよ、わたしにはわかるのだ、

 ・・・おまえは生きている時間を

 無駄にしている

   ――最初は誰でもそういうつまらない話のたねをてにいれて、

   (chorus:あなたは人を笑うのが好きな素敵な人だ)

   契約書 に サイン す る んだ。

     ・・・サインしよう、あなたの魂から嫌な臭いがし始める、

 あなたは前世で蛇を殺したことがある

 あなたは前世で動物を殺したのだ

 あなたは――

 あなたはその動物に憑依されている

 あなたはそしてそれゆえに人を笑う

 あなたは狂っているが正気なのだ
 、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
 あなたを狂わせているのはあなた自身なのだから 


   ・・・・・・ヘルプ、ミイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


     た す  け て

       ・・・出来ない相談だ あなたは死ぬ 間違いなく死ぬ

         ・・・救われない あなたは必ず殺される


 おま え が 見棄てら れ るまでの時間 が

 それに比例しな い ―――


     た す  け て

       ・・・狂い死にするだろう   

         あなたが、あなたの救いを断った人のために


 ここ に は 守銭奴というのがいるらしいが

 地獄の沙汰も金次第という人間たち も い る――


     た す  け て

       おかしな人だ、あなたはそうしたのに・・   

         神をも畏れぬ人よ、死の夢を見るがいい


狷介なる気性 

頭蓋骨の割れ目に馬車が疾走 っ て ゆく ぞ―――


  × × ×


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   



 [穴]――

   それは黒い――

    「人の目」―――

   ザク――

     ザク――

       ザク――

         ザク ――

    また借金取りの足音――

  マリンスノーのエゴ――

 近付いて来る――

  ロング・ショット――

   近寄る――

  数メートル以上の積雪の無人の家――

   辺りは雪――

    砂 砂 砂 砂 

    辺りは雪――

     辺りは 雪 ――

   氷漬け――

     砂 砂 砂 砂 

    生き埋め――

     勘定書き、訴訟書類、領収書――

  かかる品の充満せる大箪笥――

 共同墓地――

  クローズアップ――

    数多の死骸――

      怨念――

       砂 砂 砂 砂 

     残留思念――

   敵味方の区別なし――

    覆いつくすブラック・ジョークの都会――

     両親をうたがえ――

      兄や弟をうたがえ――

       妹や姉をうたがえ――

    死よりもつめたく――

   笑え――

  泣きながらでも笑え――

   地獄――

    地獄ジャッポーン――

     ・・・お金でしか片付けられないことが

     あまり に も 多すぎ る。

     そしていま――

    ジョージ・シガールよ・・・・・・

  馬の顔には大きな孔がぽっかりと開 い て、

 人参のごとき手によってで穿たれた馬――

   ・・・成れの果てがねむ る。

    しずかにあたりを――

     見まわせ――

   おまえを見ている――

    わたしかも知れない――

     わたしがどんな顔をしているかわかるか――

      ・・・心せよ、それは貨幣では な く、

      たった一枚きり の

      おまえの運命をうらな う 硬貨だ。

     毒物――

    細菌ガス――

     ニュース――

       ジャーナリズム――

     くらい時代――

       くらい人――

    いやいつの時代も――

     お金という毒薬に――

      ・・・死 ぬ 人間ども。
      
  ・・・あ あ 悔いを葬って貰うこと だ

   銀行――

    カードローン、サラ金――

     新聞紙、コマーシャル――

    お金を貸してくれる所は――

   山ほどある――

  枚挙にいとまなき踏み倒し

   と――

    多重債務者 の―― 

     ますます 

  桁はずれになっていく借金の額。

   ひゅう――

    ひゅう――

     ひゅう――

      ひゅう――

   おまえがみつけたものは、

    裏切り。・・・

  ああ、ジョージ・シーガル、

   きみがみつけたのだ――
          オブセッション  トラウマ
    陰翳、亡霊、強迫観念や、心的外傷――

   残虐なほど

    に――

     椅子、卓子、窓枠、鏡、洗面台――

    壁に――

   家具に――

      マニキュアに――

     靴に――

    剃刀 に――

     ・・・おまえという、

      うす暗え存在が

       の び て ゆ く

   それが――

    わたしという――
 
     人間の――

      裏側を抉り来む――

    バスの運転手――

   シネマ――

     ドライクリーニング――

    ガソリンスタンド――

   簡易食堂――

    肉屋――

     ベンチに座る男――

  ペプシの看板を取り付ける男――

   パーキングガレージ―――

    ・・・そう、おれは 感じ 

    て いるん だ・・・・・・

     おまえ は―― 

      哲学の暗澹 を――

     知って い る。――


  × × ×


さあ、警察官の悪徳にこの世の時代を呪え、

  ジンの壜を抱えてる  録音機をロッカーに入れる 

  トイレで膀胱を空にする

  「写真はあなたの顔ではない・・」
  、、、、、、、
  ありすとてれすの錯覚ではなく・・・?

  そうだ俺の顔ではない。冷えたビールのジョッキを傾けながら応じる。

  ・・・いつか目の前に、雪の高嶺が見えてくる。

 みずから燃え尽きようとする一本の 蝋燭をつけろ

  鮮やかな光が這って、心臓から滴れたかと思う純鮮血色で一杯に染まる・・
 
 ななめにかしいだまま、腹ばいになっている

    水を打ったように粛んみり

  ほんのわずかの間に)凍てつく)

   キキシッ・・・キキシッ・・・キキシッ・・・キキシッ・・・

  寒い)木枯らし)
             、、、、、、
  「疑似感情」・・「本当のわたし」

    止むに止まれぬ心情の発露を吹き込む  
               豊島与志雄「偶像に就ての雑感」

    ――そんなことを考えて何か助けにでもなるのかい?
               ポール・ヴァレリー「エウパリノス」

弁護士が債務者を食い物にする偽善 に 唾を吐 け。
                セラフィン
 [サグラダファミリア聖堂]・・熾天使

  分厚いオーバーに赤いスカーフ  樹の梢にオリーブ園の看板がある

  エンジン・スウィッチにキーは差し込まれている

  イヴニング姿の女が小太りというだけで写真を撮るのを止めた よ・・

  8ミリのフィルムに労働というタイトルがあるが・・
   、、、、、、、、、
   ヘルクレス以来の掟として踏みつぶした よ・・・


       ・・・・・・ゆき・・・ゆき・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  he heard the crunch of footsteps on the gravel path

  he heard the crunch of footsteps on the gravel path

  he heard the crunch of footsteps on the gravel path

  ――白ペンキ塗の広告板に、美しいポスターを貼ろう

  バスやシャワーや洗面台もついてない  腐った鰯の眼

  ザクザクのカネダア!(どうしてやってもいいんだぜ!

  宗教家)政治家)

  カネダア!カネダア!(おい!いいのか!いいのかあ!

  お布施という名目を用いる)

  排泄) しろ。

   ・・・white flames/押し売り融資 に 返済拒否 に 

  失禁) しろ。


       ・・・・・・つめ・・・たい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


  ・・・老人高齢者を標的にした悪質極まりない事例 で は

  無理矢理に信頼関係を つく ら れ、

   ドーナツをかじっている「ヒトノチンポコガドウカシタカ」という男

  10 アメリカ杉の深い匂い、サンルーフ越し

   ゼニヲ モツテイナイモノハ クズダ。スクラプ ダ。

   オサカ ダ。ナムアミダブ ダ。


    chorus1)フツウナンカジヤナインダゾ

    chorus2)フツウナンカジヤナインダゾ

  ニンゲンデハナインダゾ マワセマワセ カネダカネダカネダカネダ


       ・・・・・・きも・・・ちい・・・・いわ・・・・・・・・・・・・・・・・

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


  ・・・優しい顔を し、相手を油断 さ せ、

  おどしてなだめてすかし て、そし て やっぱりおどし て、

  ドラッグを求める麻薬中毒者みたいにがっちりと捕 ま え ま す

 11 玩具の映写機がうつす映画 12 ミニカーの車輪に罅欠

   ゼニヲ モツテイナイモノハ ゴミダ。ダニ ダ。

   イキルシカクナシ ダ。シンデイルノニヒトシイノ ダ。


    chorus1)フツウナンカジヤナインダゾ

    chorus2)フツウナンカジヤナインダゾ

  ニンゲンデハナインダゾ マワセマワセ カネダカネダカネダカネダ


       ・・・・・・ころ・・・して・・・・しま・・・・・・・・・・・・・・・

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


  ・・・急場凌ぎにすぎないと頭ではわかってい て も 心臓 は 鳴る

  自然とまた借金を こ さ え 快感 です

  気が付いたら自殺するしか他に道はないという蟻地獄に、

  ずぼずぼ と はま っ て――― 両親や親戚や友達から ・・・

   ゼニヲ モツテイナイモノハ フシアワセダ。ブタ ダ。

   コンジョウナシ ダ。ニンゲンデスラナイノ ダ。


    chorus1)フツウナンカジヤナインダゾ

    chorus2)フツウナンカジヤナインダゾ

  ニンゲンデハナインダゾ マワセマワセ カネダカネダカネダカネダ


   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・ノウ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   



  鉋や鋸による 雪――

   ミジンコ――

    ビセイブツ――

     蝶番いなめらかにひらく――

   自宅の前で は―― 

  怒号――

   反響――

    ずかずかと玄関前までやって来て――

     土足でうちにあがりこみ――

      硝子を割り――

     胸倉 を つか み――

   それから――

    ノイローゼになるほど――

     何度も電話―――

    臓器売買――

     刑事告訴――

   や――

  監督官庁へ行政処分を求めれば――

   営業停止処分――

    登録取り消し――

  そのすれすれをやる の が―― 

   悪徳貸金業者――


 × × ×


絵から虎が飛び抜けてしまったのだろうか、

歯の間から押し出すような人間的感想を下さい

縄だけが残されて、見棄てられてしまったのだろうか、

頑なに拒んだはずの忘れ物があるのだろうか。

それは白骨、髑髏、それとも木乃伊だったのだろうか―


ああ、確かめなければならぬ、金、金、金、金、金、金・・・・・・

これは資本主義の悲劇なのだろ う か、

循環という名の梗塞なのだろ う か。

いつも弱者を虐殺して い る 欺瞞に盈ちた正義 よ !


ああ いつも わたし は 見張られて い る―――

ああ そ れ は 聖賢の腐敗なのだろう か。

歪曲 し た 人類の破滅なのだろうか ?

夢という の は お金でしか買えないものだという なら、

おまえ は けし て 愛をかたる な。

そして自他ともに 認 められ る墓場のぬらぬらした手 よ

その意味追求によって正体をあらわせ、怪物よ !


動作や仕草や考え方までもが霊魂おなじく凍結 す る。

ぞっとさせる凄みを帯びた作品 に は、

プラスチック爆弾 が あっ て、

それを見ているわた し に 忘れ がたい記憶

を 呼び覚ま さ せる―――


ああ、誰も信じるもの か 

誰が おまえ を信じるもの か。

そうした手口は今に始まったことではない。

色んな人間が儲けようと、一山あてようとする限り蠅はたかり、

色んな所から簡単に借りられるシステムは生まれ続けるだろう。

そ う 多重債務者 が 悪い の だ ! そう し て

弱い者イジメ を 看過しようと す る 社会 が 

すべて 悪い の だ。


お金は麻薬だ、覚醒剤だ、そしてそれは毒 だ―――

人を死に至らしめる毒薬 は すぐに 死ぬ わけ ではな い

中毒性という名の悪霊 が 誰も に 棲みつ いるのだか ら。

ドメスティックな改革が必要 だ ! 

これ すら も 氷山の一角、 そしてその問題の 中核 

は つね に 政治的経済的社会的な分野 

に ま で 不法侵入する ! 

そ う 悪循環を断て、死によって償えるものなど ないと 思え、

ぶざま に 生き ろ、

そして 雪山 か らおまえ はくだ れ―――


  × × ×



   ・・・・・・廊下に 血がこぼれている・・・・・・

   ・・・・・・脳、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   






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