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カテゴリ:読書
何の知識も無く、『確か結構売れている本だったよね』って思いついて買った本です。
実は、東北に旅行中にも本屋で買おうと思ったのですよ。 でも、一人ならばじっくり本屋も覗けるのだけど、友人が待っていると思ってじっくり探せませんでした。 パッと見た限りでは、並んでなかったので、こちらに戻ってから近所で買いました。 旅行に行っても本屋に入りたくなるって、病気かも~~(笑) なんとも不思議な設定の話。 主人公は家政婦さん。しかもまだ若い家政婦さん。 20代・・かな・・ そして派遣された先にいたのが、博士。 この博士が数式を愛している博士。 博士は数学を研究していたわけだが、17年前1975年以降の記憶が不自由になっている。 交通事故の後遺症できっかり80分しか記憶を保っていられない。 その彼と家政婦とそして家政婦の10歳の息子の交流の物語。 読み始めるとすぐに博士がどんなに数字を愛しているかわかる。 数字を表現する時の博士の表現は美しい。 そしてそれを受け止める家政婦も、徐々にこの数字の美しさ、巧妙さに惹かれていく。 多分、博士はこの後遺症があっても無くても、数学を愛する生活をしていたんだろうと思う。 家政婦の息子タイガースのファンで元気のいい10才の息子。 この彼との交流は博士にとってはかけがえの無いものになっていく。 少年が出てくる小説って好きなんだよね。 少年は博士が大好き、その気遣いも暖かい。 博士の子どもに対する真摯な愛情は、どうして、いつから?などいろいろ思うのだが、そういう事は一切書かれていない。 博士の過去などもよくはわからない、ただ家政婦の目から見た彼が書かれているからだ。 数式もたくさん出てくる。 数字と相性の悪い私は、数字や数式を美しいまでに表現する博士に感嘆するが、その意味などさっぱりわからない。 ところどころ読み飛ばした(笑) 数学的な頭ってやっぱりあるよね。 こればっかりはどうにもならないね~。 数字もさることながら、タイガースファン特に江夏豊ファンにもお勧めの一冊かもしれない。 数字に拒否反応、野球にも関心が無い私。 まったくこの小説には不向きじゃないかと思うでしょう? しかし、数字の美しさを説明され、江夏豊ってすごかったんじゃない?って素直に思うのだ。 そして何よりも、博士がほんとにいとおしくなるのだ。 瞑麟さんの日記にも書かれていたんだけど、ラストがこういう終わり方でほんとに良かった!♪ 心の温まる小説に久しぶりに、めぐり合ったな。 ~~~~~~~~ この記憶が続かないという後遺症。 テレビでも以前紹介されていたっけ。 ほんとに大変だろうなと思う。 この小説でこういった設定にしたのはなんでだろうかと思うが・・よくわからない。 ただ、博士本来の性格の方がより多く顔を見せていたように思う。 病気だろうが、なんだろうが、博士はずっと博士なんだな。 ~~~~~~ そうもう一つ、この記憶が保てないというと、映画の『メメント』だっけ、思い出す。 私はこれを見ようか見まいか考えて見なかったんだけど・・・(笑) 映画はサスペンス物だったよね。 記憶が無くなるので彼は紙に書いておくのだ。 それを頼りに犯人を探す。 確か、映画の見せ方も時間をぶつぶつ切った演出だったという話なんだけど。 メメントのDVDです↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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