|
カテゴリ:読書・映画
「世に棲む日日」司馬遼太郎・著(全4巻)
幕末の長州を主な舞台とし、前半は吉田松陰を、後半は高杉晋作を中心にした話。 やっと読破した!! 4巻は、高杉のクーデター~長州新政府の樹立~対幕府軍の戦。 高杉の行動力に驚嘆すべきである。 ●最初高杉は「尊王攘夷」を唱え、外国商館を焼討ちしたり攘夷戦争をしたりしていたが、 やがて、藩政府を転覆せしめ、新政府を樹立するに至るのだが、そこまでに行く為には 戦力を集めなくてはならないし、藩内で支持者を増やさなければならない。 いちいちそういう人の所へ行って思想だなんだって議論して回っている内に斬られてしまう。 周囲(藩政府や同志達)を説得するには 行動 を持って示すのである。 勝利するというのが大切で、勝利側には賛同者が出て来、重要な勢力になるのである。 ●この人のすごい所はまず行動し、そうする内に考えるという事で、勝算の少ない戦でも そのスピードと緻密な作戦で勝利に持って行くという所だ。(頭の回転が物凄く速いらしい) ●スピードといえば、逃げ足も早い。 新政府樹立後、今度は開国論を唱え反対派(攘夷派)の暗殺団に狙われてしまうが、 あっという間に大坂~四国と姿をくらますのである。役者である。 いつでも三味線を持って、唄を歌ってどんちゃん騒ぎが好きで、 志士ってイメージがあまり無いだけに親近感が持てる。 この人にしか見えない未来という物が見えていて、長州を導く事が出来、日本に夜明けがた来た。 ●実行する事によって考えを示す。 簡単には出来ないけど、自分の中の守るべきものを貫ける事は、 自分の考えに自信を持っているからなんだろうなぁと思う。 幕末によくある暗殺や謀殺というのでなく、 真っ向から隊を率いて敵にぶつかって、勝利するという所に爽快感を感じる。 ●27年8ヶ月という短い人生を幕末の動乱にあって病気で終わったという事から 天寿 であったと思う。 天はこの人に長州を引張るという役目を与え、それが果たされた時、簡単に天に帰してしまったのだろう。 人生の長短に関係無く人には春夏秋冬というものがあるとは松陰談。 短くてもこのように役目を果たす事が出来れば充実していたと言えると思う。 自分は、自分の役目がまだ何なのか探しあぐねている。 この2人の歳になる前には役目を見つけたいと思う。 ★この本を購入!↓ 世に棲む日日(1巻) 次は何を読もうかなぁ?何かお薦めありますか??幕末系を好みます。 人気blogランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読書・映画] カテゴリの最新記事
|