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テーマ:レンタル映画(814)
カテゴリ:~2006年 映画・ドラマ
☆二重誘拐☆(2004)
ピーター・ジャン・プルージ監督 ロバート・レッドフォード・・・・・ウェイン ヘレン・ミラン・・・・・・・・・・アイリーン ウィレム・デフォー・・・・・・・・アーノルド ストーリー カーレンタル会社で成功を収めたウェインは、妻アイリーンと豪邸で暮らしていた。 しかし、ある朝ウェインが出勤したまま翌日になっても戻ってこなかった。 捜索願をだしたアイリーンの元に、誘拐したという犯人からの手紙が届く。 FBIが捜査に乗り出し、ウェインの誘拐事件を追い始めるのだが・・・ ~~~~~~ こうあらすじのさわりを書くと、誘拐事件のサスペンスだと思うではないか?? しかし、これは誘拐事件を扱いつつも、夫婦の愛について描いているんだろうね。 アメリカ的な理想とする夫婦? なんで『二重誘拐』という題になったのか、最後まで見てもわからなかった。 別に二重に誘拐してないと思うし・・・? ~~~~~~~~~ 誘拐を知らされた家族、特に妻のアイリーンの不安、怒りなどを見せる。 気丈なアイリーンは、夫を思い気を揉みながらも駆けつけた子供達やFBIの捜査官達と、とにかく『待つ』という事を強いられる。 何かしようと思っても手がかりがなく、ただ夫を思い彼とのエピソードをふと思い出す・・ しかし、二人の間のわだかまりも、露見してくる。 <ネタバレ>→終ったと思った夫の浮気がまだ続いていたという事実にも、こんな時に直面しなくてはならなかった。 愛人との直接対決もある。 この愛人、会社の秘書という事で若くてブロンドの美人を私は勝手に想像していたのだが、まったく違った。落ち着いた大人の女性だった。 この二人の会話は、お互いにかなり大人だろうな・・まあこういう場合だから感情に任せる状況ではないのだろうけど。 アイリーンは『私は、ウェインを愛しているけれども、彼女(愛人)は彼を尊敬していたわ』と言っていた。 妻として自分の気持ちを確認しているという事なのかもしれない。 こんな感じで、アメリカの夫婦という物を見せてくれるよね。 もちろん理想の夫婦なんだろうな~~。 アイリーン役のヘレン・ミランは目じりの皺とか、年齢を隠さないね。 でもすごくこの抑えた気丈な妻の役が良かった。 「カレンダー・ガールず」とまたまったく違った役で、上手いなあと思う。 かたや、ウェインは誘拐犯アーノルドとともに山道の獣道を歩いている。 誘拐犯が、人質を歩かせて山道を行くというのもどうかと思うのだが。 ここでは、まるで住んでいる世界が違う二人の男がお互いに探りを入れるかのように会話を始める。 私は、こういう会話からもちろんウェインがこの男を説得するか、何らかの方法で逃げ出す、反対に襲うなどを考えた。 なにせ、レッドフォードだし・・・ <ネタバレ>→しかし、二人の会話はそういう事には行かなかった。 アクションにはならないんだね。 なにせ、この山道での出来事は、どう考えても誘拐された当日の物だから。 残された家族の方では日にちが進むのだが、二人の男達の場面は日にちがずれている。 これは面白い見せ方だと思った。 男達は、お互いの家族について話をする。 思う気持ちは一緒なのに、この立場の違いはいかんともしがたい。 接点が見つかりそうで、見つからないもどかしさを感じる。 アーノルド役、ウィレム・デフォーは「スパイダーマン」の敵役グリーンゴブリンだったよね。 この映画では、あんまり感情を表に出さない感じで、淡々としているかな~。 このレッドフォードとの対決は、結構見ものだと思う。 レッドフォードは、「スパイゲーム」で老けたな~と思ったのだけど、ここではその老け方がちょうどいい感じに見える。 ~~~~~~~~~ しかし、実はそうは言ってもちょっと不満。 あんまりこのアーノルドの動機がよくわからなかった。 ウェインも『なぜ、自分が誘拐される?』と思うわけだけど、その説明をアーノルドがしているらしいんだけど、やっぱり私は良くわからなかったな~。 だから、その点が不満。 夫婦の関係について描こうとするのはわかるけど、誘拐事件でそれを描こうとしているのは、かなり不満。 長年連れ添って、いろいろあったけれどもお互いにそれを乗り越えていい関係なんだよっていいたいのかもしれない。 この夫婦の深い絆は、この事件でお互いに確認したんだということなのかもしれないけど。 いい夫婦なんだなあと思うのに、なんだか描き方がうすっぺらい感じもした。 もうちょっと、掘り下げてほしかったかも。 この誘拐自体のラストが私はやっぱり好きではない。 <ネタバレ>→誘拐事件で、ウェインが無事生還してほしかった。 やはり死んじゃうのは、後味悪いよ。 ラスト、事件後だいぶたってから、夫が書いたアイリーンへのメモが彼女の手に渡るのだが、彼女が夫を思う場面は泣けるかも。 ここらへんはオゾン監督の「まぼろし」みたいなところだね。 理想の夫婦に対する、アーノルドだが動機がよくわからない事は、サスペンス的に面白いのかもしれない。 事件を起こしたこの彼の心の変化もじわじわと来るのだけど、もう少しわかりやすくしても良かったのではないかと思う。 この映画、ちょっと評価が分かれるかも。 題名に惹かれてハラハラするサスペンスとしてみると、つまらないかもしれない。 中途半端になったかな・・・ 楽天で、DVDの画像がないので公式HPを載せておきます。 二重誘拐HP お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.02.22 01:04:38
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