ZERO SECOND 3
空間の一点。 公園の風船・・・・・・ (きみはどこへ飛んでいくのって聞かれた気がした。) (答えは言えなかったけど・・・。) I entered a coffee shop. ・・・それは夏休みの 始まり―― 「ご注文は?」 ― ― café, caff, coffee-shop, coffee house, cafe, coffee shop, tea shop, cafeteria 1、駅前の店。待ち合わせ。 2、コーヒーは「カフェオレ」しか飲まないことにしている。 3、三十六の席がある。観葉植物。アンティークな印象。 4、テーブルにはメニューが置かれている。 (岬ちゃんが――最初に現れた。次に、カレンが藤崎が。) 「センパイ、あっち着(つ)いたら海(うみ)出(で)かけましょうね。」 「オイルまた塗(ぬ)って欲(ほ)しい。」 ――岬ちゃんはいいけど、カレンの言ってることが微妙におかしい。 『オイル』なんかどうでもいい、『海の話』をしろ、と思う。 でも僕は、何も言わない。 キャミソール姿の藤崎が「私も塗ってもらおうかな、オイル。」と言う。 背後に、かもちゃんがいて、モテる男は辛いデスナ、と言う. 考えてイマシタ・・あのウミガソマルユウヤケ・・・。 、、 タン、と音が鳴る。 、、、、、、、、、、、 心拍数百二十駆け上がる・・。 ヒュウウウ・・・ ヒュウウウ・・・ ―――自動的に扉が開く。 …is waitingfor the arrival of the train. ―――駅のホームへと電車が滑る。 七つの頭と十本の角を持つ緋色の野獣。 、、 タン、と音が鳴る。 ―――透けている、 あちら側の景色。 そうだね、 そうだったよね・・・。 カモチャンガ・・イスニスワル・・・ デンシャッテイウノハイイデスナ・・レイボウ、イイデスナ。 コンナオオキナモノガ、ウゴイテルノハ、スゴイデスナ。 日付(ダータム)消え、羊(アフツァー)消え・・ 聖書(バイブル)消え、刑務所(プリザオン)消え 「・・・魔王(まおう)、来(き)てくれてありがとう。」と、真壁センパイが言う。 「いやいやいや、」と、僕。 真壁センパイの別荘、プライベートビーチ。一週間貸し切り。 「そうだよね、どう考(かんが)えても、お礼(れい)を言(い)うのは私達(わたしたち)の方(ほう)だね。」と美紅。 上や下に屈伸する・・。 >>>蛇のようにうねらせる姿態のうごき。 注意喚起のアナウンス。 >>>踵のバランスが停止直前崩れる。引き攫う。 プシューッ ガラッ・・・ ( 無数の腕が曲がった林のように・・・蛙の腹のように冷たい壁・・ (スーツが、鞄が、香水が、擂り粉木のような感覚が―― たたん、たたん・・警笛が鳴り、自動扉が閉まり、 ふたたび、動き始める――。 と、彼女たちは考える。 ――僕は思春期の自由や、内部の額縁について考える。 あるいは、超物質的形態について考える。夢の博物館。 必然的に立体格子の空間座標、あるいは胎内回帰の願望。 ハレーション現象。あるいは、細密な脳髄の黄金の羅針盤。 合理的な午前の無限への溺死。都市を透視する不安定な飛翔。 空間の一点。 公園の風船・・・・・・ (きみはどこへ飛んでいくのって聞かれた気がした。) (答えは言えなかったけど・・・。) *