|
|
|
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
このブログは『宮の宮』の日記ページになります。
http://shrine-of-miya.hp.infoseek.co.jp/ 企画物の目次 火魅子伝について考察してみる ・その1・その2 帝国の兄弟(コードギアス×ゼロの使い魔) ・0・1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11・12・13・14・15・16・17・設定・設定 その2・年表 (第一部完結) 緑髪の魔女(帝国の兄弟 番外編) ・1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11 (完結) 帝国の騎士(帝国の兄弟 番外編) ・1・2・3・4・5・6 (完結) 運命の少女(帝国の兄弟 番外編) ・1・2・3・4・5・6・7・8・9 蒼白の王族(帝国の兄弟 番外編) ・1 帝国の系譜(帝国の兄弟 番外編) ・1・2 帝国の兄弟(第二部) ・18・19・20・21・22・23・24・25・26 祝宴の密計(帝国の兄弟 番外編) ・前 宮の日記 [全119件]
「シャルロット・エレーヌ・オルレアン・・・、くそッ!あいつが僕の邪魔をするなんて」 苛立ちを隠す事無くロロは静かに拳に力を入れた。 食堂で手紙を読みながらわざとらしく『プレゼント』を見せつけ、自室の鍵をわざと解呪しやすいものに変え、後は彼等を人気のない場所で叩き伏せれば良かっただけなのに。 以前からわけのわからない因縁を付けて来る相手を黙らせ、静かな学園生活を送る為の計画がたった一人のイレギュラーにより失敗である。 怒りの視線を向けた先、眼下の地上では上級生達に何やら話しかけるシャルロットの姿があった。 話しかけられた上級生が途端に目をむき互いに顔を合わせる。 シャルロットが何かを求める様に手を差し出して、上級生の一人が険しい表情を浮かべて口を開く。 ロロが身を潜めている寮の屋根の上かたでは声が聞こえるわけではないが、どのようなやり取りが行われているのかロロには大凡の見当がついていた。 どうやらガリアのお姫様が余計な正義感を発揮してたようだ。 両者の間の雰囲気が途端に険悪なものに変わっていく。 流石に相手がガリアの王族の一員と言う事もあって暴力による速やかな解決はなされない。 しかし年齢や体格を嵩にきた脅しも通じないシャルロットの態度に、彼等の様子が徐々に血気を帯びていく。 両手を広げて腰から下げた杖を誇示しつつ捲し立てる彼を静かに見つめるシャルロット。 時折何かを口にしては彼等を苛立たせているらしい。 ふとロロは彼らの内の一人が後ろ手で何かをしている事に気づく。 彼の袖口から覗くロロのロケットペンダント、何処からともなく飛んできた一羽の鳥がそのペンダントを掴んで飛んでいく。 おそらくシャルロットからは上級生の大柄な体のよって見えないのだろう。 盗まれた物を所有しているというたった一つの証拠が隠滅され、後はあの使い魔の主の責任を問う事しかできなくなった。 当初のロロの計画から言えば彼等を問答無用で叩きのめせば用は足り為、ロロ個人で言えばまだ問題は無い。 彼等も下級生に、それも多勢でありながらたった一人の少年にやられたとなれば外聞が悪くて口を閉ざさず他なくなる。 だがシャルロットは彼等の罪を証明できない以上、言われの無い言いがかりをつけた事になる。 それこそ上級生の思うつぼ、生意気な下級生、それも他の生徒どころかトリステインの貴族でさえ引け目を感じているガリアの王族をやり込めてやったとなれば随分な箔が付く。 しかもここはトリステイン魔法学院、世俗の権力基盤から隔絶した独自の秩序を持つ自治権を持つ空間であるから、内部で起きた揉め事は内部で解決される。 オールド・オスマンの懸命の努力によって築かれた他国の介入の受けない決まりが彼等を守っていた。 「・・・どうしようか」 上級生に囲まれるようにしてシャルロットの姿が遠ざかっていく。 行く先はどうせヴェストリの広場だろう。 ロロの予想通り彼等は決闘による解決を選択したようだ。 ロロは使い魔の鳥が飛んで行った方角を見る。 まだそれほど遠くには行っていないだろうし、見つけるのにはそれほど苦労はいらないだろう。 「別にあんな奴どうなったって・・・」 貴族同士の決闘は禁止されている。 このままではシャルロットは無実の罪を問うただけではなく、禁止されている決闘を行い恥の上塗りとなってしまう。 正直ロロにとってシャルロットがどうなろうと興味はなかった。 寧ろ良い気味だと感じる気持ちが少なからずあった。 日頃から投げかけられる鬱陶しい視線、何かを訴える様なそれが元より他者の視線に敏感なロロには気分が悪くてならなかった。 ある意味上級生よりもはるかに邪魔な存在である。 これから彼女に襲いかかるであろう困難から目を背け、ロロは杖を取り出しペンダントを取り戻しに行こうとフライの魔法を使い飛び上がり、 「全く、世話の焼けるお姫様だこと」 背後から聞こえてきた声に体を緊張させた。 一瞬で意識が切り、替わり空いた手で懐から短剣を取り出し構える。 誰もいなかったはずの場所、いつの間にか背後に忍び寄られていた事にロロは焦りを感じた。 これでもゲルマニアの機密情報局を束ねる身である。 皇族時代にもヴィ家とアッシュフォード家の人員からなる隠密組織を指揮した事もあり、経験に関して言えばこのような学院の生ぬるい連中に決して劣る事は無かったはずだ。 「そう、怒らないで」 「気配を消して背後に寄られれば誰だって気分が悪いと思いませんか?」 敵意が無い事を感じ取りロロは戦闘態勢を解き、杖と短剣を下ろした。 立っていたのは一人の女性、彼女の姿にロロは見覚えがあった。 「確かシャルロット王女の護衛の騎士でしたか?」 「ええ、そうなの。あなたより一つ年上の生徒よ」 陽光を受けて艶やかな黒髪の中に藍が浮かぶ。 整った顔立ちの彼女が優しげに笑みを浮かべる様子は普通の男子ならば警戒心を解くに十分な魅力を持っていたが、あいにくロロはそうした色恋沙汰に興味は無い。 長く緩やかな髪をかき上げる彼女の腰には到底似つかわしくない代物がぶら下がっており、ロロの視線は自ずとそちらへ向かっていた。 流石はガリアと言うべきか、金銀宝石で微細な装飾が施された鞘、そこに収まっているのは剣を模した杖などではなく正真正銘の剣。 抜き身を見たわけでもなく、ロロは彼女の全身の動きからそれを察知していた。 軽やかな猫のような彼女の足取りには一部の隙もない。 紛れもなく国を代表するようなレベルの騎士である。 ゲルマニア以外に剣を実戦で用いるメイジがいるなど思ってもみなかった。 「あのお姫様は面倒事に首を突っ込んじゃって・・・、これじゃあ私の責任になってしまうのよ。ねえ、ちょっと手伝って頂けないかしら?」 「何故です?僕は僕の持ち物を取り戻せればそれでいいんですが」 そちらの事情に巻き込むな、言下の主張を苛立ちと言う形で言葉の端に乗せロロはそのままフライで飛び立とうとする。 しかし彼女の目に宿った光がロロの足を屋根に縫い止めた。 全身に走る悪寒、首筋に見えない切っ先を突き付けられたような感覚。 「何を言っているのかしら。元はと言えばあなたの責任ではなくて?わざと自分の『宝物』を盗ませて報復の口実にする。手を出したのは相手が先だからオールド・オスマンも咎める事は出来ない。可愛い顔をしてなかなかあざといのね」 「・・・それが何度と言うんです?全く関係の無い人物が勝手に首を突っ込んで、その責任を僕にとらせようなんて虫が良すぎませんか?」 内心の動揺を見透かされないように敢えて語気を強めてロロは向き直る。 とんだ化け物だった。 これ程の威圧感を持つ相手などそうそう出会えるものではない。 紛れもなくラウンズ級の力量はあるはずだ。 「それではこう言うのはいかが?ロロ・ランぺルージは素行の悪い生徒と結託してシャルロット王女を罠にはめ恥をかかせた」 「なッ!?」 「たとえ事実ではなくともそんな噂が流れれば怪しむ者も出て来るでしょう。あるいはあなたをやっかむ者は大声で吹聴して回るかも。そうなればあなたのお兄様、ルルーシュ・ランぺルージ大公にも迷惑がかかるのではないかしら?」 ルルーシュの名前を名前を出されると流石に痛い。 彼女はロロの弱みを的確に突いていた。 しばしの逡巡の後、ロロは嫌そうに顔を歪め口を開く。 「僕に何をさせたいんです?」 「あら、手伝ってくれるのね。嬉しいわ」 「白々しい・・・」 見惚れる様な美貌の笑みもロロの目には悪魔の高笑いにしか見えない。 投げやりに吐き捨てると、ロロは懐に短剣を仕舞いなおした。 「ではあなたはシャルロット様を追ってもらいましょう。私は飛んで行った使い魔を探して後から合流するわ。その場でその場で使い魔の主の責任を問えば騒動はそれなりに丸く収まるでしょう」 「追うだけでいいんですね?」 「勿論シャルロット様に危害が加えられないようにフォローもして頂けるとありがたいわね」 嫌な相手に捕まった、そんな事を考えながらロロは返事をする事無く地面へと飛ぶ。 ふわりと着地すると一瞬共犯者となった相手を見上げ、重たい足取りでヴェストリの広場へと向かって行った。 それを見送って彼女はくすりと笑う。 「あれがロロ・ランぺルージねぇ・・・」 随分と警戒心の強い子だった。 騎士とは違う無駄のない動作、実に板に付いた振る舞いだった。 「あの子はお兄さんの方とは正反対の道を選んだという事かしら」 「へぇ、じゃああいつはお前さんのライバルってわけだ!」 何処からともなく聞こえて来る声に苦笑をもらす。 「さっきは黙っていてくれてありがとう」 「ふん、良く言うぜ。黙らなきゃ鉄屑にするって脅したのはどこのどいつだっての」 「あら、そんな乱暴な事、か弱い女の身でできるわけもないじゃない」 「国内の名立たる騎士連中を剣一本でぶちのめす奴がか弱いねぇ・・・」 かちゃかちゃと音を立てて剣の鍔が動く。 意志を持ち喋る剣インテリジェンスソード、それが彼女の今の相棒だった。 「さて、こんな所でのんびり油を売っていたら彼に怒られてしまうわ」 「でも使い魔を捕まえて責任を取らせるだけじゃあ随分と分が悪くねぇか?決闘をやったとなりゃあ教師達も当事者を罰しないわけにはいかないしな」 「その辺は任せておいて。私に名案があるの」 どうせ碌でもない事だろうな、そんな事を考え剣がシャルロットに絡んだ連中を憐れむ。 「ま、罠に嵌った方が馬鹿なんだしいいか」 「そうそう、良く分かっているじゃない『デルフリンガー』」 マントを翻し彼女は屋根の上から身を躍らせる。 魔法は使わない。 彼女にとってこの程度の高さはどうという事の無いものだった。 長い足を曲げて着地の衝撃を吸収し見事に着地を決める。 どうせやるならばできる限りタイミングをはかって乱入したほうが楽しそうだ。 その為にもさっさと使い魔を捕まえてしまおう。 ぐずぐずしていれば彼女の存在が使い魔の主に伝わってしまう恐れもある。 そして彼女にはそれが出来るだけの実力があった。 「ほら、やっぱり留学生同士少しは仲良くする必要があると思うの」 「・・・お前さん、あいつらで遊びたいだけだろうが」 最終更新日時 2009.11.23 07:44:27
いつの間にこんなものが・・・ これは久々の当たりかな? ![]() 今日近くの本屋に行ってみたのですが置いておらず残念。 時間が取れ次第大き目の本屋に行って購入する予定です。 最終更新日時 2009.11.09 22:46:27
ミレイ・アッシュフォードはゲルマニアを代表する名家アッシュフォード公爵家の令嬢である。 自他共に認めるお祭り好きで、かつてヴィンドボナの学院に属していた時はルルーシュを始めとする友人達を巻き込んで様々な企画を立ち上げたものだ。 時には悪戯騒ぎで周囲を翻弄する事もあるのだが、その一方で人の気持ちをよく察しする事ができる頼りがいのあるお姉さんでもある。 そんな彼女だからこそ、納得がいかない事があった。 それは大切な幼馴染の一人、ルルーシュに関する事。 やって来るウィンの月の五日、すなわち彼の誕生日。 人生に一度しかない彼の十八度目の誕生日なのに、彼は極めて質素に且つ適当に済ませようとしているのだ。 彼女にはそれが我慢ならなかった。 勿論ミレイは彼の立場は理解している。 ゲルマニア帝国の若き宰相にして実質的な最高権力者、そんなルルーシュが盛大に誕生パーティーを開けば権力の亡者がわんさかと押し寄せてくるだろうし、規模によっては皇帝に対する反逆とも受け取られかねない。 そうなればルルーシュの後見たるアッシュフォード家にも迷惑がかかる、ルルーシュがそんな事を考えているのは長年の付き合いからミレイも良く知っている。 ルルーシュは自分を犠牲にしがちな思考回路をしているのだから。 でも本当にそれで良いのだろうか。 実際に心の底から彼の誕生日を祝いたいと思っている者も大勢いる。 ルルーシュ自身が自分の誕生日をさほど大事に思っていなくても真剣に彼を思う人達には大事なイベントだ。 そんな時に何も手助けできないなんて何が後見だ。 よってミレイはルルーシュの思惑を邪魔してやる事に決めたのだった。 やるからには徹底的かつ盛大に、同じくお祭り好きの彼女の祖父ルーベンを巻き込み計画は実行された。 ウィンの月、ゲルマニアには厳しい冬がやって来る。 月初めの頃はまだ雪は降らなくとも、中旬から下旬にかけて北部の街は白く染められていく。 人々は寒さを凌ぐ為に暖炉に火を入れ分厚い毛皮の服を着て冬を越す。 しかしそれはあくまでも平民や下位の貴族達の話である。 金のある貴族ともなれば屋敷全体を魔法によって暖めた空気で包み込んだり、希少価値の高い火石という魔法鉱石によって暖を取る事が出来る。 さらに資金力を持つ大貴族であれば真冬でも薄着のドレスを纏ってパーティーを開く事も出来た。 アッシュフォード公爵はまさにそうした大貴族の一人である。 ウィンの月五日、アッシュフォード家の屋敷では華やかな祝宴会が繰り広げられていた。 当主であるルーベン・アッシュフォードはパーティー好きで浪費家、その祝宴会の規模はゲルマニア皇家が催すものに匹敵するものであった。 国中の貴族達が集まり、さらには皇帝であるオデュッセウスまでもが招かれる。 そのような祝宴会、主賓の名はルルーシュ・ランぺルージと言った。 「少し失礼します」 優雅に一礼をして名残惜しそうな貴族の青年達を残してミレイは足早にその場を離れた。 アッシュフォード家の邸宅の大広間、そこでは大勢の人々が集まり歓談を楽しんでいた。 そんな人々の間を笑みで交わしながらミレイは心の中でため息をついた。 来賓の相手は既に祖父とルルーシュに押し付けてあるのだが、小うるさくまとわりつく青年貴族達の相手は誰かに押し付ける事は出来ない。 隣にルルーシュやロロ、あるいは大いに譲歩してジノでも侍らせておけばそういった連中は遠巻きになってくれるのだが、虫除け役は残念ながら今は忙しそうだ。 ルルーシュは今は到着したばかりのオデュッセウス皇帝と挨拶を交わしているし、ロロは留学先からまだ帰ってきていない。 ジノは女性陣に囲まれて鼻を伸ばしている。 ミレイは自分のドレスに視線を落とした。 自慢の金色の髪が映える様な水色のドレスはこの日の為に特注した極上の一品で、首から肩のラインを少し隠すようにまかれたストールも生地の良いものだ。 そのどれもが余す事無くミレイを飾っていて、うん、今日も美人などとミレイは自画自賛する。 しかし周囲の鬱陶しい連中が再び騒がしくなって来たのを感じ、ミレイは誰を盾にしようかなと辺りを見渡した。 そして見つける。 足早にその人物の背後に歩み寄る。 忙しそうに動くその人は彼女の存在にはまだ気が付いていなかった。 「やっほー!」 軽い感じで声をかけミレイは背後から両手を回して抱きついた。 「きゃッ!?」 「うんうん、今日も可愛いのぅ」 「か、会長・・・じゃなくてミレイ様!?何してるんですか!」 手にしたトレイが大きくはねる。 幸いにして先程までその上にのっていたグラスは既に配り終わっていたため大惨事には至らなかった。 勿論その辺のタイミングはバッチリと計っていたのだが。 「はぁい、お久しぶり、シャーリー」 シャーリー・フェネット、ルルーシュに仕えるメイドの一人。 だけれど実はミレイは彼女がメイドとして働きだした経緯を知っている。 無論その経緯の全ての知っているわけではないけれど、少なくともシャーリーがルルーシュに対してどういった感情を抱いているかは彼女の様子を見ていれば一発で分かるというものだ。 また、ルルーシュが特別扱いする少女の一人だ。 「ミレイ様、このような場ではしたない真似はよしてくださいませ」 シャーリーの隣に立つローマイヤーからの視線が冷たい。 その視線に対してミレイはにっこりと微笑みを返した。 「ちょっとシャーリーを借りてもいいかしら?」 「え、ええ!?」 返されるのは呆れた様なため息。 しかしローマイヤーはチラリと周囲を見て、ミレイの置かれた状況の一端を理解するともう一度大きくため息をついて口を開いた。 「人手は足りておりますから、どうぞご随意に。しかしあまり無茶な真似はされませんよう、重々お気を付け下さい」 許可は得られた。 シャーリーも抵抗は無駄だろうななどと考え早くも諦めの姿勢を見せている。 さて、とミレイは再び辺りを見渡す。 シャーリーだけでは少し物足りない。 美人とは言え、彼女は平民であるが故に貴族はその気になれば平然と彼女の存在を無視して話しかけてくるだろう。 そして少し離れた所にいる三人を見つけ、シャーリーを引っ張って向かう。 「楽しんでいるかしら?」 広間の隅に置かれた小さなテーブル席の一つに陣取る三人にミレイは声をかけた。 並んで座る中央の少女が慌てて顔を上げる。 「あ、はい!」 ティファニア・ウエストウッド、アルビオンからの亡命者でありルルーシュが保護する少女。 アルビオンの没落した貴族の出と言う事になってはいるが、その実はアルビオン王家の血を引く者。 だがこの事実は秘匿されたものである為、ミレイは一人の友人として彼女と向かう合う事にしていた。 「あの、今日は招いて下さってありがとうございます。しかもこんなドレスまで・・・」 「いいのよー、今日はルルちゃんの為のパーティーなんだもん。あなた達を無視するわけにもいかないしね。ドレスも良く似合ってるわよ。やっぱり美人は着飾っていないとね」 美人は美しく着飾る義務がある、そんな事を言いながらミレイはおどけてパチリとウインクをして見せた。 それでもティファニアは少々緊張を解せずにいた。 無理もない事だろう、彼女はこれほどまでに人が集まる場に出た事など無いのだから。 もうその身が脅かされる恐れはなくとも長年の習慣はなかなか抜けないものだ。 対して彼女の両隣の人物はなかなか平然とした様子でさほど目立つ事無く上手く雰囲気に溶け込んでいた。 色の濃い緑髪に紺色のドレスを纏ったマチルダ・オブ・サウスゴータと明るい緑髪に黒のドレスを着たC.C.である。 マチルダの方は少し不貞腐れた様な表情だが、C.C.は実にこの場の空気を楽しんでいるようだった。 皆美人ぞろいなのだが、見慣れぬ彼女達の存在に皆遠巻きでジッとこちらを見守っているようだ。 この状況は使える。 元より彼女達とは一度じっくりと話してみたいと思っていた事もあり、ミレイはしばらくこの場に居座る事に決めた。 「ティファニアちゃんはこうしたパーティーは初めてでしょう?どう、もう誰かとダンスでも踊った?」 「人が一杯でちょっと慣れなくって・・・」 「じゃあ何か食べる?それともワインでもどう?」 ミレイの気遣いを感じ取ってティファニアもぎこちなかった笑みを少しだけ柔らかなものへと変えていく。 「ピザは無いのか?」 「おい、C.C.あんたそんな口調は止めておけと!」 「良いのよ。今日は無礼講ってね。えっとピザって言うのはどうだったっけ、シャーリー」 「えっと、確か向こうで配っていたと思います。ちょっと持ってきますね」 「ごめんね、よろしく〜」 軽く手を振ってシャーリーを見送るとミレイは再び三人に向き直った。 マチルダは苦々しくC.C.を横目で睨んでいる。 高位の貴族に目をつけられたくないのにあんな喋り方をして、そんな声が今にも聞こえてきそうだ。 しかしC.C.は何食わぬ涼しい顔でグラスを傾けていた。 そんな二人を見てミレイはクスリと笑う。 C.C.が誰にでもこうした口調で、ともすれば無礼と受け取られかねない口調で話すわけではない。 人をよく見ているようで、こうした喋り方をしても許されると判断した相手の前以外では実に巧妙に猫を被っている。 「ところでこれはあいつの誕生日なんだろう?こちらは何も用意していないのだが、良いのか?」 「う〜ん、祝う気持ちだけでいいんじゃない?後は個人的によろしく」 「誕生日パーティーなんて言ったって、どうせ権力の誇示が目的なんだしねッ」 「ちょっとマチルダ姉さん!」 「まあそう言うな、マチルダ。偉い奴は偉そうにしておくのが仕事なんだ。下手に質素にやってみろ、面倒な奴らが騒ぎたててアリエスの離宮の周囲が煩くなるだけだぞ」 身も蓋もない言い分である。 「まあね、私もルルちゃんに首を縦に振らせるだけでも結構苦労したのよ。ルルちゃんは権力の誇示が嫌いなタイプだしね。それこそ皇帝陛下に直訴の手紙を送ってみたり、北部貴族の知り合いにルルちゃんへ懇願の手紙を送ってもらう様に言ってみたり・・・」 外堀を埋められ、ようやく頷いたというわけである。 「マチルダさんはルルちゃんの事は嫌いかしら?」 「・・・別にそう言った事は」 言い難そうにマチルダが口籠る。 「多分ルルちゃんが嫌味ったらしい口調でどうこう言ったんでしょうね。でも普段はそんな感じじゃないのよ」 頭脳明晰、冷静沈着で最善の結果を求めて時には挑発的且つ辛辣な物言いを駆け引きの道具として用いる一方、実は人情に弱い部分も持ち合わせている。 だからこそ彼女達がこうして平穏無事に暮せているのだ。 「特に年下には甘いしねぇ」 「そうなんですか?」 「そうなのよー。どう、ティファニアちゃんには優しくしてくれる?」 「え?親切にはして頂いてますけど・・・」 ニヤリとミレイが悪戯な笑みを浮かべる。 「どう?うちのルルちゃんを恋人にでも」 「え、えええッ!?」 途端に真っ赤に染まるティファニアの顔を見てミレイは初々しい反応に満足する。 やっぱり反応はこうでないと。 ルルーシュやロロにこの手の話題を振っても呆れがちにかわされるか困った様に話題を変えられるだけで実に詰まらないのだ。 「あの通り容姿は良いのに性格はややこしくてねー、なかなか婚約者も出来ないのよ。どう?もらってやってくれない?」 「え、あの、その」 「ふふ、あまりティファニアをからかわないでやってくれ。慣れていないんだよ、この手の話題にはな」 「えー、可愛いのにー、もうちょっといいでしょう?」 「私、からかわれていたんですか!?」 「ごめんね、ティファニアちゃん。あまりにも反応が期待通りだったからついつい」 楽しげなミレイと恥ずかしそうなティファニアの文句とそれを見て笑うC.C.とそんな彼女達にしぶしぶ付き合うマチルダの声が会場の一角を賑やかに彩る。 パーティーはまだ始まったばかりだ。 最終更新日時 2009.11.09 04:19:35
更新予告をしておきながら思い切り予告やぶりを致しました。 本当に申し訳ありません。 実の所大した進展はなく、脳内である程度作品の骨組みはできているものの、文章は白紙のままの状態です。 その原因は・・・ 実は麻雀にはまってまして^^; 事の始まりは実験の待ち時間のあまりの暇さゆえに携帯に麻雀でゲームを入れた事でして・・・ 最初はろくに役なども知らずにただ適当に遊んでいたのですが、やがて役を覚えてゆき・・・今ではネットで徹マンに明け暮れる日々です>< これはまずい。 正直睡眠不足で死にそうです。 そろそろ健康面に多大な影響が出始めているので無茶な行動は控えますが、何時間でもできるゲームっていいですよね。 やはりゲームの楽しさは原点にかえるという事なのでしょうか。 二次創作の方はとにかく何かを文章化する予定ですが、実はもうすでに書き上がっていて、本編の進展待ちのものが一つあるのですが、そちらを先に出した方がいいですか? 一人キャラが新登場になるのでできれば本編の方を先に出したかったのですが、こうも更新が遅れるとそうも言っていられないような気がします。 最終更新日時 2009.10.26 21:54:08
どうも、絶賛停滞中の宮です^^; 大学での実験の方も一段落し、ようやく続きを書いていこうという所までたどり着きました。 うーん、とんだ大ポカでひと月を無駄にし、それを取り戻すために朝7時から実験を始めるなどという朝方スタイルが身に付いたせいか、夜更かしの執筆ができなくなったのは少々痛いですね。 実験の報告もどうにか無難に済ませましたので今週の平日のどこかで更新する予定です。 まあ、まだ作品自体は書いてないんですけれどね! 脳内で構成はほぼできているのでたぶんどうにかなると思います。 しかしそんな感じで普段の生活スタイルを思いっきり捻じ曲げた生活をしていたせいか、気がつけばお財布の中身がかなり寒々しくなっていました。 朝6時に目を覚ましシャワーを浴びて6時半に家を出て、途中のコンビニで朝食を買う、この出費がかなり懐を直撃していたようです。 しかも私は甘いものが大好きという、困った嗜好をしていますのでちょっと体脂肪がヤバめになってきました。 ただでさえ酒飲むのにねぇ・・・ そんなわけで今週の土日はちょっと筋トレしていました。 全身痛いです>< しかし筋肉痛が翌日にきてちょっとほっとしてますw 4月ぐらいは一日遅れてやってきましたからね。 少し体も若返ったかな? 最終更新日時 2009.10.18 20:47:47
なんと言いますか、大学生にまでなって初歩的な計算のミスをするとは思いませんでした。 いやまあ、日常生活においては計算ミスなんて結構ざらにありますが、電卓を使いつつ見直しをしながら計算をして間違えると結構ショックです。 しかもそのせいで9月の実験の半分以上が意味をなくすなんて・・・ こんな感じでちょっと数学ならぬ、算数のレベルで大ポカをかまし、現在その失敗を取り戻すために休日返上で実験中です。 その為今週の更新はあまり期待しないでください。 たぶん明日の午後は休みにするつもりですが、午前中の実験次第ではどうなるか分かりませんので・・・ 最終更新日時 2009.10.04 00:33:30
久しぶりにコードギアスの公式ホームページで更新があったので行ってみると、 ![]() これは良い! もう帝国の兄弟内での正装はこんな感じのイメージで。 さり気なくロロの服も良く似合ってますよね。 ・・・しかし、 C.C.、お前は一体なぜそんな恰好を・・・ 何時ぞやのCLAMP作画のDVDボックスのドレス姿はどうなった・・・ 最終更新日時 2009.10.01 23:12:03 |一覧| |