093239 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

Benediction of God in Solitude

Benediction of God in Solitude

騒々しい朝


「スコール~!」

エスタガーデンにリノアを連れてきて暫く後の早朝、ラグナがノーノックで部屋に飛込んできた。

「おっす!!!今日もいい天気だぜ~。さっさとしろよ。出かけんだから。」

まだ六時にもなっていないのに勝手に部屋に入ってきてこの物言いである。だが、薄目を開けてラグナの姿を見るや否や、スコールはとりあえず無視して寝ることにした。折角の休日である。スコールは再び眠りに就いた。

「それはね~だろ~よぅスコール~。この俺がわざわざ仕事片付けて来たんだぜ。ちっとは愛想よくして接待しろっての。」

相変わらずスコールは無視し続け、まどろみの世界に溶け込んでいった。

「だぁ~~~~起きろっつーのー。」

となりの部屋(アーウ゛ァインの部屋)でもガタガタっという音の聞こえる程の大音量で叫ばれまどろみの世界に入り、夢を見始めた瞬間に一気に現実に戻された。眉間に皺を浮かべ沈黙でスコールはソファから起き上がった。

「やっと起きたのかよ。ほら出か」
「帰れ。迷惑だ。さっさと出ていけ。」

理不尽な起こされ方をして取り分け不機嫌なスコールは冷淡に冷たい眼差しでラグナに告げた。

「あと三秒で出ていけ。でないと真っ二つにさせて貰う。」

言うと同時にガンブレードを取り寄せ鞘から抜こうとした。何故か後ろをやたらと気にしてる。

「ちょ、ま、待てよ。確にこんな朝早くから来たのは悪いけどよそういう態度はひでぇんじゃないか?」
「一つ」
「午前中でないとマジィんだよ。なにせ年寄りが多いからな。」
「……二つ」

その時、突然となりの部屋のドアが開いた。

「さっきから煩い!静かに寝かせてよ。」

リノアが真面目にキレている。スコールはなにも言わず、寝たフリをした。ラグナは驚ききょとんとしてる。

「次はないからね!」

バタン

「………。」
「………。」
「なぁ、今のってリノアちゃんだよな?」
「あんた、、、悪いことは言わないから早く出ていった方が良いぞ。いや、出てけ。」

その言葉に再びラグナが大声を出した。

「なんだよ!素直に出かけてくれれば良いだろ~?たまの休みぐらい父ちゃんに付き合ってくれたっていだろ~?」
「生憎、そういう趣味はないんでな。」
「そう言わずに頼むぜ、すこ~るー。」
「しつこい。」
「なぁ~なぁ~なぁ~なぁ~。」

バタン

「煩いって言ってるのがわからないの!?静かに寝かせて!」

バタン
さっきの今で眠りが浅かったらしい。スコールは体を固めていたが、戻っていったため力を抜いた。

「まずいな、、、。」
「ふふん、なら一緒に来る」
「嫌だ。」
「リノアちゃんを怒らせたくないんだろ~?」

バンッ!!!!!

「煩い!アポカリプス!」

ラグナは突然来た魔法に驚いた。一方でスコールは外に避難してラグナに向かって十字を切っていた。

『御愁傷様』

どこかでそう聞こえた気がする。
攻撃が終り、ラグナは身を起こそうとしたが体はボロボロだった。

「もしもし、、、」

いつの間にか戻ってきたスコールはラグナの携帯をいじり、電話をかけていた。

「すまないがラグナを引き取ってくれないか?負傷してるんだ。」
『な・ラグナ君はそこにいるのかな?』
「?あぁ。そうだが。」
『了解した。すぐ向かう。』

そして一分後、、、

「ラグナ君!」
「あぁ、そこにある物体がそうだ。持って帰ってくれ。」
「まったく……君は仕事を放っぽって何を遊んでいるのかな?」
「………。」
「なっ!仕事なら昨日全部終らせたじゃないかよ。」
「あれは二週間前の分だ。」
「……。」
「何ー?」
「というわけで帰るぞ、ラグナ君。スコール君、朝から失礼したね。」
「いや、感謝する。」

ラグナはいろいろ喚き散らしていたが、キロスに首を捕まれ引きずられるように部屋を出ていった。

「やっと静かになったな。寝るとするか。(リノアが起こしてくれるだろう。しかし魔法がアポカリプスでよかった……。また部屋が壊れたらエルオーネにガラスを割られ兼ねないからな。)

スコールはそう思うと眠りに就いた。次に目を醒ましたときは昼になっていたらしい。



written by eoh



© Rakuten Group, Inc.